夢のマラソン

カテゴリ:駅伝( 77 )

応援で見えてくる

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埼玉県駅伝の季節らしい厳しい寒さの中での大会だった。市町村男子の部での坂戸陸協チームは今年で8回目を迎えた。力走した選手のみなさん、そしてサポートにあたられた役員のみなさん、お疲れさまでした。この場を借りて御礼を申し上げます。
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結果は、昨年を大きく上回る2時間26分49秒の16位だった。2007年に続く10位以内の入賞を目指したが、そこまでには到らなかった。昨秋にマラソンを走った選手が4名いて、必ずしも体調が万全ではなかった中で、一昨年以降の低下傾向に終止符を打てたことは評価してよい。特に、今回は3名の若い選手が加わわり、チーム全体の意識が高まってきた。この勢いを今後につなげていきたい。

ところで、今大会の選手選考をめぐって若干のボタンの掛け違いが生じた。そのことについて、私の感じたことを述べてみたい。

今回はメンバーの加入により、選手層が厚くなった。候補選手の中から選考するとなると、本人の希望に添えない事態が生じることが起こりうる。すなわち、正メンバーからはずれて補欠にまわるというケースである。Aチームの正選手として走ってきた選手には、こんな苦い経験をした方もおられるのではないだろうか。

たかが市民ランナーの駅伝であっても、選ばれなかったということについて気分がすっきりしないという思いは残るかもしれない。選考方法やその過程に問題がなかったとしても、だ。しかし、ここは気持ちを取り直して、というか思いきって視点を変えて、これまで走る選手たちを支援してくれた側に思いをいたしてみてはどうだろうか。少々大袈裟な言い方かもしれないが、実はこんな些細なことにランナーとしての人間性が試されているように思えるからだ。

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いうまでもなく、駅伝はチームプレーである。一人のランナーの快走がチームを引き立てることもあれば、一人の力だけでは叶わないことも共同で取り組めば大きな力になることもある。選手を応援する役回りで貢献できる場面もあるだろう。これまで選手としての自分を支えてくれたことに恩返しをするいいチャンスだ。そこに気づけるかどうかが、楽走になるか苦走になるかを切り分けているような気がする。

(写真上)坂戸市役所前での出発前の記念撮影
(写真2)深谷市もくせい館前でのスタート
(写真3)レース終了後の懇親会
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by hasiru123 | 2011-01-16 23:39 | 駅伝

2010年全国高校駅伝から

今年の都大路は、男子が鹿児島実の初優勝、女子は興譲館が2回目の優勝を飾った。

男子の1区は優勝候補の須磨学園のエース西池和人が大方の予想どおりの力走を見せた。そのしなやかなフォームは大成を予感させるものがあり、今後が大いに楽しみである。

今大会で私が注目したのは、東アフリカ勢の留学生が走る3区と4区で日本人高校生がどれだけ留学生に食い下がれるか、という点だった。留学生が出場した3校はそれぞれ優勝を争うチームで、その区間で粘ることができれば自ずと優勝に近づくことができるだろうと考えたからだ。

ところが、3区ではディランゴ(世羅)とギチンジ(青森山田)にあっさりトップ争いを譲り、4区ではワウェル(仙台育英)が区間賞で2位に食い込んだ。この2区間に関する限り、留学生を積極的に追うというシーンは見られなかった。

留学生と日本人高校生との実力差ははっきりしていて、このような結果になるのはある程度やむを得ないのかもしれない。それでも、その点を直視したうえで、日本の高校生には地道にキャッチアップを試みてほしいと思う。そうすることなしには、日本人選手がトラックレースで世界のひのき舞台に立つチャンスは巡ってこないからである。

そんな中で、1区を制した西池は「留学生らアフリカ勢と勝負したい」(12月25日毎日)と闘志を燃やす稀有の選手である。朝日の連載記事「21世紀のサムライ論」に西池の意識の高さを示すコメントが載っていたので、引用すると――。「箱根駅伝は1キロ2分55秒から3分のペースの世界。西池が目指すのは2分35秒で5千メートルを走り切る力。日本人初の5千メートル12分台を20歳前後で狙おうとしている。そう思ったら、強い外国人がいる実業団で鍛えるしかない」(10月28日)。

西池は来春法大に進学するそうだが、練習は実業団のコニカミノルタに通うとのこと。留学生の後塵を拝することを潔しとしない高い志を、卒業後も忘れないで、期待している。
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by hasiru123 | 2010-12-26 23:14 | 駅伝

リスク管理 - 2010年黒山・鎌北湖駅伝 -

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今年の黒山・鎌北湖駅伝(25.5km)には若葉グリーンメイトのAチームとして4区(越生町役場前~大満農村広場前、4.5km)を走らせてもらった。予定では補欠だったが、前日に急きょ繰り上げたものである。マラソンから中11日だったので、疲れが残っているのではないかと心配だったが、なんとか代役を果たすことができた(かな?)。

今年も4チームで臨んだが、若葉グリーンメイトのAチームは入賞には手が届かなかった。今年はHさんとTさんという若手が加わって、戦力が大幅にアップした。そんな中での期待であったが、残念である。ところで、なぜ戦力が低下傾向にある私がAチームに入れたか、不思議だ。これが駅伝の怖いところである、ということにしておこう。

同チームの結果は、1時間27分58秒で、総合16位/参加63チームだった。

これまでのわがクラブの経験からすると、最終メンバーは大会当日の朝の集合時に決定しているが、どうしても急の欠席者が発生して、玉突きで数名のメンバー変更が起きてきた。しかし、今年は1組の変更にとどまった。参加者への確認が徹底してたいたこと、参加者の体調管理がしっかりしていたこと、その両方が奏功したといえるだろう。
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年が明けると、埼玉県駅伝と奥むさし駅伝が続く。こちらの方は、それぞれ単独チームで参加する予定だ。リスク管理を徹底して、前回の上を狙いたい。

(写真上)続々とゴールする選手たち
(写真下)ゴール後の記念撮影
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by hasiru123 | 2010-12-05 22:42 | 駅伝

第77回埼玉県駅伝

第77回埼玉県駅伝競走大会(市町村男子の部は、深谷市もくせい館前スタート-上尾運動公園ゴール)が行われ、若葉グリーンメイトは坂戸市陸上競技協会チームとして出場した。2004年から連続7回目の出場となる。
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一般男子の部(50.9km)は20チーム、市町村男子の部(41.7km)は23チーム、高校男子の部(同)は38チーム、一般・高校女子の部(22.8km)は20チームが参加した。
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坂戸陸協は、2時間30分03秒で16位だった。前回の記録を1分57秒下回ったが、順位は一つ上げた。今回は2区の一部が工事のため約150m延長されたため、実質的には1分半ほど下回った計算になるだろうか。

4区以外は前回と同じメンバーで臨み、4区は初出場のUさんが担当した。1区と2区は前回をしのぐ区間タイムだったが、4区以降は前回を超えることはできなかった。

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もし、今日走ったメンバーが来年も同じ区間を走るとしたら、1秒でもいいから今年を超えていただきたい。この記事を書いているときに、大相撲を観戦した野村克也前楽天監督がNHKテレビの「サンデースポーツ」で、「努力はすぐに効果が表れない」と語るコメントが聞こえてきた。野村さんは、1秒超えるための努力を明日からまた開始するように、と言っているように聞こえた。

今回は、陸連登録に関する参加資格がより厳しくなったため、補欠を含めた選手選考に苦慮したが、最終的には昨年並みのレベルを維持することができた。これは、選手みなさんの頑張りに加えて、走れる環境があったからだと考えている。選手6名に対して、16名のサポート体制というのはすごいことだ。坂戸陸協会長をはじめとする役員の方々の支援を仰ぐことができたことに対し、この場を借りて厚く御礼を申し上げます。

ここからは、わがチームの話題から離れる。市町村男子の部と高校男子の部は10時15分のスタートに先立って、9時25分からもくせい館の玄関前で開会式が行われた。そのとき、1区を受け持つ選手のほとんどはウォーミングアップの最中で、一部のチーム関係者だけが参加していた。ただし、前回の優勝チームはトロフィーの返還があるので、選手自身が参加し、選手宣誓を行った。

本大会に限らず、開会式はどのスポーツ大会でも見られる恒例のシーンである。選手にとって、スタート前はアップや着替え等で慌ただしい時間である。選手の集合に代えて、スピーカーからのアナウンスだけにするとか、前日に行うとか(前日だと参加者は激減するだろうが)するなど、選手が走りやすくする配慮が必要ではないだろうか。競技会の主人公は自治体の幹部や大会役員ではなく、選手であるということを忘れている。このような開会式は不必要どころか、迷惑ですらある。

* 詳しくは、明日(1月18日)の読売新聞埼玉版か後日公開される埼玉県陸上競技協会のホームページでご覧ください。

(写真上)熱気がこもる1区の選手控室
(写真中)1区のスタート
(写真)レース後に行われた懇親会で報告する選手たち
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by hasiru123 | 2010-01-17 23:26 | 駅伝

2010年箱根駅伝(下)

台風の目
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今年も埼玉県の東武東上線沿線を練習拠点とする3校(東洋大、大東大、城西大)が出場した。

東洋大は予想通りの強さを発揮し、見事2連覇を達成した。5区の山上りで首位に立つと、その後は安定感のあるレース運びで2位以下を寄せつけなかった。各校がマークする中での落ち着いた襷リレーは、往年の駒大を思わせるものがある。

7区以降の各選手は、前半をゆっくり入って、後半引き離すセオリー通りの走りを忠実に守った。それは、まさに「石橋を叩いて渡る」ような安全運転だった。応援する側から見れば、そこまで守りに徹さなくてもという気持ちになるが、それでいいと思っている。というのは、過去に復路でトップに立ったチームが、選手の突然の脱水症状などでブレーキとなってしまったり、極端なケースでは結果的に棄権に到ったりすることが少なからずあったからである。

上位争い以外では、今回の台風の目は青学大と明大だった。青学大は8位に入り、41年振りにシード権を確保した。33年振りに出場した前回は22位だったから、大健闘である。5000mの持ちタイムが13分台、10000mが28分台というエース級のランナーはいない。同種目の平均タイムもそれぞれ出場チーム中17番目だった。それでも、各区間とも5位から9位の範囲でまとめたのは、地力がついた証である。

明大は、1区の北條が区間賞を獲得したのをきっかけに、4区まで首位をキープした。5区では区間18位と失速したが、レースを面白くしてくれたことは間違いない。エースの松本を欠いたのは痛かったが、積極的な走りは見応えのあるものだった。ただし、4区までを走った選手のうち3名が4年生なので、首位で襷リレーした経験をいかに次の世代に伝えていくかがこれからの課題だろう。今回は4区までの1位から、5区以降徐々に順位を落として、最終的には10位だった。それと対称的な勢いを見せたのが駒大だ。1区で18位と出遅れたが、その後着実に順位を上げて、最後に2位でゴールした。このねばり、底力から学ぶものは多い。

東上線沿線の城西大は初のシード権を獲得したが、大東大は最後まで波に乗れなかった。大東大には次の予選会で奮起してもらい、山上りに強い伝統の復活を期待したい。

(写真)3区を走る大東大・吉田
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by hasiru123 | 2010-01-11 08:41 | 駅伝

2010年箱根駅伝(上)

            
箱根駅伝を観戦する


数えてみると、昨年は補欠も含めて計6回の駅伝大会に参加した。テレビで観ることよりも、実際に走ることがどんなに楽しいものかということを実感した1年であった。そのことと比べようもないのだが、箱根駅伝だけは別格のようである。格別の期待と関心を持って見ることができる数少ない駅伝イベントだからだ。

今年も明治大学交友会のお世話で、往路の観戦ツアーに同行させていただいた。昨年は、3区の藤沢橋付近で時間をとられ、最後の箱根湯本駅前で先頭チームを見ることができなかったので、今回は早めの移動スケジュールが組まれた。1区は少し欲張って、2カ所(和田倉門交差点と京急蒲田駅前で応援した。

<和田倉門交差点>
スタートして3分。まだ20名の集団は崩れない。このシーンは、1秒間に2度シャッターを押しただけで、終わり。
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<京急蒲田駅前>
1区はハイペースで進み、15キロ過ぎで集団は長く伸びている。写真は、先頭から出岐(青学大)、出口(日体大)、清水(東京農大)、佐藤(城西大)。この区間は北条(明大)が制した。
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<横浜駅前>
2区の8.5キロ地点。各チームのエースを投入する区間だが、村沢(東海大)の区間2位(1.08.08)は立派だ。写真は、森(日体大)をかわすダニエル(日大)。アッという間に過ぎ去った。
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<藤沢橋交差点>
3区の6キロ地点で、多くの明大の幟がはためくところである。写真は西村(帝京大)。
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<大磯駅前歩道橋>
4区の1.5キロ地点。写真左は、渡辺(上武大)の走りを気遣って併走する花田監督。右は、力走する宮川(亜大)。この区間も安田(明大)が区間賞を獲得し、明大がトップをキープした。
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<箱根湯本>
本来なら、箱根湯本駅前で最後の撮影をする予定だったが、私を含めた3名のグループが携帯ラジオに夢中になって、うっかりJR小田原駅を乗り過ごしてしまった。残念ながら、先頭の久国(明大)を始めとする各選手の通過には間に合わなかった。したがって、写真はいきなり昼食処「知客茶屋」での記念撮影に飛ぶ。箱根駅伝を楽しませていただいたことに感謝し、乾杯!
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明大については、前回の8位・シード権確保には驚いたが、今回の5区12.7キロ地点まで首位を維持したのには脱帽である。エースの松本を故障で欠いたのが悔やまれるが、総合で10位に入り、何とか来年につながった。
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by hasiru123 | 2010-01-04 17:42 | 駅伝

駅伝の失敗

ここしばらくは冬晴れで、乾燥した毎日が続く。冬至(12月22日)まであと二日だ。晴れているから気づくのかもしれないが、日の入りは少し延びている。16時半を過ぎても薄明が残っている。埼玉県地方の今日の日の入りは16時31分だった。一番早かった12月上旬に比べると約4分延びている。

反対に、日の出はあと5分ほど遅くなる。1月上旬から中旬にかけてがそのピークで、埼玉県では6時52分位だ。冬至の日が日の出が一番遅い日(夏至なら日の出が早い日)にならないのは、均時差という天文学上の原因による。それは、地球の軌道が円ではなく楕円体であること、黄道面と赤道面が一致していない(傾いている)ことによるのだそうだ。たしか、そんなことが『暮らしの気象学』(倉嶋厚著)に書いてあった。

早朝型ランナーの私としては、日の出が早くなるのが待ち遠しい。寒さのピークは1ヶ月以上先のことだが、気持ちだけは日差しを受けて走る方が暖かく感じるからだ。

さて、今日は全国高校駅伝が京都市で行われた。男子は、世羅(広島)が2時間4分9秒で3年ぶり6回目の優勝を果たした。予選タイムトップの須磨学園(初出場)は、4位に終わった。また、埼玉県から初出場の武蔵越生は29位だったが、地区代表として出場した埼玉栄は11位と健闘した。

今年は初出場が7校あったが、全国大会というプレッシャーや調整の失敗などで力を出し切れないチームが多かった。その反面、県大会では代表の座を勝ち取ることができなかったものの、地区代表として参加した11校のうち4チームが県大会の代表校をしのいだ。いぞれも、西脇工を始めとする出場経験の豊富な伝統校である。初出場での失敗と経験はきっとこの次に生かせるはずだ。

失敗といえば、私も今日大きなミステイクをしてしまった。出場した川越市民駅伝大会でのことだ。一般Bの部(40歳以上)に若葉グリーンメイトチームのアンカーとして走らせてもらったが、ナンバーカードを勘違いして、1位で入ってきた4区の走者からタスキを受ける際に相当のロスタイムを生じさせてしまった。幸いにも順位を下げることにはならず、大事にいたらなかったが、大いに反省しなければならない。
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(写真上) 1区のスタート(先頭はゲスト参加した大東大チーム)
(写真中) 表彰を受ける若葉グリーンメイト
(写真下) 表彰式後の記念撮影
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by hasiru123 | 2009-12-20 23:50 | 駅伝

全日本実業団女子駅伝を見て

全日本実業団女子駅伝をテレビ観戦した。優勝を果たしたのは三井住友海上で、2時間15分27秒で2年ぶりだ。大会最多7度目の優勝となる。2位に天満屋、3位には第一生命が入った。

三井住友海上は各区間の選手が安定した走りで上位をキープし、5区の大平美樹が首位を奪い、アンカーの大崎千聖で逃げ切った。同チームは区間賞を一人も出さず、まさに総合力で勝利をもぎ取った。駅伝の強さは、一人のエースの力よりも、全員の力の総和である、というお手本のようなレースだった。

勝敗を分けたポイントは二つある。一つは、各チームのエースが集まった3区(10キロ)で、天満屋の中村友梨香が7位からデンソーを始めとする上位チームに追いついたが、逃げ切れなかったことだ。13位でたすきを受け取ったワコールの福士加代子が激走を見せて、6.3キロでトップに浮上し、そのまま中村らを振り切った。福士は、5キロのラップが15分14秒という驚異的なペースで追い上げ、最終的には31分02秒という区間新でタスキをつないだ。

今シーズンの中村の活躍から見て、区間賞は間違いなく、トップも伺えるのではないかと期待していたが、やや意外な展開となった。結果的に2位に甘んじ、必ずしも完調ではなかった渋井陽子(三井住友海上)を大きく離しきれなかった。

もう一つは、最終の6区で、1位と25秒差で5区の重友梨佐からタスキを受けた浦田佳小里(天満屋)が、大崎を詰めきれなかったことだ。5000メートルの持ちタイムでは、浦田の方が約15秒のアドバンテージがあるので、無理を承知で前半にもっと追い込んで射程距離まで詰め、大崎をあわてさせる戦術もあったかなと、思った。ゴールでは、11秒差まで詰めることができただけに、残念な気がする。
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by hasiru123 | 2009-12-13 18:59 | 駅伝

長距離種目における大学の地域差について

10月25日に全日本大学女子駅伝が、そして11月1日には全日本大学駅伝(男子)が行われた。男女の上位校を地域別に見た顔ぶれは対称的である。男子の上位9校が関東勢であるのに対し、女子の上位3校は関東以外だからだ。

その特徴をさらに詳しく見るために全日本インカレの長距離種目で入賞した選手数と総合上位の学校数で地域差を比較すると、以下のようになった。

<1500m、5000m、10000mの(のべ)入賞者数>
       関東  関東以外
男子長距離  19    5
女子長距離   5   19

<総合得点で8位以内に入った学校数>
       関東  関東以外
男子総合    6    2
女子総合    4    4

長距離男子は関東に一極集中しているのに対して、女子は西高東低で、まったく反対の傾向が見られる。トラックとフィールドを含めた陸上競技全体ではどうかというと、男子は関東が優勢だが長距離ほどのアドバンテージはない。女子は、ほぼ互角といったところ。関東に学校が集中していることを考慮すると、女子のこの結果ややや意外な感じがする。

関東に多くの大学が集中しているのは周知のことだが、この男女差は何によるのだろうか。男子の長距離で関東が強いのは箱根駅伝効果として納得できるのだが、女子は関東以外の地域、特に関西が強い。具体的な学校名を挙げると、長距離では立命館大と佛教大だ。そして、名古屋の名城大も頑張っている。

男子長距離の場合は、実力のある選手は高校を卒業するとまず関東の大学に入って箱根を走る。大学で、一定の成果を出せたなら、実業団に進むという流れができあがっているようだ。女子の場合は、力のある選手は大学へ進学せずに実業団に入るケースが多い。実業団の強豪チームが集中する関東の高校生たちは、特にその傾向が強い。したがって、関東の大学は学校数が多いこともあって、走力のある選手が分散し、選手層がどうしもも薄くなる。したがって、関東以外の大学との差異化を図ることができずに、強豪選手が集中する立命館大や佛教大などに及ばない。

インカレという大学対抗戦の視点からみると、実力校が関東に集中しない女子長距離や、男女短距離、男女フィールド種目の方が全国大会の名にふさわしい戦いが見られて興味深い。学生のレベルを引き上げる点においても、全国規模で競う方が利点がより多いのではないだろうか。

箱根駅伝という歴史とイベントの大きさが、学生陸上競技の姿を映し出していることは間違いない。これがいいとかいけないとかではなく、この地域差は果たして選手たちの成長にどうかかわるのだろうか。上表の数字を見ながら、考えたことである。
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by hasiru123 | 2009-11-15 23:38 | 駅伝

全国高校駅伝埼玉県予選

全国高校駅伝の予選会がたけなわである。埼玉県では、11月6日(金)に熊谷公園陸上競技場を発着点とする周回コースで行われた。昨年までは松山高校-森林公園周辺コースだったが、今年から会場が変わった。

男子は、武蔵越生埼玉栄の16連覇を阻んで初優勝を果たした。今年のインターハイの予選会から本選に至るまでの戦績から、武蔵越生はかなりいけると思っていたが、現実のものとなった。

埼玉栄も昨年の全国大会に出場したメンバーが4名残っていて、今年の9月末に5000mで13分54秒というすばらしい記録で県高校記録を更新した服部翔大選手を擁し、ゴールのタイム差は18秒だった。また、3位に入った東農大三も2位との差は11秒という、大接戦だった。

毎年全国大会に出場している埼玉栄は、力のある選手を擁しながらも最近は優勝争いに加わることができなかった。これまで予選会では独走状態で、しのぎを削って勝利をもぎ取るという勝負所がなかった。サバイバルレースを経験して全国大会に臨めたならば、もう少し違う展開に持ち込めたかもしれない。その意味では、上位校が切磋琢磨することは、埼玉県の長距離陣のレベルを引き上げるのにいい刺激になるのではないかと思う。

優勝校は、12月20日に京都市で開催される全国大会に出場する。また、上位6校は11月21日の関東大会に出場でき、今年は60回記念大会なので、各県の優勝校を除くチームの中で1位に入れれば、全国大会に出場することができる。埼玉栄と東農大三にも京都へ行けるチャンスは大いにある。予選会で演じた接戦の勢いを都大路で見せてもらいたいものだ。

今回の大会では、1区(10キロ)で区間賞を獲得した設楽啓太選手(武蔵越生)の29分35秒はみごとであった。今秋の国体10000m4位の実績を持つが、全国大会での走りが楽しみである。

設楽選手を始めとする高校のトップクラスは、5000mは13分台、10000mは28分台で走る。5000mを14分前半の選手で固めないと全国大会で上位に食い込めない。この選手たちは、大学の一流選手と遜色のない実力を持っているといっていい。

このような目覚ましい高校生ランナーのスピード化は、駅伝の強豪校で顕著である。高校駅伝の果たす役割が大きいといえるだろう。そして、ケニヤの留学生といっしょに走ることで、高い目標を持つようになったことも奏功している。高校卒業後もさらに伸び代を大きくして、世界のトップを目指してほしいと期待しながら、12月の高校駅伝のテレビ中継を見ることにしよう。
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by hasiru123 | 2009-11-08 19:54 | 駅伝