9秒98から学ぶ

桐生祥秀選手(東洋大)がついに陸上男子100mで9秒台を出した。4年前に10秒01を出して以来、日本のトップランナーとして短距離界を牽引してきたが、ようやく大台を突破することができた。心から祝意を表したい。

待ちに待った4年間ではあったが、その間に選手たちの環境は大きく変化した。それは、しのぎを削ってきた数名のライバル選手たちのだれもが9秒台を出してもおかしくないところまで進化し、力が拮抗してきたことである。

これで、ライバルの選手たちは桐生選手の出した9秒98切りが当面の目標となるはずだ。堰(せき)を切ったように9秒台が続出しそうな予感がする。

ちなみに、今日(9月24日)大阪で行われた陸上の全日本実業団対抗選手権男子100m決勝で、山縣亮太選手(セイコーホールディングス)が10秒00で走った。追い風0.2メートルというほぼ無風の条件下で出されただけに、価値がある。今年残された大きな大会は愛媛国体など少なくなったが、多くの選手が桐生選手の記録に挑んでほしいと思う。

電気時計で10秒を切った選手は世界に120人以上もいるそうだ。大部分は米国やジャマイカなどのアフリカ系の選手である。また、短距離というと日本人には向かない競技ではないかと言われた時代があった。そういうコンプレックスを、これまでの多くの日本人選手が抱いてきたのではないだろうか。

ところが、ここ数年でそういうコンプレックスを感じさせない流れができつつあった。壁を破るには、「できる」と思うことが大きなアシストになるだろう。

一方で、同じ全日本実業団対抗選手権の男子10000mでは、11位までが外国人選手で占められた。こちらの方は、東アフリカ出身の選手にはかなわないというコンプレックスから抜け出せないでいるように思える。長距離の選手たちには、ぜひとも短距離陣の奮闘から学び取ってほしいと願っている。


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by hasiru123 | 2017-09-24 23:58 | 話題