東京とびわ湖毎日から

トンネルの先から光明が射してきた。そんな気持ちを抱かせる二つの男子マラソンだった。

2月27日に行われた東京マラソンでは、実業団に所属しない市民ランナーの川内優輝(埼玉陸協)が2時間8分37秒で日本人トップの3位に入った。今年開かれる世界陸上の日本代表枠は5名だが、これで二人目の代表が決まった。

国内のサブテン(2時間10分以内)ランナーは08年福岡国際以来で、久しぶりの快挙である。埼玉県の住民の一人として、また登録を通じて埼玉陸協の末席を汚す身としても、大変うれしいことだった。

学生時代に箱根駅伝に学連選抜として2度出場しているものの、特定のコーチから指導を受けることなく、もっぱら一人で練習を積んできた。自由に楽しく走ることが、このような素晴らしい記録につながったということは、多くのランナーの励みになろう。

川内の走りからは、これまでのトップランナーにはない力強さを感じた。それは、これまでの経歴が示すように、強豪チームで早期の結果を求められる環境に身をおいてこなかったことに関係がありそうだ。ランナーとしての自主性や自立心を育むうえで、プラスに働いた。これからの、伸び代の大きさを予感させるレースだった。

もう一つの光明は、本日行われたびわ湖毎日マラソンである。

一般参加の堀端宏行(旭化成)が2時間9分25秒で日本人トップの3位に入り、川内に次いで世界陸上の内定となった。30キロ過ぎに併走する今井正人(トヨタ自動車九州)と脚が接触するアクシデントがあって、一時後退したものの、その後よく粘った。長身ということもあってやや粗削りではあるが、そのしなやかなフォームは、これからの成長を期待させるものがある。

トップ争いを演じたウィルソン・キプサング(ケニア)とデリバ・メルガ(エチオピア)のパワーとスピードのデッドヒートに比べると地味ではあるが、苦しみもがきながら追い上げた堀端のねばりは見応えがあった。最後まであきらめないで辛抱すれば結果がついて来るというお手本のようだった。

川内は23歳、堀端は24歳。二人とも20台の前半と、若い。これからの活躍が大いに期待できる。
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by hasiru123 | 2011-03-06 22:01 | マラソン