夢のマラソン

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マラソン・駅伝の集計にExcelを活用する(1)

  マラソン上位入賞者の集計(上)

今回は、Excel2003を使ってマラソン大会の結果から上位入賞者の記録を整理してみたいと思います。使用するサンプルデータは、2003年12月に行われた福岡国際マラソンです。このときは、アテネ五輪代表選考会を兼ねていて、まれにみる大接戦でした。

10位までが2時間10分を切る好タイムで、優勝は国近友昭(ヱスビー食品)の2時間7分52秒。中盤までマラソンの日本最高記録保持者高岡寿成(カネボウ)や、02年同大会2位の尾方剛(中国電力)などアテネを目指す日本人選手達がトップ集団を形成し、サバイバルレースとなります。終盤の38キロ過ぎに高岡が飛び出すと、それを追う国近と諏訪利成(日清食品)が日本人同士で激しい先頭争いを展開しました。レースはもつれ、高岡が遅れた後、トラック勝負となり、最後は国近が制してゴールイン。優勝候補の筆頭だった高岡を破った国近は、アテネへの切符を確実なものにしました。

高岡は、最後の五輪代表選考会である翌年のびわ湖毎日マラソンまで待ちましたが、代表は国近と、福岡で2位に入った諏訪、03年世界陸上の男子マラソンで5位入賞の油谷繁(中国電力)に決定しました。

さて、この大会の結果を以下の手順でまとめてみましょう。
 ①グループ平均を出す
 ②グループの最高記録を表示する
 ③基準記録を設定して、その記録をクリアしている人を抽出する(アテネ五 
  輪代表選考基準のひとつに「2時間9分30秒以内」というのがあります)
 ④記録順に並べ替える

まず、表題と表の項目名を入力します。
No、氏名、記録、基準記録達成、10位までの平均、最高記録、基準記録。次に上位10名の氏名と記録を入力します。No欄は、ナンバーカードや陸連登録No等の番号を想定していますが、ここでは1~10を連番で入れておきましょう。集計後に順位に変更します。2行目の項目は「中央揃え」ボタンでセルの中央に配置すると見やすくなります。
c0051032_7115935.jpg

              上表は、ダブルクリックして開くと見やすくなります

次に、データを入力する欄の書式を整えます。

<記録>
C3セルからC12セルまでを範囲指定-書式-セル-表示形式-分類欄で「ユーザー定義」-種類欄で「h:mm:ss」を選択
     または
C3セルからC12セルまでを範囲指定-右クリック-セルの書式設定-分類欄で「ユーザー定義」-種類欄で「h:mm:ss」を選択)
ここで「ユーザー定義」を使わずに、「時刻」-種類欄で「13:30:55」を選択する方法もあります。

<入力効率のアップさせる>
入力するセルは列が多い場合には、事前にIME制御を設定しておくと便利です。「日本語1ME(仮名漢字変換機能の自動制御)の設定」とは、設定したセルを選択すると自動的に数値を半角で入力できる状態になり、そのつど入力モードを切り替えないで済みます。
半角で入力したいNo(A列)と記録(C列)を選択-データ-入力規則-「日本語入力」
タブで「オフ(英語モード)」を選択

<10位までの平均データの作成>
C13セルをクリック-「=AVERAGE(C3:C12)」を入力してOK
     または
C13をクリック-挿入-関数-関数名欄から「AVERAGE」を選択-OK-関数の「引数」
タブの数値1欄でC3~C12をドラッグしてOK
c0051032_7142399.jpg

             上表は、ダブルクリックして開くと見やすくなります
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by hasiru123 | 2005-11-27 07:15 | その他

東京国際女子マラソンを見て

高橋尚子(ファイテン)がみごとに復活しました。2005年東京国際女子マラソンで、2時間24分39秒で優勝し、2年前の同大会で終盤失速して2位に終わって以来の雪辱を果たしました。

スタートして2時間がたち、エルフィネッシュ・アレム(エチオピア)、ジビレ・バルシュナイテ(リトアニア)、高橋尚子の3人のトップ争いは小康状態が続いていました。34キロあたりから高橋は、しきりに左右に位置取りを変えます。調子を見定めているのか、それとも前へ出るチャンスをうかがっているのか。市ヶ谷の上りまではまだある。右脚の故障を考えたら、もう少しじっと我慢をしてほしい、そんな願いを抱きながらテレビを見ていたときです。画面が2位グループの映像に切り替わったとき、高橋は先頭のバルシュナイテに並び、20メートル位並走して、一気に抜き去りました。テレビ画面が先頭グループに戻ったとき、高橋は後続を2,3メートル引き離していました。

スパートした地点は35.7キロあたり(「あたり」というのには意味がある。35.40キロから35.72キロまでの間、テレビは2位グループを映していて、実際には見ていません)。思い切りのいい急激なスパートに誰もつけませんでした。早すぎず、かといってスローペースでもなく一定のペースを刻めたことは、高橋にとって幸いだったと思います。おそらく35キロまで、スタミナは十分な余裕を保持していたと想像します。

しっかりした走り込みと計算されたレース展開が奏功しました。指導者不在の練習環境と故障の影響が気がかりでしたが、杞憂に終わりました。かつて、瀬古利彦さんが1983年の東京国際マラソンで優勝して、長いブランクを乗り越えたときのことを思い出しました。この後どんな走りを見せてくれるか、高橋尚子のマラソン人生の後半戦を期待しています。 

  *記録はテレビ中継で表示されたものを使用しました

c0051032_19433088.jpg

            上表をダブルクリックすると見やすくなります
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by hasiru123 | 2005-11-20 19:44 | 話題

東京マラソンの開催を歓迎する

2007年2月に新しい都市型マラソンがスタートすることになりました。「東京国際マラソン」と「東京シティロードレース」(注1)を統合した「東京マラソン」です。市民ランナーと一流選手が一堂に会して走る、世界規模のマラソン大会になりそうです(注2)。

これまで国内のマラソン大会は、トップランナー向けと市民ランナー向けの大会がそれぞれ別に開催されてきました。海外では、トップランナーと市民ランナーが男女一緒に参加する市民マラソン方式が普通です。都心の広い道路を思い思いのペースで走れるこの試みに、ランナーとして心から歓迎します。

東京国際マラソンは五輪や世界選手権の代表選考会に指定されるなど、国内有数のエリートマラソン。一方、東京シティロードレースは、「車いすランナーと一般ランナーが共に走る」のコンセプトからスタートした10キロの市民レースです。10月21日の毎日新聞によると、「国内外から障害者や一般市民など幅広い層が参加できるよう、フィニッシュの制限時間は緩やかにする。10キロレースも同時開催する」とありました。ぜひ、当初のコンセプトを引き継いでいただきたいと思います。

参加人数は、ニューヨークやロンドンに劣らない規模で、3万人を目指すとのこと。現在の日本では、NAHAマラソンの2万人が規模としては最大と言われ、それをさらに1万人上回る、まさに日本最大のフルマラソン大会になりそうです。

コースの詳細はまだ決まっていませんが、東京・西新宿の都庁をスタート地点に皇居前、銀座通り、築地市場前、浅草雷門など有名な観光スポットを巡り、臨海副都心をゴールとする模様です。標高38メートルから30メートル下るため、好記録も期待できます。記録はさておき、東京で走ることを楽しみに世界から集まってもらえば、国際交流にも大いに貢献できそうです。

ただし、これまでの報道を見る限り、課題も山積されています。ひとつは、開催時期は「2月」が果たしてベストか、ということです。今回の統合は男子に限っての話で、例年11月に行われている東京国際女子マラソンは今後も別途開催されます。主催者間の調整が難航し、実現できなかったようです。もし2月に東京で女子マラソンを実施すると、大阪国際と名古屋国際を含めて1ヶ月半の間に3つの大会が開かれることになり、無理があります。しかし、東京国際女子マラソンの主催新聞社は、毎年12月に行われている福岡国際マラソン(男子)と同じ朝日新聞社です。福岡を2月に変更して、東京マラソンを11月下旬から12月上旬に持ってくる方法は考えられないでしょうか。

ふたつ目は、コース。先にあげた都庁をスタート、臨海副都心をゴールとするコースは、都内の観光ルートとしては申し分ありませんが、下り勾配のコースとなります。したがって、好記録の期待よりも国際的にマラソンコースとして通用するだろうか、という疑問が残ります。また、選手の着替えの輸送体制が必要となります。片道コースは折り返しコースの2倍の走路を使うことから、警備の負担も大きいし、ボランティアの支援も欠かせません。

もうひとつは、スタート時間。市民マラソンの場合は、交通規制の問題から、10時スタートが多く、大会によっては早朝ということも少なくありません。早朝だと、なかなか身体コンディションが全開というわけにはいきにくいでしょう。東京マラソンの開催が真冬の2月であるなら、ぜひともエリートマラソンと同様の正午スタートを希望します。

石原東京都知事は、夏季五輪招致へ向けてのアピールと、国内外から旅行者を誘致することによる経済波及効果を期待しています。ぜひそうあってほしいと思います。 同時に、マラソン界にひとつの歴史を刻めるよう継続的な取り組みになることを期待しています。

  * * * * *

(注1)東京シティロードレースの開催経緯については「Never give up東京シティロードレースへのチャレンジ」のホームページを参照されたい。また、宇佐美彰朗さん(東海大学教授)の提言「東京シティマラソンを市民の手で育てよう」(2000年3月)は、大会実現に大きく貢献した。

(注2)石原都知事と河野陸連会長の「東京マラソンに関する基本合意」書の取り交わしの様子は「日刊ランニングマガジン・クリール」が詳しい。
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by hasiru123 | 2005-11-07 06:13 | 話題

LSDとは何か(15)

  超回復効果

「登山で道がわからなくなった時の基本的な心得は、ひとまず出発点に戻ることだそうだ。状況にもよるけれど、このやり方だといい結果を生む可能性が高いのである」

これは、1998年8月7日の朝日新聞に掲載されたコラム「天声人語」の書き出しです。もし、このケースが「登山」ではなくて「ランニング」であったならどうでしょうか。「ランニング」に置き換えたら、私はこの後をこう続けます。

<その1>

1週間前に、私の所属しているランニングクラブの秋季合宿に参加したときのことだ。武蔵丘陵森林公園(埼玉県)のクロスカントリーコースを使用して起伏走を行った。最後の3周目でなぜかコースを間違えた。

このコースは1周が約5.5kmで、アップダウンが多いため、スピードと持久力の両方を養成するのに格好の練習場だ。故障のため1年半のブランクはあったが、春から夏にかけて毎週土曜日ごとに通っていた「マイコース」である。

先頭グループからはかなりの遅れをとったものの、最後の1周は25分以内で走ることを目標に歯を食いしばっての疾走。コースを間違えたと気がついたときに、もときたコースへ戻ればよかったのだが、私の頭の中の地図には、このまま行っても少し迂回するだけですぐコースに合流できるというイメージがあった。結果的には、10分位の遠回りをしてしまった。

公園内のコースという安心感もあったと思うが、慣れたコースでこの失態。もし登山道でこのような事態に遭遇したらと、思わずひやりとさせられた。

<その2>

ランニングによる疲労にも同様のことがいえる。身体に疲労を抱え込んだまま次のオーバートレーニングを行ってはいけない。競技者の場合には、意図的に疲労が半回復状態でのオーバートレーニングを繰り返すことがあるが、一般のランナーにはおすすめできない。

たとえば、最大酸素摂取量が70%以上の運動を長時間行った場合には、1日では十分に回復しない。なぜならば、強めの運動を行うことによって破壊された赤血球が、再生するまでには72時間(3日間)かかるからだ。運動強度や身体コンディション、日頃の練習内容などにより一概にはいえないと思うが、ひとつの目安だろう。

したがって、赤血球の回復時期にはできるだけ早くもとの赤血球の状態に戻す必要がある。疲労回復トレーニングを行って、ひとまず出発点に戻るのだ。全身的な有酸素運動で最大酸素摂取量が低めのLSDやウォーキング、ストレッチングなどがそれにあたる。

このステップを踏み外すと登山でいえば遭難ということになる。すなわち「故障」である。しかし、「トレーニング-疲労-回復」のサイクルを確実に繰り返すことによって、「超回復効果」という副産物が期待できる。このことが、ランニングを続ける最大のモチベーションではないだろうか。

   * * * * *

天声人語から書く現役高校生の天声人語コンクール2005で、冒頭の文章につづく考えを自分の言葉でコラムを完成させる出題があって、自分も高校生になったつもりで挑戦してみました。
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by hasiru123 | 2005-11-03 21:26 | 練習