骨体操をストレッチに取り入れる  

2009年 11月 22日

「捻らない」「うねらない」「踏ん張らない」という「ナンバ的な動き」については、『ナンバの身体論』(光文社新書)の紹介の中で書いたことがある(2005年2月27日)。その「ナンバ的な動き」は、陸上競技を始めとする各種競技に取り入れられ、効果を上げている。

ナンバの身体論 体が喜ぶ動きを探求する

矢野 龍彦 金田 伸夫 長谷川 智 古谷 一郎光文社


たとえば元巨人の桑田真澄氏は、年齢からくる筋力の衰えや肘の故障もあって、投げられない時期があった。そのとき、武術研究者の甲野善紀に師事して「ナンバ的な動き」を身につけ、その翌年に見事復活を果たし、34歳にして2桁勝利と最優秀防御率を獲得した。

そういわれてもピンとこないかもしれないが、右投げの投手が1塁走者を牽制する時を想像してみるとわかりやすい。投手は、投球動作にはいるとき、3塁方向を向いている。投げる直前に捕手から1塁を牽制するサインがでると、3塁方向を向いたまま身体を1塁方向に回転させながら捻って、1塁へ投球する。俊敏な動作であったとしても、どうしてもモーションが大きくなって、1塁ランナーから見ると「投げるぞ」という予告をされるようなものである。体幹を捻らずに、身体の上面を折りたたむようなフォームで股関節を1塁方向に回旋させるだけで投げられれば、時間ロスが少なくなって、走者に読まれにくくなる。

このような投球動作を会得したことで、桑田投手の牽制球術は向上し、結果として失点を抑えることができた。この後も、4年間巨人のユニフォームを着続けた。

「ナンバ的な動き」とは、骨盤や肋骨を瞬時に平行四辺形に変形させる身体の使い方だ。一見難しそうな動きだが、甲野氏は「小魚の群が一斉に方向転換する」という表現で、「踏ん張り」や「うねり」をなくし、相手に悟られずに動くことだと、やさしく解説している。

私もこの説明で一応はわかったつもりではあるが、それでも「理解すること」と「実行すること」との差は大きい。走ることにおいては、子供の時から慣れ親しんだ左右交互のいわゆる「西洋式」走法から抜け出せないでいる。腕をしっかり振って、同時に反対側の足を強く前へけり出すという「捻り」をきかした走り方が染みついているからだ。

無理してランニングの中で「ナンバ的な動き」を入れると、かえってフォームのバランスを崩すことになりかねない。それが故障のトリガーになるということもありうることだ。したがって、まずは体幹がしっかり平行四辺形の原理で動くように、日頃行うストレッチの中にナンバ的な動きを取り入れて、身体を慣らすことから始めることにした。

だから、走る前と後に行う私のストレッチには、ナンバ式骨体操がいたるところに散りばめられている。そもそも筋肉を伸ばすことが主目的のストレッチと骨をたたむことを主眼にするナンバ式骨体操とは発想が異なるが、今のところ違和感はない。むしろ、両立できていると言った方が正確かもしれない。骨体操ができるようになったら、ナンバ歩きへと歩を進めたい。めざすゴールは、自然に「ナンバ走り」ができるようになることだ。

# by hasiru123 | 2009-11-22 22:58 | トレーニング | Trackback | Comments(0)

長距離種目における大学の地域差について  

2009年 11月 15日

10月25日に全日本大学女子駅伝が、そして11月1日には全日本大学駅伝(男子)が行われた。男女の上位校を地域別に見た顔ぶれは対称的である。男子の上位9校が関東勢であるのに対し、女子の上位3校は関東以外だからだ。

その特徴をさらに詳しく見るために全日本インカレの長距離種目で入賞した選手数と総合上位の学校数で地域差を比較すると、以下のようになった。

<1500m、5000m、10000mの(のべ)入賞者数>
       関東  関東以外
男子長距離  19    5
女子長距離   5   19

<総合得点で8位以内に入った学校数>
       関東  関東以外
男子総合    6    2
女子総合    4    4

長距離男子は関東に一極集中しているのに対して、女子は西高東低で、まったく反対の傾向が見られる。トラックとフィールドを含めた陸上競技全体ではどうかというと、男子は関東が優勢だが長距離ほどのアドバンテージはない。女子は、ほぼ互角といったところ。関東に学校が集中していることを考慮すると、女子のこの結果ややや意外な感じがする。

関東に多くの大学が集中しているのは周知のことだが、この男女差は何によるのだろうか。男子の長距離で関東が強いのは箱根駅伝効果として納得できるのだが、女子は関東以外の地域、特に関西が強い。具体的な学校名を挙げると、長距離では立命館大と佛教大だ。そして、名古屋の名城大も頑張っている。

男子長距離の場合は、実力のある選手は高校を卒業するとまず関東の大学に入って箱根を走る。大学で、一定の成果を出せたなら、実業団に進むという流れができあがっているようだ。女子の場合は、力のある選手は大学へ進学せずに実業団に入るケースが多い。実業団の強豪チームが集中する関東の高校生たちは、特にその傾向が強い。したがって、関東の大学は学校数が多いこともあって、走力のある選手が分散し、選手層がどうしもも薄くなる。したがって、関東以外の大学との差異化を図ることができずに、強豪選手が集中する立命館大や佛教大などに及ばない。

インカレという大学対抗戦の視点からみると、実力校が関東に集中しない女子長距離や、男女短距離、男女フィールド種目の方が全国大会の名にふさわしい戦いが見られて興味深い。学生のレベルを引き上げる点においても、全国規模で競う方が利点がより多いのではないだろうか。

箱根駅伝という歴史とイベントの大きさが、学生陸上競技の姿を映し出していることは間違いない。これがいいとかいけないとかではなく、この地域差は果たして選手たちの成長にどうかかわるのだろうか。上表の数字を見ながら、考えたことである。

# by hasiru123 | 2009-11-15 23:38 | 駅伝 | Trackback | Comments(0)

全国高校駅伝埼玉県予選  

2009年 11月 08日

全国高校駅伝の予選会がたけなわである。埼玉県では、11月6日(金)に熊谷公園陸上競技場を発着点とする周回コースで行われた。昨年までは松山高校-森林公園周辺コースだったが、今年から会場が変わった。

男子は、武蔵越生埼玉栄の16連覇を阻んで初優勝を果たした。今年のインターハイの予選会から本選に至るまでの戦績から、武蔵越生はかなりいけると思っていたが、現実のものとなった。

埼玉栄も昨年の全国大会に出場したメンバーが4名残っていて、今年の9月末に5000mで13分54秒というすばらしい記録で県高校記録を更新した服部翔大選手を擁し、ゴールのタイム差は18秒だった。また、3位に入った東農大三も2位との差は11秒という、大接戦だった。

毎年全国大会に出場している埼玉栄は、力のある選手を擁しながらも最近は優勝争いに加わることができなかった。これまで予選会では独走状態で、しのぎを削って勝利をもぎ取るという勝負所がなかった。サバイバルレースを経験して全国大会に臨めたならば、もう少し違う展開に持ち込めたかもしれない。その意味では、上位校が切磋琢磨することは、埼玉県の長距離陣のレベルを引き上げるのにいい刺激になるのではないかと思う。

優勝校は、12月20日に京都市で開催される全国大会に出場する。また、上位6校は11月21日の関東大会に出場でき、今年は60回記念大会なので、各県の優勝校を除くチームの中で1位に入れれば、全国大会に出場することができる。埼玉栄と東農大三にも京都へ行けるチャンスは大いにある。予選会で演じた接戦の勢いを都大路で見せてもらいたいものだ。

今回の大会では、1区(10キロ)で区間賞を獲得した設楽啓太選手(武蔵越生)の29分35秒はみごとであった。今秋の国体10000m4位の実績を持つが、全国大会での走りが楽しみである。

設楽選手を始めとする高校のトップクラスは、5000mは13分台、10000mは28分台で走る。5000mを14分前半の選手で固めないと全国大会で上位に食い込めない。この選手たちは、大学の一流選手と遜色のない実力を持っているといっていい。

このような目覚ましい高校生ランナーのスピード化は、駅伝の強豪校で顕著である。高校駅伝の果たす役割が大きいといえるだろう。そして、ケニヤの留学生といっしょに走ることで、高い目標を持つようになったことも奏功している。高校卒業後もさらに伸び代を大きくして、世界のトップを目指してほしいと期待しながら、12月の高校駅伝のテレビ中継を見ることにしよう。

# by hasiru123 | 2009-11-08 19:54 | 駅伝 | Trackback | Comments(0)

練習結果よりも本番をベストコンディションに持っていく  

2009年 11月 01日

「11月上旬ともなると、そろそろマラソンの走り込みを終えて最終調整に入るところである」と書くはずだった。ところが、走り込みの大切な時期に長距離走を組み込む時間が思うようにとれなかった。苦しい練習を一度も行うことなくマラソンを走ることは無謀と考え、予定していた大田原マラソン(11月23日開催)への出場を9月中旬に断念した。

久しぶりのフルマラソンになるので、練習の助走期間を長めにとろうと7月から準備を開始してきたが、残念である。

したがって、ここでは自分が大田原マラソンを走るとしたらレースの3週間前にはどんなことに注意するだろうか、ということについて書いてみたい。

9月から10月にかけては、なにはともあれ42.195キロを走りきるためのスタミナ作りに専念すると思う。LSDや持久走の距離、時間を徐々に長くする。そして、距離に自信がついてきたら、レースより少し余裕のあるペース配分で20キロから30キロを走り、この距離も少しずつ伸ばしていく。最後には、40キロをある程度の余裕を残して走れるようにもっていく。

走力がアップしてきたかどうかは、これまでの経験とすり合わせをしながら、日頃の練習である程度は知ることができる。しかし、気持ちとしては具体的な数字を見て納得したい。そこで、行うのが30キロから40キロの試走だ。30キロならほぼレースペースで、40キロならレースより幾分遅めのペースで走ってみる。設定タイムどおりに走れたか、余裕はあったか、体調に何か変化はなかったか、などが仕上がり具合をチェックする重要な指標となる。

ここで注意したいのは、この結果を冷静に分析するとともに、数値に一喜一憂しないことである。何度かマラソンを走ってくると、いやがうえにも過去の実績や練習結果との比較をしたくなる。満足な結果が得られればいいが、思わしくない結果が出ることもある。そのことによって、ともすれば落ち込んで、自身を喪失したりすることになりかねない。いわゆる「スランプ」である。

スランプは、一生懸命に練習した人にだけが経験する状態である。苦しい練習をしてこなかった人は絶対にスランプに陥ることはない。だから、結果として設定タイムを大幅に下回ってしまったとしても、何ら気にすることはない。極論を言うと、レースまで調子が悪くても、レース当日に最上のコンディションで迎えればいいのである。レース前の練習がいくら好調でも、本番で力を出せないということはよくあることだ。

走り込みの終盤で不調だったということはむしろいいシグナルで、本番に向けて上向く可能性が高い、と考えたい。あくまでも最終ゴールは、42.195キロを走りきってゴールテープを切るときである。

# by hasiru123 | 2009-11-01 23:33 | トレーニング | Trackback | Comments(0)

考えながら走る - WGMの秋季合宿に参加して -  

2009年 10月 25日

優秀な指導者ほど多くの練習メニューを持っていると言ったのは、かつて日電HEで監督をしていた故佐々木功氏だったと記憶している。名コーチは1日たりとも同じメニューを行うことはなく、手のうちには多くのバリエーションがあるそうだ。

選手が一人で行うトレーニングについても同様なことがいえるのではないか。毎日のように同じ練習をこなすのではなく、その日の体調や短期的あるいは長期的な目標などを考ながら、メリハリのある練習計画を立て、実行できることも実力のうちだ。このことは、専門の競技者であるか市民ランナーであるかを問わず、ランナーに共通して言える重要な資質だと思う。

10月24日(土)と25日(日)の両日にわたって行われた、WGM(若葉グリーンメイト)の秋季合宿に参加して、そんなことを考えた。合宿に際しての型どおりの練習計画はあったが、参加者がそれぞれの目標に応じて練習メニューを組み換え、取り組んだ。

何事も初心者の段階では「換骨奪胎」で、人に教えられ、見よう見まねで行うことから始まる。経験を重ねるにしたがって、何が自分に合っているかに気がつくようになり、お仕着せのメニューでは物足りなくなる。これがすなわち進歩であり、自立である。走力がアップするということはそういうことだ。

成熟したランニングクラブの一端を見た思いである。今回の合宿は、例年と比べるといささか参加者が少なかったが、その精神は多くのメンバーで共有してもらえればと願っている。

さて、合宿参加者がこの2日間で走った距離は平均で約60キロ。その中には、5000mのT.Tもあればアップもあるが、メインは起伏の多い越生町周辺のロードである。肌寒いくらいの気象コンディションに恵まれて、いつの間にか走ってしまったというのが私の実感だ。幹事のIさんとUさん、どうもありがとうございました。

今夜は早く休んで、明朝の疲労回復ジョグに備えたい。

(写真上) 宿泊先のウエルサンピア越生
(写真下) 練習メニューの一部








# by hasiru123 | 2009-10-25 22:21 | トレーニング | Trackback | Comments(0)

出版健保ロードレース大会  

2009年 10月 18日


昨日は箱根駅伝の予選会が行われ、09年1月2、3日の本大会に出場する11校が決まった。気温が低かったことも手伝ってか、好記録が続出した。出場選手は全員20キロを走るのだが、1時間を切った選手が11名いた。また、トップは1年生の村澤明伸(東海大)の59分08秒で、終盤に2位以下を大きく引き離した。

村澤は昨年の全国高校駅伝で優勝した佐久長聖の出身で、私も昨夏のインターハイでポール・クイラ(仙台育英)を追う雄姿を見ている。長身でしなやかな走りは、往年の高岡寿成(現在カネボウのコーチ)を思い出させる。

関東学生陸上競技連盟が発表した記録を見ると、1時間0分台の中に12位以降の50人が入っている。約1秒間に1人の割合でゴールしていることになる。学生全体のレベルが相当高くなっていることがわかる。

さて、私の方は今日、皇居周回コースで行われた出版健保ロードレース大会に出場した。晴天に恵まれ、気持ちのいい汗をかいてきた。この時期としてはやや暑い気温だったが、5キロの距離ということもあって、ベストコンディションといえると思う。

昨年、久しぶりに参加して、女子の参加者が増えたことを書いたが、今年は各クラス(一般を始めとする7クラス)ともエントリーベースで前年を上回った。市民ランナーにとって、駅伝・ロードレースシーズンの幕開けにふさわしい大会といえるのではないだろうか。願わくは、わが社(インテージ)にもFUNRUNに取り組むメンバーが増えてもらいたい。

また、WGMのメンバーでは、Sさんが勤務先の同僚いっしょにと参加された。ベストに近い記録とのことだったが、できれば、わがWGMのユニフォームを着て走ってほしかった、ね。

結果は、「男子50歳以上」のクラスで優勝することができた。練習不足と睡眠不足の中ではあったが、1週間前に5000mT.Tをやったのがよかったかもしれない。今夜は、フィギュア・フランス杯のテレビ放映を見ながら、ビールで乾杯することにしよう。

【写真】
上 早朝の皇居
中 女子クラスのスタート
下 筆者が使用したナンバーカード

# by hasiru123 | 2009-10-18 18:36 | その他 | Trackback | Comments(0)

広島市と長崎市が五輪立候補を表明  

2009年 10月 11日

秋晴れの空の下、WGMの練習会では東洋大のトラックを借りて5000mのT.T(タイムトライアル)を行った。練習不足のため、今日も控え目なペース配分で走ったら、半月前の記録より5秒短縮することができた。さわやかな天候と、1レーンと2レーンが張り替えられた新しいタータントラックが奏功したようだ。

東洋大では、土曜と日曜は朝7時から10時までの3時間、一般の競技者にトラックを開放している。ここのトラックはやわらか目で、スパイクをつけないで走る長距離練習には足に優しく、ありがたい。

ところで、また五輪のことになる。今朝の新聞を見て、二日続けて驚いた。10日、ノーベル賞委員会は今年の平和賞に米国のバラク・オバマ大統領を選んだことが一面を飾った。就任して9か月の新しい指導者に贈られるのは異例のことだ。オバマ氏が「大統領として国際政治において新たな機運を作り出した」というのが授賞理由のひとつで、核廃絶構想がとくに評価されたものだ。

そして二日目の今朝、広島と長崎両市は2020年夏季五輪を招致するための検討委員会を設置する、と報じられていた。第2次世界大戦で原爆を投下された両市で開催することによって、五輪憲章が掲げる「平和」の理念を世界にアピールできるというのが開催意義の一つに挙げられていた。また、温室効果ガス削減など環境問題での日本の役割をアピールすること、オリンピックを複数都市で開催することによる新たな可能性の模索などもあった。

2016年夏季五輪で東京が招致に失敗したことは記憶に新しいが、広島と長崎両市の共同開催は新鮮で、オバマ大氏の平和賞受賞と並んで「核なき世界」への希望を持たせるものだ。まだ、これから検討することを表明したにすぎないが、施設は大丈夫か、費用はどのようにして捻出するか、複数都市での開催は可能か、などハードルが山積している。しかし、明確な理念を打ち出すことができなかった16年五輪の東京招致に比べると、国の内外からの支持は大いに期待できる。志の高さで勝負してもらいたい。

施設面では、広島市には94年にアジア大会を開催し、42カ国・地域から約7300人が参加したという実績がある。できれば、これを機にコストのかかる五輪を見直したいものだ。単独都市で開催するのが五輪の原則だそうだが、サッカーのワールドカップで日韓共催があったように、柔軟に考えてもいいのではないか。都市だけでなく、複数の国や地域での開催に緩和されれば、アフリカなど開発途上国での五輪の道も拓けてくる。

両市の共同開催を検討することは、五輪の新しい出発点になることは間違いない。諸手を挙げて、応援したい。

# by hasiru123 | 2009-10-11 21:35 | ニュース | Trackback | Comments(0)

フィギュアスケート 開幕  

2009年 10月 04日

2016年の夏季五輪の開催地はリオデジャネイロ(ブラジル)に決まった。南米大陸で初めての開催となり、五輪の新しい歴史が始まる。

一方で、20010年には冬季五輪がバンクーバー(カナダ)で開催され、こちらも目が離せない。3日(土)に、日本が期待される種目の一つ、フィギュアスケートを見るためにさいたまスーパーアリーナへ足を運んだ。ジャパン・オープンで、フリー得点の合計で争う日本、北米、欧州の3地域対抗の団体戦である。

浅田真央は、フリーの演技「鐘」を今季初めて披露したが、7回のジャンプのうち5回を、転倒や回転不足などで失敗し、女子6人中3位に終わった。私は技術的なことは全くの素人だが、回転、スケーティングとも他の選手たちに比べてスピードが感じられなかった。フィギュアに詳しい妻の言では、浅田はここ数年、シーズンの始めで苦戦しているそうだ。最大の強敵キム・ヨナ(韓国)に対抗するためには、安定的に高得点をはじき出さなくてはならない。

女子のもう一人中野友加里も、プログラムの最初の3回転半の着氷で転倒し、4位だった。中野は今季フリーの曲「火の鳥」をイメージした艶やかな衣装で登場し、観るものを楽しませてくれたが、転倒の際に左肩を亜脱臼した。しばらくは左腕の自由が利かないように見えたが、すぐにリズムを取り戻した。後で放映されたテレビ番組を見たら、外れた関節を自分で戻して演技を続けたことをインタビューで語っていた。まずは、大事に至らず、ほっとした。

男子は、小塚が6人中4位、本田は同6位だった。現役復帰した元世界チャンピオンのステファン・ランビエル(スイス)が150.52点でトップだった。

この後、グランプリファイナルにつながるフランス杯が16日から始まる。そして、12月には、五輪代表選考会を兼ねた全日本選手権へと続く。各選手とも、段階的に調子を上げて、2月の五輪に臨んでほしい。

ところで、今回のプログラムにはビッグプレゼントがあった。それは、男子と女子の演技の間に、トリノ五輪の金メダリスト荒川静香さんのアイスショーを見ることができたことだ。チケットを購入した際のプログラムにはなかったもので、演目は「It's a Beautiful Day」。当日の対抗戦には出場予定のなかった高橋大輔選手が、このプログラムの「布係」で登場したのも意外性抜群で大いに楽しめた。

# by hasiru123 | 2009-10-04 23:06 | その他 | Trackback | Comments(0)

5000mタイム・トライアル  

2009年 09月 27日


シルバーウィーク中の9月22日に川越市が主催する陸上競技記録会に参加した。若葉グリーンメイトからは、7名が参加。一般男子5000m(5名)と同100m(1名)、同女子3000m(1名)である。地元の中高生たちに混じって、激走を展開した。会員の皆さん、お疲れさまでした。

若葉グリーンメイトでは、今年度から毎週日曜の練習会以外に、隔月で最終土曜日に東洋大学のトラックを利用して5000mのタイム・トライアルを行うことになっている。ところがというか、予想通りというか、あまり参加率がよくない。9月は26日(土)に行うことになっていたが、ちょうどその直前に記録会が開催されるということで、この大会に切り替えることにした。少しでも多くのメンバーにチャレンジしていただきたかったが、参加者数が7名というのはやや寂しい気がする。

小クラブは60名を超える会員を擁し、フルマラソンを始めとする各種ロードレースへの参加はとても積極的であるにもかかわらず、なぜかトラック練習やトラックレースにはあまり人気がない。大勢のランナーがスタートラインについて、ピストルとともに一斉にスタートするマラソンなどに比べると華やかさがないからか。これは、市民ランナー全体についてもいえる傾向だ。

トラック練習というと、ニコニコペースで走るランニングではなくて、インターバル走やレペティションのように、ハードで苦しいイメージがあるかもしれない。「タイム・トライアルは、レースではありません。健康診断を受信するような気持ちで、体調管理の一環として参加してください」とクラブのメーリングリストに書いたことがあるが、反応ははかばかしくないようだ。

さて、この日私がチャレンジした5000mは--。目標の記録には20秒近く及ばず、最近数年間の中でのワースト記録になった。しかし、ここ2,3週間の練習不足と睡眠不足ぎみの体調を考えると、「よくやった」と評価したい。特にペース配分が、前半を抑えることで1000mごとのラップをほぼイーブンで走れたことだ。あたりまえのことかもしれないが、現在の自分の走力を考えると、平均ペースで走りきることがもっとも高いパフォーマンスを発揮することができる。間違っても、前半にハイペースで入って少しでもいい記録を目指そうと、考えてはいけない。そう、自分に言い聞かせている。

残念なのは、最後の1周で残る力を振り絞って一段のペースアップができなかったことだ。最後だけは、平均を超えるラップを刻んでゴールしたかったが、ならなかった。これは能力の問題というよりも、「このくらいでいい」と満足してしまう志の低さによるところが大かもしれない。

(写真)中学男子3000m

# by hasiru123 | 2009-09-27 19:48 | トレーニング | Trackback | Comments(0)

日本が世界に追いつく日  

2009年 09月 20日

9月13日にイチロー選手は「大リーグ初の9年連続200本安打」を達成した。15日の毎日新聞の15面(スポーツ欄)はイチローの記事で埋め尽くされていた。その隣の14面はイチローを起用しているNTT東日本の全面広告が踊っている。これほどコマーシャル効果の高いタイミングはそうないだろう。

これまでの大リーグは、ベーブ・ルースに代表される本塁打を中心としたパワーに注目が集まっていた。ところが最近、筋肉増強系の薬物疑惑でそのパワー野球が揺れている。そんな中で、パワーとは対極の技術によるイチローの安打に光が当てられるようになった。

イチローは誰よりも早く球場入りして、ストレッチをはじめ体調のセルフコントロールに努めたと聞く。とてつもない快挙のベースにあるものは高い自己管理能力だったと知ると、Fan Runが身上の市民ランナーとしても思わず背筋を伸ばしたくなる。

日本の男子マラソンのこれからを考えるとき、イチローの偉業は示唆に富む。世界のトップは2時間3分から4分台が目白押しで、名実ともにスピードの時代に突入している。1万メートルのスピードが26分台でないと太刀打ちできないといわれている。27分台後半がやっとという日本人選手は、世界の潮流から大きく後れをとっている。

しかし、マラソンは1万メートルの4倍強の距離がある。単純に1万メートルの記録から傾向線を引けない理由がそこにある。身体資源の限界や気象コンディション、心理上の問題、戦略、そして勝負勘など様々な要素が勝敗の行方を左右するからだ。これらは、経験から学ぶ「技術」といっていいだろう。過去に多くの優れたマラソンランナーを輩出した日本なら、十分に期待できる。

つまり、スピードはマラソンを走るための重要な土台ではあるが、それだけではないということだと。持てるスピードを生かすための諸条件をクリアして初めて、勝利につながる。また、スピードがやや劣っていたとしても、諸条件の歯車がうまくかみ合えば、好結果が期待できよう。もちろん、トラック競技をさらにメジャーなものに育て、中長距離に取り組む選手の層を厚くしていくことも大切だ。

日本のマラソンが、世界のスピードに追いつく可能性はけっして小さくない。「メジャーの歴史を追い、光を当てた」イチローの活躍に触発されて、こんなことを考えた。

# by hasiru123 | 2009-09-20 22:10 | マラソン | Trackback | Comments(0)

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