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スポーツと芸術

8月上旬以降、日本列島が猛烈な暑さに見舞われている。国内の最高気温を更新した16日の気象データによると、日最高気温の高い上位地点が岐阜県と埼玉県(私の住んでいるところ)に集中している。「暑さ日本一」を売りにしたPR活動を進めている自治体もあるそうだ。暑さ対策のトップランナーとして貢献したいという意図らしい。

ところで、日中に練習できる環境にある中高生たちは、この猛暑の中でも日の高い時間帯に走っているのだろうか。スポーツ全般に言えることだが、炎天下での厳しい環境を乗り切ることは精神を鍛える効果はあるものの、肉体的な効果はあまり望めない。私の場合には、平日、週末を通して早朝に走るようにしている。所属しているランニングクラブの若葉グリーンメイトでも、7月と8月は普段よりも1時間早めて、朝7時開始としている。私の実感では、夏の練習効果を上げられる時間帯は、9時以前か16時以降だと思っている。インターハイも甲子園も、暑いときにはサマータイム制を設けてはどうだろうか。

前置きが長くなったが、夏の夜のひと時を澄み切ったソプラノコンサートで楽しんだ。歌うのは藤田美奈子さんとゲスト出演したテノール歌手高田正人さんだ。どちらもすばらしい声の持ち主で、ホールに響いた声が脳裏に焼きついている。

第一部では歌曲を、第2部ではイタリアオペラからアリアの数々を披露してくれた。最後は、愛憎劇で知られるドニゼッティのオペラ「ランメルムーアのルチア」からアリア"狂乱の場"で締めくくった。オペラとは「そのほとんどが愛憎劇」という藤田さんの解説も面白かった。

聴衆を魅了するためには、すばらしい声の持ち主であることはもちろんのこと、素質に磨きをかけるための研鑽とそれを伝える工夫などの日頃のたゆまぬ努力があると思う。佐賀北高校が何度か演じたグラブトスは日頃から繰り返し練習してきたという。音楽にも、その類の地道な練習があるはずだ。芸術とスポーツでは世界が違うが、共通するような気がする。

美しい歌声に魅入りながら、スポーツも芸術も、身近な努力と技術の積み重ねが結果を生み出す、という何やら難しいことを考えてしまった。
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by hasiru123 | 2007-08-26 19:41 | その他  

夏の走りが冬を制す

♪ 夏が来れば 思い出す――。私の場合は、尾瀬ではなくて、毎年恒例の胃の内視鏡検査を思い出します。かれこれ20年。胃の一部にポリープのような突起物があるため、かかりつけの医師から念のため継続的な観察した方がいいと奨められているからです。

毎年やるのならなにも暑い7月でなく、年末とか年度末のようにもっときりのいい時期があるのではないか。ところが、私の体内時計では7月から8月にかけてが、もっとも受診にふさわしいのです。毎年夏になると、この関門をクリアしないことには、秋へ向けての走り込みに身が入らないからです。

私が毎冬ごとにマラソンを走っていたときには、暑さに慣れる8月を長い距離の走り込みの助走期と位置づけて、LSDを開始しました。そして、9月以降には本格的な距離を踏む練習に入っていくわけです。

夏は無理をして追い込んでも、あまり効果を発揮することができません。とはいうものの一方では、夏に体力を消耗せずにどう走れたかが、秋以降の走りこみに大きく影響します。かつて、猛暑のあとのマラソンシーズンには好記録が生まれないというジンクスがありました。ランナーにとって「夏の走りが冬を制す」といっても過言ではないからでしょう。

ということで、7月の内視鏡検査の結果が大変気になるわけです。今年は、胃壁の一部に引っかき傷のような跡が見られたため、組織を採取して生体検査を行いました。結果が出るまでの約3週間、とても長く感じられました。びらん性胃炎(胃の粘膜がただれた状態)の症状ではあるものの問題なし、ということで一件落着。これから、しっかり走るぞ!!。今はそういう気分です。
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by hasiru123 | 2007-08-18 17:54 | 練習  

フォローの風

競技場の設計によっては、同じ400mのトラックでも広く感じたり、反対に狭く感じたりすることがあります。観客席のフェンスとトラックとの距離や、競技場の周辺を遮蔽するようなものがあるかないかなどで感じ方が違うからでしょう。幅跳びのピットがトラックの外側にあるか、フィールドの内側にあるかでも異なります。当然ながら、周回数の多い長距離選手にとっては狭く感じるトラックのほうが走りやすいと感じるでしょう。ゴールが近いような気がするからです。

野球場でも同様のことが言えます。周りを遮蔽するものが見えない地方の野球場よりも、すり鉢状で周辺にビルが林立している神宮球場のほうが狭く感じて(実際に狭いのですが)、なんとなくホームランが出やすいように思えてくるものです。ピッチャーから見れば、この方がいやでしょう。

それでは、大人と子供ではどちらが1年を短く感じるか。当然ながら(というのも変ですが)、大人のほうでしょう。

このなぞなぞを出した先生がいました。分子生物学者で青山学院大教授の福岡伸一さんです。三省堂(神保町)で恒例のサイエンスカフェでのこと。情報のソースは、私の尊敬する毎日新聞記者の元村有希子さん(科学環境部)がコーディネーターをしたときの彼女のブログからです。

元村記者の理由は「子どもは経験の大半が未経験。大人は大半が経験済み。大人になるほど印象的な場面が減ってくる。印象的な場面をつなぎ合わせた物理的な時間が短くなるから、短く感じる」というもの。つまり「気のせい」説です。

福岡先生の仮説は、子どもの体が持つ時間軸と、大人の体が持つ時間軸とを比べると、子どもは新陳代謝が活発で、体内時間が速い。大人はその逆。だから、大人の体が1時間と感じている時間が、物理的には3時間だったりする。それに気づいた時に「おや!8時間と思ったらもう1日経っていたのか!」という驚きにつながる、というものでした。

どちらももっとものようで、甲乙つけがたいものがあります。であるならば、フルマラソンを走るとき、大人と子どもではどちらが競走時間を短く感じるか。短く感じたほうが絶対に有利である。かりに両者とも4時間でゴールできたとしたら、時間軸の長い子どものほうが長く走らされたと感じる分だけ消耗が激しいのではないでしょうか。同じように、中高年ランナーと若いランナーを比べてみると、時間軸の長い若いランナーのほうが不利だということになりませんか。

私は、二つの説を折衷してこんなふうに考えました。距離が長いか短いか、不利か有利かは気の持ち方次第でどうにでも変えられる。レースに臨むとき、自分にフォローの風が吹いていると感じたら、思い通りの勝負ができる、と。自分にいいように理解するに限ります。ですから、子供より大人のほうが1年を長く感じるとしたら、きっと大人は何事も先延ばしして、後世のことを考えずに歳をとっていくでしょうね。そんな気がします。

8月26日から大阪で世界陸上がはじまります。日本選手のみなさん、自らの意思でフォローの風を吹かせて、ぜひ勝利の女神を呼び込んでほしいと願っています。
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by hasiru123 | 2007-08-11 18:21 | その他  

夏本番

ようやく梅雨明け。個人練習としては久しぶりに、トラックでインターバルトレーニングを行いました。朝8時30分ころからウォーミングアップを開始し、9時過ぎから本格的にインターバルトレーニングに入ったのですが、あまりの暑さで予定していたメニューの6割程度の本数で切り上げました。体感的には、9時過ぎですでに30度は越えていたのではないか思われます。

暑い中のランニングは、百害あって一理なしです。無理をしないで、早めにあがったことで、それほどの疲労を残さずに済みました。この余裕を明日につなげる――。夏の練習はそのくらいがちょうどいいと思います。今夜の天気予報によると、関東地方はまだ大気が不安定で、本格的な夏の高気圧が張り出すのは8月8日以降になりそうとのことでした。

さて、この夏は陸上競技も熱くなりそうです。8月2日からは佐賀県でインターハイが始まりました(陸上競技は2日-6日)。また8月25日からは大阪で世界陸上が開催されます。

佐賀インターハイは、あいにくの台風で2日と3日は大荒れの天候でした。2日には、男子400m準決勝がスタートした直後に強風でフィールド内のテントが飛んで選手を襲うというシーンがテレビで放映されていました。幸いけがはなかったようでほっとしています。

大阪世界陸上
は、91年の東京大会に続く日本で2回目の大会になります。東京大会は、国立競技場を連日満員の観客で埋め尽くしました。私は、最終日に見に行ったのですが、ちょうどその朝、男子マラソンで谷口浩美が金メダルを獲得したことで、大変高揚した雰囲気の中での競技だったことを覚えています。

今回は、為末選手や室伏選手始めとする期待できるメンバーがそろいました。日本選手権後の欧州遠征では、松宮隆行(コニカミノルタ、5000m)と早狩実紀(京都光華AC、3000m障害)が日本記録を出しました。本番では、ぜひ決勝に残ってほしいと思います。ただし、気がかりなのはそのほかの選手が調子を出していないことです。世界陸上までまだ3週間ありますので、これから調子を上げていくものと思います。

どちらも、ライバルとの競争であると共に暑さとの闘いになりそうです。いいレースを期待しています。
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by hasiru123 | 2007-08-04 22:29 | その他