2016桜前線(1)

いまベートーベンのバイオリンソナタ第5番「春」を聞きながらこの記事を書いている。「春」のタイトルは、ベート―ベン自身がつけたものではなく、後から曲の雰囲気からつけられたという。桜のように、明るくのびやかで、暖かさを感じさせる曲だ。

さて、今年の桜は開花から満開までの期間が長く、じっくり花を楽しむことができた。あれこれと撮影の準備を計画していた私は、満開になるまで何度かフライングをしている。フライングというと桜に失礼かもしれないが、待ちきれずカメラを持って出かけてみるとまだつぼみだったということがしばしばあった。
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昨年の各地の桜の開花が予想を上回る早やさで進んだことが念頭にあったからかもしれない。暖かい日が数日続くと一気に成長し花開くとよく言われる。3月1日から毎日の最高気温を足して、500℃になると開花するという法則もあるらしい。開花に合わせて撮影計画を組むのは難しいが、春を待つ楽しみでもある。
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国立科学博物館研究員で植物学者の近田文弘(こんた・ふみひろ)さんによると、桜は10℃以上の分だけ成長するそうだ。11℃だと1℃光合成をする。10℃以下だと動かない。「トーキング ウイズ松尾堂」というラジオ番組で教わった。
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全国各地で桜の管理技術を教えているという近田さんは、「桜の寿命は短命。ソメイヨシノは60年と言われている。適切な管理をすれば300年以上生きる」とも。そういえば、私が住んでいる周辺の桜は戦後になって植えられたものが多いと聞くが、一様に老木化が進んでいる。計画的に世代交代させないと、一気に桜を失うことになりかねない。
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私が昨年訪れた弘前公園のソメイヨシノは樹齢100年を越すものが300本以上あり、それぞれしっかり花を咲かせている。ぜひとも、長寿化を図ってほしいと願う。
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(写真)上から、新河岸川の桜まつり(埼玉県川越市)、慈眼寺の枝垂れ桜(埼玉県坂戸市)、中院のソメイヨシノ(埼玉県川越市)、乾通り(東京都千代田区)、無線山公園(埼玉県北足立郡伊奈町)
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by hasiru123 | 2016-04-06 21:21 | その他