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マラソン・駅伝の集計にExcelを活用する(3)

  マラソンの5Kごとのペースをグラフ化する(上)

2003年のロンドンマラソンで世界最高記録をマークしたポーラ・ラドクリフ(イギリス)と2004年のアテネ五輪代表選考会となった大阪国際女子マラソンを制した坂本直子(天満屋)の5Kごとのペース比較表をグラフ化します。次のグラフが完成したものです。
マラソン・駅伝の集計にExcelを活用する(3)_c0051032_22515472.jpg

      上図は、ダブルクリックして開くと見やすくなります

ラドクリフが2時間15分25秒の世界最高記録を達成したときは、5Kごとのペースはほぼ一定の16分前後で刻んでいます。好記録をねらうには理想的なペース配分です。それに比べて坂本のペースは、18分台の超スローペースで展開し、徐々にペースをあげていきます。30Kから35Kにかけては15分47秒と驚異的なハイペースとなり、勝負を一気に決めました。その後もペースを落とすことなく、トップでテープを切りました。

終盤でのペースアップが高く評価され、五輪選考会議における高橋尚子との3人目の争いで大きなアドバンテージをあげる結果になりました。これまで女子マラソンは、力のある選手がトップを引っ張りそのままゴールするというレース展開が多かったと思います。これからは、スピード化に伴い、男子マラソンと同じように前半は集団を形成して、後半にペースアップしてサバイバルレースを展開することが予想されます。そのような流れの中で、坂本の15分47秒というハイペースを終盤に展開したことと、しかも自力で作ったことは、今後の世界の競合との勝負に際して大いに期待できます。

マラソンは、記録もさることながら、結果がことのほか重要な意味を持っています。ぜひ、勝負に強い選手として成長してほしいと願っています。

さて、このグラフを作るための手順は次のとおりです。
① 表を作成する
② 表から折れ線グラフを表示する
③ グラフにタイトルをつける
④ データテーブルを作成する
⑤ 数値軸を変更する
⑤ グラフの背景にグラデーションをかける

まず、グラフを作るための表を作成します。
<記録の入力>
表題と表の項目名を入力します。そして、二人の5Kごとのぺースを入力します。ゴール欄は40K以降の2.196Kで、あとで合計タイムを計算するときに必要になります。時間データは半角コロンを使って、「時:分:秒」(たとえば「15分58秒」ならば「0:15:58」)の形式で入力します。「15:58」と入力すると「15時間58分」と認識されてしまいます。
B5セルからC13セルまでを範囲指定-右クリック-セルの書式設定-分類欄で「ユーザー定義」-種類欄で「h:mm:ss」を選択。
マラソン・駅伝の集計にExcelを活用する(3)_c0051032_22523997.jpg

    上表は、ダブルクリックして開くと見やすくなります
<合計タイムを計算>
ゴール時のタイムはすでにわかっていますが、上記の入力にミスがないかをチェックする意味で、5Kごとのタイムと最後の2.195Kのタイムを合計します。
合計タイム欄のB14セルをクリック-標準ツールバーの「∑」(オートSUM)をクリック-B5からB12を範囲指定してOK。
ラドクリフの出した世界最高記録(2:15:25)と表示されましたか。もし、違っていたら、計算をチェックしてください。C14セルは、B14セルをコピーします。そうすると、坂本の記録(2:25:29)が表示されます。

また、ここでつけた表題はグラフを作成するときにもそのまま使えます。
by hasiru123 | 2005-12-15 22:54 | その他