夢のマラソン

アスリートのその後

私はいろいろな意味でスポーツが大好きである。特に興味を惹かれるのは、スポーツ選手が第一線を退いた後の第二の人生をどう築くのかということである。私が60歳に差し掛かり、定年を迎えようとしていることにも関係があるが、問題はその厳しさがサラリーマンの比ではないということだ。

サラリーマンであれば、仕事の第一線に立つのは早いものの、正社員であれば職場が確保される期間は相当に長い。ところが、アスリートの場合だと、早ければ30歳代そこそこで選手生活にピリオドを打つ。十分に社会人としての経験をしたとはいえない年齢で第二の人生を考え、行動しなくてはいけないというのは、かなり酷な話である。

トップアスリートの場合だと、選手-コーチ-監督という指導者の道を歩むことが可能だ。また、実業団チームに所属していれば、競技生活を離れても会社で一般社員として働くことができる。しかし、これまではそれほど多くの選択肢があったわけではない。

ところが、最近は様々な動機づけをもって、新しい働き方に挑戦する人々が増えてきた。男性よりも女性が顕著である。長距離・マラソンを例にとると、大学に入って運動以外の領域を学び、スポーツ指導者を志す山口衛里さん(シドニー五輪代表、)や、走ることを通して国連人口基金親善大使などの国際的なボランティア活動をしている有森祐子さん(アトランタ五輪銀メダリスト)がいる。また、スポーツコメンテーターとして活躍する増田明美さんや出産後に市民ランナーとして走り続ける松永由水さん(バルセロナ五輪代表)など、数え上げても軽く十指を越える。

これらの人たちは、自分らしさを失わず、自分のやりたいことにこだわりながら、自立型ライフスタイルを模索して、第二の人生を歩みだしている。共通しているのは、これまでの成功体験にとらわれずに大胆に取り組んでいることだ。そして、その活動領域は多彩である。

仕事と自身の人生を調和させたライフスタイルを築きつつある彼らの今後に、強い関心を持っている。そして、長距離・マラソンに限らず、アスリートたちが次のステップをどう乗り越えようとするかを追ってみたいと思う。動き出したアスリートたちの核となりそうな奮闘の姿を映しだしてみたい、そんなことを思いながら自分のこれからと重ね合わせている。
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by hasiru123 | 2010-03-16 08:09 | その他
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