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夢のマラソン

マラソンには不都合な真実

昨年の東京国際マラソンは10メートルに及ぶ強風下でのレースでした。今年の東京マラソンは氷雨の中で、沿道で応援していて震え上がりました。それから、昨年の東京荒川市民マラソンは突風が吹き荒れる中でのレース。これらの気象条件は、冬から春にかけてのレースではよくあること。ところが、3月4日に行われたびわ湖毎日マラソンのぽかぽか陽気はめったにあることではありません(少なくともこれまでは)。 

<びわ湖毎日マラソンの気象コンディション>
スタート時18度
15キロで22度
30キロで23.5度
ゴール時20度。

冬から春に向かう季節でのこの暖かさは、マラソンランナーの体感温度としてはきびしいものがあります。優勝したサムソン・ラマダニ選手(タンザニア)の2時間10分43秒は賞賛に値する記録です。6位の久保田満選手(旭化成)の2時間12分50秒もけして悪くないと思います。市民ランナーだと、この程度の落ち込みでは済まされません。場合によっては、完走すら危ういということにもなりかねないでしょう。問題はこの暖かさです。

「地球の気候システムに温暖化が起こっていると断定するとともに、人為期限の温室効果ガスの増加が温暖化の原因とほぼ断定」
「過去100年に、世界平均気温が長期的に0.74℃上昇。最近50年間の長期傾向は、過去100年のほぼ2倍」
「1980-1999年までに比べ、21世紀末の平均気温上昇は、化石エネルギー源を重視しつつ高い経済成長を実現する社会では約4℃と予測」
「ほとんどの陸域における極端な高温や熱波、ほとんどの地域における大雨の頻度は引き続き増加」

これは、2月2日に発表された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第4次報告書のサマリーです。これまでに出されている温暖化に警鐘を鳴らすレポートと違うのは、「世界の科学者による最新の研究成果などを基にし、専門家や各国政府の査読を経て」(3月7日日経MJ)作成さてれていることです。

このことは何を意味するかというと、将来北半球で行われる五輪でのマラソンが大変過酷な気象条件下で行わざるを得ないということ、わが国でマラソン大会が多く実施されている冬の季節においても必ずしも好記録が期待できないであろうということ、わが国のマラソン競技者の多くが行ってきた夏季の走りこみが十分に行えなくなるということ、などです。普通の夏と猛暑の夏とでは、半年後のマラソンシーズンにおける選手の出来が違うともいわれています。温暖化の影響は、ウィンタースポーツだけでなくアウトドアで行う多くの競技に支障をきたすのではないかと危惧するのです。

「何と大げさな!」と思うかもしれません。公開中の「不都合な真実」という映画の中で、アメリカ元副大統領アル・ゴア氏が二酸化炭素濃度計測値の経年変化を、グラフを使ってプレゼンテーションする場面がありました。65万年前から現在にかけてのトレンドで、現在の二酸化炭素濃度がずば抜けて高く、指し棒で示すのに手が届かないため、クレーン車に上って現在の高さを指すのです。私には、残念ながらゴア氏のパフォーマンスが誇張とは思えない畏怖を感じています。
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by hasiru123 | 2007-03-11 19:03 | その他