ボルダーからロンドンへ

「やっぱり走るのは楽しい。練習はきついけども、走れないで悶々としていた時のことを思うと、すごく幸せです」

昨年12月に米コロラド州ボルダーで高地合宿中の、野口みずきのインタビューだ。3年ぶりに40キロを走った、もとあった。「いま、そのスタートラインに立てた。そう思うだけでワクワクしています」(雑誌「新潮45」2月号の「ロンドンで走るために」で)。

厳しい練習に耐えることができて、けがには無縁のものと自負していたときには、何をやってもうまくいく時期がある。いろいろな人がかかわり、支えてくれる人がいることは、背中を押してもらうようで心強いものだ。ところが、故障が続き、期待に応えられない事態に遭遇すると、まわりからの応援は大きなプレッシャーに変わる。「引退も考えた」という野口の苦悩の日々が続いた。

左太腿の肉離れの回復と落ちた筋肉の強化に、3年半をかけた。野口の持ち味は、日本人ランナーには見られない、バネを使ったストライド走法だ。これには、強い筋力が求められる。補強運動とリハビリトレーニングでどこまで上げることができたか。

3年半のブランクを乗り越えて、1月29日に行われる大阪国際女子マラソンで、五輪代表をかけたレースに挑む。トレーニングの成果を信じて、思い切りのいいレースを展開してほしい。できたら、少しだけ楽しむ余裕を持てたらとも思う。

「私はレースも練習も大事だと思いますが、そこへ行き着くまで一生懸命に頑張っている自分がすごく好きなんです」。きっと、うまくいく。そう思った。
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by hasiru123 | 2012-01-22 19:58 | マラソン