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シルバーウィーク中の9月22日に川越市が主催する陸上競技記録会に参加した。若葉グリーンメイトからは、7名が参加。一般男子5000m(5名)と同100m(1名)、同女子3000m(1名)である。地元の中高生たちに混じって、激走を展開した。会員の皆さん、お疲れさまでした。

若葉グリーンメイトでは、今年度から毎週日曜の練習会以外に、隔月で最終土曜日に東洋大学のトラックを利用して5000mのタイム・トライアルを行うことになっている。ところがというか、予想通りというか、あまり参加率がよくない。9月は26日(土)に行うことになっていたが、ちょうどその直前に記録会が開催されるということで、この大会に切り替えることにした。少しでも多くのメンバーにチャレンジしていただきたかったが、参加者数が7名というのはやや寂しい気がする。

小クラブは60名を超える会員を擁し、フルマラソンを始めとする各種ロードレースへの参加はとても積極的であるにもかかわらず、なぜかトラック練習やトラックレースにはあまり人気がない。大勢のランナーがスタートラインについて、ピストルとともに一斉にスタートするマラソンなどに比べると華やかさがないからか。これは、市民ランナー全体についてもいえる傾向だ。

トラック練習というと、ニコニコペースで走るランニングではなくて、インターバル走やレペティションのように、ハードで苦しいイメージがあるかもしれない。「タイム・トライアルは、レースではありません。健康診断を受信するような気持ちで、体調管理の一環として参加してください」とクラブのメーリングリストに書いたことがあるが、反応ははかばかしくないようだ。

さて、この日私がチャレンジした5000mは--。目標の記録には20秒近く及ばず、最近数年間の中でのワースト記録になった。しかし、ここ2,3週間の練習不足と睡眠不足ぎみの体調を考えると、「よくやった」と評価したい。特にペース配分が、前半を抑えることで1000mごとのラップをほぼイーブンで走れたことだ。あたりまえのことかもしれないが、現在の自分の走力を考えると、平均ペースで走りきることがもっとも高いパフォーマンスを発揮することができる。間違っても、前半にハイペースで入って少しでもいい記録を目指そうと、考えてはいけない。そう、自分に言い聞かせている。

残念なのは、最後の1周で残る力を振り絞って一段のペースアップができなかったことだ。最後だけは、平均を超えるラップを刻んでゴールしたかったが、ならなかった。これは能力の問題というよりも、「このくらいでいい」と満足してしまう志の低さによるところが大かもしれない。

(写真)中学男子3000m
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by hasiru123 | 2009-09-27 19:48 | 練習

日本が世界に追いつく日

9月13日にイチロー選手は「大リーグ初の9年連続200本安打」を達成した。15日の毎日新聞の15面(スポーツ欄)はイチローの記事で埋め尽くされていた。その隣の14面はイチローを起用しているNTT東日本の全面広告が踊っている。これほどコマーシャル効果の高いタイミングはそうないだろう。

これまでの大リーグは、ベーブ・ルースに代表される本塁打を中心としたパワーに注目が集まっていた。ところが最近、筋肉増強系の薬物疑惑でそのパワー野球が揺れている。そんな中で、パワーとは対極の技術によるイチローの安打に光が当てられるようになった。

イチローは誰よりも早く球場入りして、ストレッチをはじめ体調のセルフコントロールに努めたと聞く。とてつもない快挙のベースにあるものは高い自己管理能力だったと知ると、Fan Runが身上の市民ランナーとしても思わず背筋を伸ばしたくなる。

日本の男子マラソンのこれからを考えるとき、イチローの偉業は示唆に富む。世界のトップは2時間3分から4分台が目白押しで、名実ともにスピードの時代に突入している。1万メートルのスピードが26分台でないと太刀打ちできないといわれている。27分台後半がやっとという日本人選手は、世界の潮流から大きく後れをとっている。

しかし、マラソンは1万メートルの4倍強の距離がある。単純に1万メートルの記録から傾向線を引けない理由がそこにある。身体資源の限界や気象コンディション、心理上の問題、戦略、そして勝負勘など様々な要素が勝敗の行方を左右するからだ。これらは、経験から学ぶ「技術」といっていいだろう。過去に多くの優れたマラソンランナーを輩出した日本なら、十分に期待できる。

つまり、スピードはマラソンを走るための重要な土台ではあるが、それだけではないということだと。持てるスピードを生かすための諸条件をクリアして初めて、勝利につながる。また、スピードがやや劣っていたとしても、諸条件の歯車がうまくかみ合えば、好結果が期待できよう。もちろん、トラック競技をさらにメジャーなものに育て、中長距離に取り組む選手の層を厚くしていくことも大切だ。

日本のマラソンが、世界のスピードに追いつく可能性はけっして小さくない。「メジャーの歴史を追い、光を当てた」イチローの活躍に触発されて、こんなことを考えた。
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by hasiru123 | 2009-09-20 22:10 | マラソン

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このほど、ランニング学会がビギナー向けに基礎知識をまとめた小冊子を発刊した(おそらく非売品)。ランニング学会と賛助会員である大塚製薬の協力を得て作成にあたったものだ。章立ては以下のとおり。

STEP1>>走る準備、できていますか?
STEP2>>走り出せば、楽しさいっぱい
STEP3>>ランニングと安全管理
STEP4>>トレーニングの種類、方法と効果
STEP5>>トレーニングと回復
STEP6>>レースへの参加、挑戦
(以下、解説記事として)
ランナーらしい体型を求めて
水分補給の注意点
ランニングと免疫
ランナーのコンディショニングにBCAA
ランニング手帳

どれも短い解説で、平易に書かれている。ただし、長年走り続けているランナーでもあまりなじみのない新しい用語も目に付く。例えば、STEP4の中に「ヤッソ800」とか「LTペース走」などが出てくる。

「ヤッソ800」は、「トラックで800mを10回、3分で走れると、マラソンが3時間で走れ、5分で走れるとマラソンのゴールが可能」というものだ。リカバリー(各本数の間)は800mを走ったものと同じ時間で400mをジョグする。単純明快な方程式だ。アメリカのランニング雑誌『ランナーズワールド』編集者、バート・ヤッソさんが考案したものだそうだ。わが国では雑誌「ランナーズ」4月号に豊岡示朗さん(大阪体育大学教授)が詳しく紹介しているので、ご覧になった方も多いと思う。

「LTペース走」というのは、「少々きつい」「呼吸がはずみ始めた」と感じる速度で5~15分ほど持続するスピードトレーニングである。10kmやハーフマラソンの持ちタイムとダニエル表という対比表に表されたLTペースよりワンランクの速度で取り組むもの。有酸素運動と無酸素運動の境界点で走ることによって、スピード力を高めることができる。インターバルトレーニングより強度が緩やかなので、ビギナーのスピード練習に向いている。

また、独立した解説記事の「ランニングと免疫」では、ランニングによってよく発生する「風邪症状」と風邪ウィルスとの関係に触れている。自らもランナーであるNieman博士の調査結果から、ランニング後の風邪症状は感染症とは関係ない可能性があるとしている点は大変興味深い。そのほかにも、BCAA(バリンを始めとする3つの必須アミノ酸)とパフォーマンスとの関係や、ランニング手帳の使い方なども大変参考になった。

ランニング学会は定期的に「ランニング学研究」などの学術誌を出しているが、本書はそういった硬いものではない。むしろ、ランナーなら誰でも知っていてもらいたい基本的な情報が簡潔に書かれている。これで十分というわけではないが、これらの用語の一つ一つを雑誌やインターネットなどで補完することによって、自分のもなるだろう。
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by hasiru123 | 2009-09-13 21:36 |

9月ともなれば、各地のマラソン大会の募集が始まり、いよいよマラソンシーズン到来である。東京都は9月2日、東京マラソン2010の申し込み状況を発表した。申込者数は、前回比19%増の31万1,441人で過去最高を更新した。フルマラソン部門の倍率は前回の約7.5倍から13.1倍に大きく跳ね上がったという。

ところで、マラソンに限らず一般的なロードレース大会(42.195キロのフルマラソンではなく、5キロ、10キロ、ハーフなどの距離のレース)では、申込み時に必ず(といっていいくらい)「所属団体名」の記載を求められる。そして、それが大会本部が作成する選手名簿に公表される。私の場合には、たいてい所属しているランニングクラブ(若葉グリーンメイト)の名称を書くようにしている。また、若葉グリーンメイトの会員には、選手名簿を見たときに会員であることが識別しやすいように、「フルネームで」とか、「文字数制限があって書ききれない場合にはWGMと表記して下さい」などといったりすることがある。

配布される選手名簿の「所属団体」欄には、何らかの走友会や会社のクラブに参加していると思われるケースが多いが、中には個人でチームを作って記載している人も少なからずいる。いずれにしても、大部分のランナーは所属を表明することをごく普通のことと考えているといっていいだろう。

ところが、日本と同様に市民マラソンの人気が高いアメリカでは事情が違うようだ。村上春樹さんがアメリカ暮らしについて書いたエッセイ『やがて哀しき外国語』(講談社文庫)によると、アメリカにはこの種の名簿はまず存在しないという。ボストンマラソンなどのようなビッグ・レースには整理上の理由から名簿はあるが、「名簿には「所属団体名」というセクションはない。「所属団体」というような発想そのものがないからだ」。

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

村上 春樹 / 講談社


その理由として、次のような背景があるからだ。アメリカには「走友会」などはなく、ニューヨークの人々はだいたい一人で走っていて、「日本のように日曜日になるとみんなで集まって、みんなで走って、どこかに行ってビールでも飲むというような団体ない」。いつでも、だれにも気兼ねなく、走りたいときに走る、という意味では理にかなっている。

ランニングは「個人が個人の資格で走るものである」という村上さんの考え方からすると、日本人ランナーの行動に違和感を感じていることが読み取れる。このエッセイを書いた1997年の日本は確かそのとおりだと思う。しかし、ここ数年の東京マラソンに刺激を受けてマラソン人口が急増した現在は、かなり事情が変わってきている。たとえば、東京マラソン2010を申込んだ31万人の中では、走ることに関して何らかの組織に所属している人はたぶん一部で、多数派は個人で走って参加するというランナーではないだろうか。走友会で走ることには多くのメリットがあるとしても、1人で走ることはもっと面白いと感じるランナーが増えていることは間違いない。
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by hasiru123 | 2009-09-06 20:22 |