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夢のマラソン

市民後見人を育てよう!

ランニングとは関係ないが、所属している消費者団体の会報に投稿したものを、ここに転載する。

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 地域福祉の視点から「市民後見制度」について考えてみたい。会員の皆さんが、地域の自治体から市民後見人の担い手を求められたとしたら、その要請に応えることは可能だろうか、と。

 一般に「市民後見人」とは、弁護士や司法書士などの資格はもたないが、社会貢献への意欲や倫理観が高い一般市民の中から、成年後見に関する一定の知識・態度を身につけた第三者後見人等の候補者をいう(日本成年後見学会の報告書から)。親族や専門職に代わる新たな担い手である。市民が後見人として、本人が住み慣れた町で安心して暮らし続けられるよう、地域で支えあう。そんな身近な支援が、必要とされている。

 厚生労働省によると、平成24年度は87市区町(33都道府県)が検討または研修等を実施している。埼玉県では、5つの自治体が推進中だ。先行して実施している地域に、東京都世田谷区成年後見支援センターや大阪市成年後見支援センターなどがあり、養成後の登録や支援、受任調整、監督などを手掛けている。

 後見人等と本人の関係をみると、平成12年は親族が後見人等に選任された件数が全体の90%以上を占め、専門職は10%弱だった。しかし、平成24年の親族後見人は約49%まで減少し、専門職が約51%と増加している(最高裁の統計による)。

 今後は、専門職後見人の不足が予想されよう。しかし、市民後見人への期待には、単に不足する第三者後見人の受け皿や専門職後見人の代替えに限らない。見守りや頻度の高い訪問などのきめ細やかな後見活動など、市民感覚を尊重した活動が挙げられる。

 まずは、複雑な法律問題や争いがなく、専門職でなくても対応できるケースを受任していく。たとえば、日頃の見守りや年金等の収支を本人のためにどのように使っていくかを考えながら執行するのである。身上監護中心の後見業務であれば十分可能だろう。

 成年後見制度という「しくみ」に、予定調和的に問題が解決し、社会が変わることを期待する時代はとうに過ぎた。むしろ、市民同士が支えあい、知恵を絞って解決を図ることに意義を見たい。

一人暮らし高齢者の消費生活相談が増える中で、被害防止の有効性や権利擁護の視点から検討されていい課題だと思う。
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by hasiru123 | 2016-01-10 21:15 | その他