夢のマラソン

<   2012年 01月 ( 5 )   > この月の画像一覧

雨降って地固まる 

先の小ブログで野口みずき選手のことを書いた。ところが、その3日後に左太もも裏の炎症で大阪国際女子マラソン大会を欠場するとの発表を聞いた。ボルダーでの合宿がうまくいき、今度こそと期待していた矢先だけに、残念である。

「全治1週間から10日程度の炎症と診断された」と報ぜられていた(1月26日「毎日」)。廣瀬永和監督によると「大阪に無理して出るよりも、(名古屋に出る方が)納得するレースができると判断した」ともあった。

このニュースを聞いて、北京五輪直前のスイス・サンモリッツ合宿中に故障し、緊急帰国した時のことを思い出した。このときは、左太もも肉離れが判明したものだった。その後、左足付け根を故障したり左足首を疲労骨折するなど、長いブランクとなった。

左足に負担がかかりやすい体質は、常にけがのリスクを背負っている。これを克服しない限り、五輪への出場は望めない。

ただし、4年前に故障した時と今回とでは故障後の対処方法が大きく異なっている。前回は、帰国後もあきらめきれずに無理して練習を継続していたようだった。今回は決断が早かった。3月11日の名古屋ウィメンズマラソンに向けて仕切りなおすことにしたのだ。あと6週間とちょっとある。ぎりぎり間に合うと判断したのだろう。ぎりぎりまで走り続けてその後の回復を遅らせた、という過去の失敗経験が生かされている。1つの失敗が、より大きな失敗の発生を回避できたとしたら、大成功である。

廣瀬監督とのタッグでこれまでの数々の故障の原因をきちんと解明し、同じ原因で起こる次の失敗の未然防止につながれば、メダルに勝るとも劣らない価値ある勝利だと考える。故障で選考レースを回避して、次のレースで成功したケースは少ない。が、まだあきらめるのは早い。雨降って地固まる、だ。可能な限りの選択肢から、最適の解を見出してほしい。
[PR]
by hasiru123 | 2012-01-29 23:29 | マラソン

ボルダーからロンドンへ

「やっぱり走るのは楽しい。練習はきついけども、走れないで悶々としていた時のことを思うと、すごく幸せです」

昨年12月に米コロラド州ボルダーで高地合宿中の、野口みずきのインタビューだ。3年ぶりに40キロを走った、もとあった。「いま、そのスタートラインに立てた。そう思うだけでワクワクしています」(雑誌「新潮45」2月号の「ロンドンで走るために」で)。

厳しい練習に耐えることができて、けがには無縁のものと自負していたときには、何をやってもうまくいく時期がある。いろいろな人がかかわり、支えてくれる人がいることは、背中を押してもらうようで心強いものだ。ところが、故障が続き、期待に応えられない事態に遭遇すると、まわりからの応援は大きなプレッシャーに変わる。「引退も考えた」という野口の苦悩の日々が続いた。

左太腿の肉離れの回復と落ちた筋肉の強化に、3年半をかけた。野口の持ち味は、日本人ランナーには見られない、バネを使ったストライド走法だ。これには、強い筋力が求められる。補強運動とリハビリトレーニングでどこまで上げることができたか。

3年半のブランクを乗り越えて、1月29日に行われる大阪国際女子マラソンで、五輪代表をかけたレースに挑む。トレーニングの成果を信じて、思い切りのいいレースを展開してほしい。できたら、少しだけ楽しむ余裕を持てたらとも思う。

「私はレースも練習も大事だと思いますが、そこへ行き着くまで一生懸命に頑張っている自分がすごく好きなんです」。きっと、うまくいく。そう思った。
[PR]
by hasiru123 | 2012-01-22 19:58 | マラソン

第79回埼玉県駅伝大会に参加して

c0051032_20504448.jpg
坂戸陸協は、9年連続で9回目の出場である。2時間21分38秒で11位(市町村男子の部)だった。この記録は2006年に次ぐもので、前回の15位から大きく順位を上げることができた。目標は「タスキを確実につなぎ、2008年の記録(2時間23分12秒)の更新と入賞ラインに近づける!」だったので、これもクリアできた。

c0051032_20511016.jpg
各チームともエースを投入する最長区間の1区(11.3キロ)を12位で走り、いい流れに乗ることができた。3区で11位に上がると以降は後続に抜かれることなく、そのままゴールした。さらに、今回初めてタスキがアンカーまでつながった。「男子先頭より、15分経過した場合は、繰り上げ出発とする」というのが本大会のルールであるが、各中継所とも余裕をもって通過した。選手の皆さんの頑張りをたたえたい。

c0051032_20513242.jpg
レースを振り返ってみて、大きく進化したなと感じた点が2つある。1つは、レースの結果以前に、盤石の態勢でスタートを切れたことである。昨年5区を走ったS選手には控えに回り、直前までスタンバイして、非常事態に備えていただいた。駅伝では何が起こるかわからないのが常である。選手が安心してレースに集中できる環境を作れたことは心強かった。

2つ目は、前回に引き続き、選手の若返りを図ることができたことである。これまではオールWGMの布陣で臨んできたが、今年はWGM以外から選手を迎えた。これからも、積極的に外部から選手を招いて、選手のモチベーションを上げることに努めていきたい。

最後に、今年も多数の役員による支援をいただいた。選手1名に対して平均2.8名の役員があたるという厚い支援体制は、どこの陸協チームにもないと自負している。この場を借りて、お礼を申し上げます。

今年は何とか10位がすぐ見えるところで競うことができた。来年は80回大会で、坂戸陸協も10回目の出場となり、節目の年となる。何としてでも、2度目の入賞を目指して、もう一つ上を行きたいと考えている。


(写真上)開会式での選手宣誓
(写真中)1区のスタートから150メートル地点
(写真下)一般男子2区の先頭グループ(新電元工業とボッシュ)
[PR]
by hasiru123 | 2012-01-17 20:58 | 駅伝

結果が読めないから面白い 箱根駅伝

c0051032_22165476.jpg
今年の大会は、これまでとは別の意味でとても見ごたえのあるレースだった。往路、復路ともに東洋大が圧倒的な強さで大会新つきの完全優勝を果たした。めまぐるしいトップ争いという意味での興味は薄らいだものの、強さとこれまでの大会記録を8分以上も縮める歴史的なタイムの前に、2日間ともテレビ画面にくぎ付けにしてくれた。

関心の高さは視聴率という数字にも表れていた。日本テレビによると、往路と復路の平均視聴率は28・2%で歴代4位を記録したそうである。同じく12月に行われたフィギュアスケート全日本選手権の女子フリーが、浅田真央など上位陣が登場する放送後半の20時~21時で平均視聴率が26・7%(ビデオリサーチ調べ)だったことと比べてもその高さのほどがわかる。

東洋大は持てる力を十二分に発揮できたのに対し、3強あるいは1強ブラス3強と言われていた他校は普段の実力を出すことができずに、3区以降勝負に加わることができなかった。2位に9分2秒という大差は、120パーセント位の力を発揮した東洋大と80パーセント程度の力しか出せなかったチームとの違いである。

今年の結果を見て思ったのは、戦前に公表されたエントリー選手たちの5000mや10000m、あるいはハーフマラソンのベストタイムから予想することは難しいということだった。ベストタイムの数字が本番の結果を保証するものではないことは百も承知であるが、持ちタイムと結果とのギャップが大きく異なるケースが目立った。一つには、レース前の調整不足や故障などで体調を崩す選手が多かったことがあげられる。10000mのロンドン五輪の標準Aをクリアした鎧坂(明大)をはじめ、2区を走った村澤(東海大)、平賀(早大)などは本来であればもっと先を行けるはずの選手たちである。

もう一つは、戦前のベストタイムが必ずしも本人の今シーズンのベストパフォーマンスを表しているとは言い難い点があることだ。インカレなどの競技会は対抗戦という意味から勝負に徹して臨むことが多いので、そこであげたタイムは必ずしも本人の走力を示しているとは限らない。また、記録会でのタイムはある程度勝負を度外視して記録作りに専念した結果なので、どこまで競り合いに強いかという点が未知数である。ハーフマラソンの記録は箱根の各区間の距離に近く相関が高そうだが、これもコースや天候、競合の相手などが異なるので、横一線で比較することが難しい。

最も確度の高い選手の実力を知っているのは、日頃の練習の内容や選手の体調、性格などをよく把握している現場の監督やコーチだろう。こういった諸々の情報を持っている指導者たちは、詳細な情報をけして周囲に明かすことはない。本練習のメニューすらめったに公開しないことが多いと聞く。それでも自分のチームについて、今回の展開を読めなかった監督は多かったのではないだろうか。駒大や早大が、東洋大にこれだけの大差をつけられるとは思ってもみなかったと思う。もしかすると、東洋大の酒井監督も4区から5区間連続で区間賞を獲得して大量リードを奪うとまでは想像していなかったかもしれない。

それだからこそ、過去の戦績と睨めっこをしながら予想し、応援する面白さがある。来年は東洋大、駒大、早大とも、今年走った選手が相当数残る。また、今年活躍した明大と青学大は来年はきっと優勝争いに絡んでくると思う。ますます、箱根駅伝から目が離せない。


(写真)2009年の2区
[PR]
by hasiru123 | 2012-01-08 22:22 | 駅伝

新しい年がすばらしいものでありますように

c0051032_05080.jpg
日の出が最も遅いのは冬至ではなく、そこから半月経過した1月上旬から中旬にかけてである。私の住む埼玉県では日の出時刻が6時52分くらいで、今が1年でもっとも遅い。この状態はしばらく続く。早朝ランニングを日課としているため、ことのほか朝の光が待ち遠しい。

日の出とともに気温が上昇し始めるわけではないのだが、太陽の光を受けるということは気分的に暖かくなれる。最低気温と日の出との関係も、日照時間と日の出時刻との関係と似ていて、多少のずれがある。1日の最低気温が出るのは、日の出時刻よりも日の出直後に多いという。それでも私が日の出前に走り始めるのは、「いま」ではなく「将来」に向かって暖かくなることへの期待感があるからではないかと思う。

早朝に走る理由は、もう一つある。冬は、日中よりも明け方の方が風が弱い傾向にある。風は体感温度を下げると同時に、私のような軽量級の身にとっては風圧という抵抗を大きく感じることから、大の苦手である。さらに、乾燥肌ということもあって、冷たく乾いた風は大敵なのである。

この冬に自らに課したテーマは、ややストイックではあるが「寒いからといって練習を休む言い訳にしない」である。たとえ練習を休んだとしても、家族や友人が文句を言うわけではない。誰にも迷惑がかからない。それだけに、走ることを忘れ去るのはそう難しいことではない。だから、それは言わないことにしよう、と。そういえば、ランニングを始めたばかりの青梅マラソンで、一度歩き始めると、走り出すためには走り続けること以上のエネルギーを必要とする。ふと、そんな体験を思い出した。

暖かくなるまでは、がまん、がまん。

最後になりましたが、新しい年がすばらしいものでありますように。辰の年の皆さまのご多幸をお祈りして、新年のご挨拶とさせていただきます。


(写真)20個ほど実ったわが家の夏みかん。
[PR]
by hasiru123 | 2012-01-02 00:05 | 練習