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夢のマラソン

壁の向こうへ 世界陸上の男子マラソン

昨日開幕した世界陸上の第1日目は、男子長距離ではマラソンと10000m決勝が行われた。残念ながら、日本の選手たちはどちらの種目も力を出し切れず、下位に沈んだ。これまで、国内を活動の拠点としている東アフリカ出身の選手たちとのレースぶりを見ていて、日本人選手との力の差は歴然としていた。そして、その内容を裏書きする結果となった。

マラソンでは、19歳のギルメイ・ゲブレスラシエが北アフリカの小国・エリトリアに、初めて金メダルをもたらした。ゲブレスラシエは、ペースメーカーを含めて今年になって3回のマラソン経験があるとのことだが、自己記録は2時間7分台だ。その選手に、エチオピアやケニアの選手が太刀打ちできなかった。

高温多湿という悪条件だったことを差し引いても、マラソンにはトラックのスピードや過去の実績だけでは計れない魔物が棲(す)んでいるとしか思えない。ゲブレスラシエの素晴らしい点は、終盤の粘りである。超スローペースで展開した後の、35キロからの5キロを14分53秒でカバーしているところからも、ペースの変化に強い、タフな選手だという印象を持った。

それともう一つ、怖いもの知らずという若さゆえの特権もこの選手を後押したように思える。自分の走力を知り過ぎているベテラン選手だと、自信の持てない挑戦を躊躇してしまいがちだ。壁を意識しないで、その向こう側に広がっている無限の可能性に賭けるしなやかさがうらやましい。

選手にたちはだかる壁を乗り越えるには何が必要か。私は、試行錯誤と勇気を挙げたい。特に後者は、日々の練習や技術だけではいかんともしがたいものがある。一マラソンファンとして、大きな壁にぶち当たっている日本の選手たちに感じているのはこのことである。

自分の「壁」の向こうへ飛び出して行こうとする勇気ある選手の輩出を期待したい。
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by hasiru123 | 2015-08-23 16:12 | マラソン