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夢のマラソン

インターハイ雑感

インターハイが今年から、これまでの都道府県単位での開催から地域開催へと変更になった。今までにも、複数県での共同開催ということはあったが、原則としては一都道府県で実施してきた。この方式だと、一度開催した県では約50年後にならないと順番が回ってこない計算になる。地域開催であればほぼ12年に1回は回ってくることになり、施設や運営ノウハウが継承されやすいという利点がある。

今年は「北東北総体」ということで、会場を青森、岩手、秋田、宮城の4県に分散して7月28日(木)から行われている。陸上競技は今日が最終日で、5日間の戦いに幕を閉じた。2日目と3日目についてはテレビ中継されたので、BVDに収録したもので観戦した。中長距離種目では、男女の1500mを見ることができた。

特に男子1500mでは、ラストの激しいつばぜり合いは見ごたえがあった。序盤からハイペースで戸田雅稀(東農大二)がリードしていたが、残り300mでスピードで戸田よりも上といわれていた打越雄允(国学院久我山)が前へ出て、そのまま勝敗を決するかに見えた。しかし、戸田が踏ん張り、ゴール寸前で打越をかわした。戸田は、勝敗だけではなく最初の400mを59秒台で引っ張るなど、積極的な走りも光った。これからの成長が楽しみな選手である。

さて、大会主催者から公表された大会結果を見ながら、長距離種目について気のついた点を記してみたい。

第1点は、男子は選手が種目ごとに力のある選手が分散しているのに対し、女子は特定の選手が複数種目に出場し、上位を占める傾向が見られたことである。女子は、1500mと3000mを兼ねて出場した選手が5名いて、そのうち4名が決勝に進出している。4名のうち2名は両種目で入賞している。それに対して男子は、5000mと3000m障害では兼ねて出場した選手が4名で、そして4名とも決勝へ進出していた。両種目での入賞者は1名。5000mともっとも近接していると思われる1500mについては、5000m決勝と1500m決勝を兼ねた選手が2名しかいなかった。両種目での入賞者は1名。また、1500mと3000障害とは兼ねて出場した選手は見当たらなかった。1500mと3000mで距離は近いものの、「障害」というスペシャリティが求められるためかもしれない。

第2点は、学校別に見た中長距離種目(男子は1500mと5000m、3000m障害の3種目で、女子は1500mと3000mの2種目)への出場選手について、どのくらいの集中度があるか、すなわち同一校で合計何名の選手が出場したか、ということである。男子で一番多かったのが世羅(広島)の4名(うち決勝進出者が3名)、続いて九州学院(熊本)が3名(同1名)と続いている。女子は、興譲館(岡山)が5名(同3名)、常盤(群馬)が3名(同2名)、重川(愛知)が3名(同1名)と続く。

一方、全国高校駅伝の直近3年間の成績では、男子は世羅が4位→1位→2位、女子が興譲館が2位→3位→1位で、安定上位を保っている。この結果とインターハイの成績を重ね合わせると、駅伝は今年も男子は世羅が、女子は興譲館を軸にレースが展開されることは間違いないところだろう。ただし、駅伝はエース級のメンバーだけでタスキをつなぐわけではないので、インターハイの記録からは読み取ることができない選手たちの層の厚みがものを言う。大会を占うという意味からは、ここが一番興味深いところだろう。

第3点目は、私の住む埼玉県勢はあまり奮わなかったことだ。女子が、1500mで13位、3000mで17位に入ったものの(いずれも小林美貴(伊奈学園総合))、男子の決勝進出者はゼロだった。 男女とも、今後の駅伝シーズンに向けて、しっかり走力を磨いてほしいと願っている。

最後に、中長距離種目ではないが、女子で、埼玉栄が2位以下に大差をつけて総合優勝を果たした。19回目の優勝だそうである。「あっぱれ!」マークを二つあげたい。また、女子400mでは島田愛弓(東農大三)が54秒88の好記録で優勝した。終盤、残り50mからの追い上げは見事だった。素晴らしいねばりとスプリント。将来が楽しみな選手が、また一人増えた。

実は、私にとって幸運なことに、島田さんには昨年の秋に一度だけお会いしたことがある。川越市の笛木醤油商店の2階ギャラリーで高校陸上部の芸術祭があって、写真を出展させていただいたときのことだ。OBから、直前に行われた埼玉県新人戦での400mの優勝者だと紹介されたのだ。県のナンバーワンになるだけでも大したことだが、まさか高校チャンピオンになるとは思わなかった。
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by hasiru123 | 2011-08-07 23:38 | その他