骨体操をストレッチに取り入れる
2009年 11月 22日
たとえば元巨人の桑田真澄氏は、年齢からくる筋力の衰えや肘の故障もあって、投げられない時期があった。そのとき、武術研究者の甲野善紀に師事して「ナンバ的な動き」を身につけ、その翌年に見事復活を果たし、34歳にして2桁勝利と最優秀防御率を獲得した。
そういわれてもピンとこないかもしれないが、右投げの投手が1塁走者を牽制する時を想像してみるとわかりやすい。投手は、投球動作にはいるとき、3塁方向を向いている。投げる直前に捕手から1塁を牽制するサインがでると、3塁方向を向いたまま身体を1塁方向に回転させながら捻って、1塁へ投球する。俊敏な動作であったとしても、どうしてもモーションが大きくなって、1塁ランナーから見ると「投げるぞ」という予告をされるようなものである。体幹を捻らずに、身体の上面を折りたたむようなフォームで股関節を1塁方向に回旋させるだけで投げられれば、時間ロスが少なくなって、走者に読まれにくくなる。
このような投球動作を会得したことで、桑田投手の牽制球術は向上し、結果として失点を抑えることができた。この後も、4年間巨人のユニフォームを着続けた。
「ナンバ的な動き」とは、骨盤や肋骨を瞬時に平行四辺形に変形させる身体の使い方だ。一見難しそうな動きだが、甲野氏は「小魚の群が一斉に方向転換する」という表現で、「踏ん張り」や「うねり」をなくし、相手に悟られずに動くことだと、やさしく解説している。
私もこの説明で一応はわかったつもりではあるが、それでも「理解すること」と「実行すること」との差は大きい。走ることにおいては、子供の時から慣れ親しんだ左右交互のいわゆる「西洋式」走法から抜け出せないでいる。腕をしっかり振って、同時に反対側の足を強く前へけり出すという「捻り」をきかした走り方が染みついているからだ。
無理してランニングの中で「ナンバ的な動き」を入れると、かえってフォームのバランスを崩すことになりかねない。それが故障のトリガーになるということもありうることだ。したがって、まずは体幹がしっかり平行四辺形の原理で動くように、日頃行うストレッチの中にナンバ的な動きを取り入れて、身体を慣らすことから始めることにした。
だから、走る前と後に行う私のストレッチには、ナンバ式骨体操がいたるところに散りばめられている。そもそも筋肉を伸ばすことが主目的のストレッチと骨をたたむことを主眼にするナンバ式骨体操とは発想が異なるが、今のところ違和感はない。むしろ、両立できていると言った方が正確かもしれない。骨体操ができるようになったら、ナンバ歩きへと歩を進めたい。めざすゴールは、自然に「ナンバ走り」ができるようになることだ。
# by hasiru123 | 2009-11-22 22:58 | トレーニング | Trackback | Comments(0)












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