2020年五輪は「東京」に

2020年五輪は「東京」に決まった。正直なところ、華やかなマスコミ報道とは違って一般の関心はどうなんだろう、と思う。私自身、IOCがどんな選択をするかという意味においては関心がなくはなかったが、どうしても東京でなければという一点に気持ちが集中できなかった。

実は、東京の五輪招致について、私の周りの人々から最近話題にするのを聞いたことがなかった。それもそのはずで、東京招致委員会が汚染水問題で安全であることを強調すればするほど、国民はしらけている。IOC総会を前にして、現地で行われた記者会見で、東京招致委員でJOC会長の竹田恒和氏は、「東京は絶対に安全だ。福島から250キロ離れており、皆さんが想像する危険はない」と語って失笑を買った。笑いごとではなく、悲しい話である。

それでも、IOCは次は東京と決めたのだから、敗れた2都市の分も含めて世界に喜んでもらえるいい五輪にしてほしい。

私が東京に期待するとすれば、次の二つだ。一つは、決して「強い国」ではなく、近隣諸国とことを構えない「普通の国」として生きていくことをいやがうえにも世界に約束させられたことだ。「五輪」という外圧によるものではあるが、五輪を追い風にぜひそうあってほしい。

もう一つは、東京電力の汚染水問題を始めとする被災地の復興が見えてこないことである。東京が「復興五輪」という開催意義をコンセプトにしたからには、「復興優先の延長上に五輪の成功がある」という姿勢を貫いてもらいたい。

これまでの五輪は、開催国が多くのメダルを獲得してきた。開催国が地の利を得て好結果を生むのは当然としても、これからは、特に開催国は勝利至上主義を取っ払ってほしい。開催国の最大のミッションは、海外からのお客様の満足度を高めることにある。開催国が勝つことでは決して、ない。そういう期待をこめて、2020年の東京五輪を祝福したい。
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by hasiru123 | 2013-09-08 23:58 | その他