2013年名古屋ウイメンズマラソンを見て

8月に開催される陸上世界選手権(モスクワ)の選考会を兼ねた名古屋ウィメンズマラソンが10日、名古屋市のナゴヤドームをスタート・ゴールとするコースで行われた。私は、当日の午後、ビデオ観戦で応援した。
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近年になく、手に汗を握る見ごたえのあるレースだった。木崎良子(ダイハツ)が2時間23分33秒(テレビ表示タイム)で優勝し、代表内定の基準記録「2時間23分59秒以内」をクリアして世界選手権代表が決まった。
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昨年から今年にかけての代表選考レースで、終了後に即内定したのは、男女と通じて木崎が初めてである。これまでの基準記録を大幅に引き上げたことが影響してか、男女とも内定者がいなかった。女子の場合は、前回の大邱大会(韓国)の条件である「2時間25分59秒以内」から2分ハードルを上げた。記録は、気象コンディションやレース展開の影響を受けるので、この2分の引き上げは、代表を目指す選手にとっては大きなプレッシャーだったと思う。まずは、この関門をクリアしたことを讃えたい。

レースは、30キロを過ぎて木崎と野口みずき(シスメックス)、ベルハネ・ティババ(エチオピア)の3人の競り合いとなった。3人が交互に引っ張るかたちとなり、しばらくこの展開が続く。35キロ地点を通過した直後に野口が徐々に遅れだし、木崎とティババとのマッチレースとなった。テレビでは有森裕子さんが、木崎の方がトラックのスピードは上なので、できるだけ最後までスパートする余力を残しておく方がいいと、解説していた。私もそういう展開になることを願っていた。

たしかに、ティババは若干19歳でマラソン経験が浅いことから、まだマラソンのスタミナがしっかりついていないように見えた。大きな動作で後方を振り返るなど、無駄なエネルギーを使っていた。しかし、肘を抱え込むような特徴的な腕の振り方としなやかなフォーム、そして起伏地で走り込んだ走力は侮れない。ちょっとした揺さぶりには動じそうもない。どこで勝負をかけるか難しいが、とにかく思い切りのいいスパートで決めてほしい、それも1回で。そう祈っていた。

レースが動いたのは、40キロ過ぎの給水所だった。ティババが水を摂っているわずかの隙をついて、木崎が一気にスピードを上げたのだ。スピードの変化が鋭かったことと、その後一度もペースを落とさなかったことが奏功して、ティババの追走を許さなかった。1キロあたりのペースで3分16秒位だ。この頑張りで、優勝をもぎ取った。

日本の女子マラソンで久しぶりの優勝者が出た。しかも、ケニヤやエチオピア勢を抑えての勝利である。今後のレースに向けて大きな糧となるだろう。また、野口は2時間24分6秒で3位に入り、往年の力を取り戻しつつあることも、明るい材料だ。


(写真上)本郷界隈で見た臘梅(2月上旬、東京都文京区)
(写真下)見ごろを迎えたわが家の梅
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by hasiru123 | 2013-03-10 19:56 | マラソン