夢のマラソン

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今年の十大ニュース

今年もあとわずかとなった。1年を振り返って、今年の10大ニュースについて書いてみたい。書き出してみて10件挙げられなかったらどうしようかと思ったが、幸いにして何とかそろえることができた。

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一つ目は、2月に行われた埼玉県駅伝で坂戸市陸協チームが入賞したことだ。前回に続けて果たせたことに意味があると思っている。来年も美酒を味わいたいと選手たちは張り切っているので、きっとやってくれると信じている。

二つ目は、高校時代に陸上競技部で同じ釜の飯を食った同期が集い、思い出を語ることができたことだ。中には卒業以来会っていなかった人もいて、大変懐かしかった。そして、来年の再会を誓い合った。

三つ目は、初めて海外で、2年ぶりのマラソンを走ることができたことである。大変幸運なことに、5歳刻みの年代別のクラスで優勝することもできた。力まずに走れたことがよかったようだ(シドニーマラソン)。

四つ目は、小江戸川越ハーフマラソンを走ったことだ。地元に住む者として、一度は蔵造りの町並みを走りたいと思っていた。日本陸連の公認レースになった記念すべき大会に出られたことはラッキーだった。そこまではよかったが、レースの終盤で傷めた右足の故障が長引き、まだジョグができないでいる。あせらず、じっくり、回復に努めたい。

五つ目は、5月に開催された茨木のり子展で敬愛する詩人の直筆原稿を目にし、言葉に触れることができたことである。無駄のない単語、詩を創る力。「フランスのルオー爺さんのように」歳をとりたいと思ったものだ(世田谷文学館)。

六つ目は、昨年自治会で防災用品として購入した炊き出しセットを使って、何回か炊き出し訓練を行い、多くの皆さんに食べていただけたことである。奮発して調達したので宝の持ち腐れにならないようにと願っていたが、杞憂に終わりほっとしている。今後も活用され、地域交流の深化につながれば幸いだ。

七つ目は、三つの自治会が共同で三芳野神社の歴史についての講演会を開催できたことである。内容もさることながら、新たな協同事業を担えたことを大いに喜びたい。

八つ目は、三芳野神社の観光用パンフレットが出来上がったことである。作成に携わった方々の尽力で、短期間でなしえたことは感謝に耐えない。多くの観光客に知っていただき、来訪のトリガーになればうれしい。

九つ目は、10月からさいたま地方裁判所等の民事調停委員の仕事に携わることになったことである。消費生活相談員と併せて、消費者問題等の解決にあたり、深堀りしていきたい。

十番目は、同人誌「燦河(さんが)」の発刊記念パーティーを通して、学習院大学の草野芳郎先生を始めとする多くの会員と交流ができたことである。文学はとうしろうだが、調停の諸先輩が多くおられることから、いろいろと勉強させていただければと思っている。

冬はまだ序の口。皆様、よいお年をお迎えください。

 
(写真)今年2月の大雪で(川越市喜多院の本殿)
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by hasiru123 | 2014-12-30 20:58 | 自己紹介

スカウト力と育成力

箱根駅伝でこの6年間に4回の優勝を果たした東洋大学は、高校長距離界のトップクラスではなく素質を重視した選手獲得で奏功した。将来性のある選手を獲得するスカウト力とその後の選手の育成力はつとに有名である。今年は1万メートルで28分台の選手が6名エントリーしていると聞く。連覇に期待がかかるところだ。

ところで、プロ野球にも東洋大と同様にスカウト力と育成力に定評のあるチームがある。広島東洋カープだ。ともに「東洋」がつくのは単なる偶然だ。12球団の中で最も平均年俸が低いチームでありながら、2年連続で3位を確保したことからもその力は確かなものがある。

その広島に「年俸15億円減で黒田が電撃復帰 広島オーナー「驚き」」という見出しが今朝の新聞に載っていた。大リーグのヤンキースからフリーエージェントとなった黒田博樹投手が、8季ぶりに広島に復帰することが27日に決まったというのである。

黒田はもともと広島が好きで、球団も背番号「15」を空けてラブコールを送っていたくらい黒田にぞっこん惚れているという関係である。黒田がもしかして広島に戻るのではないかということは、うすうす感じていた。それは、この秋の「週刊現代」に「最後は広島カープで」という黒田の気持ちを伝えるルポを目にしたからである。そこには、「カープはFAで選手が出て行くばかりで、帰ってきてくれる選手なんていない。それだけに、黒田が帰ってきてくれたら涙が出るくらい嬉しい」という松田オーナーのメッセージが紹介されていた。年俸ではなく心で動く男。彼ならきっと、カープに帰ってきてくれるだろう。これを読んで、そう確信した。

出身の上宮高校(大阪府)ではエース投手ではなかったようだし、進学先の専修大学はそのころ東都大学リーグの2部だった。そんな中で黒田の才能に目をつけたスカウトの眼力も大したものだが、入団後しばらく結果が出なかったにもかかわらずじっくり育てた広島の首脳陣も偉かった。こんな懐の広い球団もそうないだろう。前週書いたブログに続けて、黒田と広島カープに「あっぱれ!」と言いたい。

来季は、前田との二枚看板でファンを沸かせてほしい。できれば、優勝も--。
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by hasiru123 | 2014-12-28 19:34 | その他

花の”1区”  全国高校駅伝を見て

男子高校駅伝の花の1区は10キロという最長区間距離であることから、力のある選手が競合する。その華やかさは以下の選手の記録を見てもうなずけるところだ。今回出場した57チーム399名の中で5000mのベストタイム13分以内が7名いるが、1区に3名が出場している。7名の中には13分以内の外国人留学生は3名いるが、いずれも競技規定により1区以外(3区と4区)を走った。また、同種目の14分1桁台は10名いて、そのうち8名が1区に出場している。

今日の京都地方は風が弱く湿度が高かったため、駅伝には絶好のコンディションとなった。1区では28分台の好記録が続出するのではないかと期待していたが、トップグループの1キロの通過記録が2分57秒と超スローペースで展開したため、その可能性はついえた。2キロを過ぎても全体が大きな集団を形成している。5キロの中間点は15分10秒で互いにけん制する形は崩れず、トップと2秒以内の選手が48名もいた。集団は横に広がり、2車線をいっぱいに使っている。5000m14分前後の走力を持つ選手がひしめく今の高校長距離界の姿がここにある、といていいだろう。優勝を狙うチームが少しでもいい形でつなげたいと互いの顔色をうかがう。各チームがエース級を投入する1区だからこそ見られる、いつもながらの展開である。

9キロを過ぎたあたりから縦長の形になり、下史典(伊賀白鳳)と橋詰大慧(和歌山北)が抜け出し、下が大きなストライドとしなやかなフォームを活かして1位でタスキをつないだ。区間記録は29分39秒だったから、後半の5キロを14分29秒でカバーしたことになり、大幅にペースアップした。2位の橋詰は、下と3秒差だった。

話は少し横道にそれるが、橋詰について書く。彼の通う和歌山北は2年前に和歌山西と統合され、施設設備が遅れ、陸上用トラックが完成していなくて、もっぱら起伏のある公園で練習をしているそうだ。3日前の毎日新聞にレポートされていた。もともとこの2つの高校は8キロ離れたところにあって、橋詰が在籍している学科は北校舎にあり、練習会場のある西校舎への移動にはバスで20分以上かけていた。今年度から学科が西校舎に移ったという。少子化で学校の統廃合が進む中、この駅伝のような学校単位の部活動には、不便を強いられる高校生がこれから増えていくのではないか。そんな懸念が脳裏をよぎった。

それにしても、「練習が例年の半分くらいしかできなかった」(指導監督の話)という環境下で、この成績は素晴らしい。「あっぱれ!」と言いたい。全体では、2時間10分17秒の41位でゴールした。

優勝は1区でトップと11秒差でつないだ世羅で、歴代4位の2時間2分39秒だった。3区を走ったP.カマイシの好走もあるが、どの区間にもスキがない横綱相撲だった。わが埼玉県代表の埼玉栄も健闘して3位に食い込んだ。県予選で出した47都道府県最速の2時間5分48秒がフロックでなかったことを示したことはうれしい。アンカーの佐久長聖との2位争いも見ごたえのあるものだった。

今日走った399名は予選を通過したチームの選手であって、ほかのチームにもシリアスな高校生ランナーは大勢いる。これらの高校生の中から一人でも多くの、世界を目指すアスリートが誕生することを期待したい。
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by hasiru123 | 2014-12-21 18:38 | 駅伝

氷山の一角

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12月7日(日)に行われた黒山・鎌北湖駅伝には出場することができなかった。1週間前に出場した小江戸川越ハーフマラソンで右足を痛めたからである。捻挫したときのような痛みと腫れがある。この症状は3週間近くたった現在でも変わらない。残念だが、この日は全面的に走る選手の応援と準備にまわった。

裏方とはいえ、選手に比べたら時間的な余裕はたっぷりある。そこで、応援しつつ、可能な限りシャッターを切ることにした。

この駅伝はけっこうのんびりしていて、出発地点や中継所がそんなに混んでいない。したがって、車を使っての移動はしやすい方である。

それでも全体の区間を回ることはできなくて、見ることができるのは一部の中継所の周辺だ。このことは選手も同様で、自分チームの他の区間を走る選手を見られるのは折り返し地点付近や周回コースにかかるなどごく一部のコースに限られる。駅伝という競技は先導車に乗るかテレビ中継されない限りは、だれもが全区間の推移を鳥瞰することができない。

したがって、「駅伝を撮る」とは全体のある部分を切り取って見せることだといっていいだろう。

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ところで、短歌で巨大な世界を写し取ろうとするときに、出来事の一角だけを描く方法があるそうだ。「氷山の一角をていねいに描くこと、特に水面ぎりぎりの、波に見え隠れするあたりをていねいに描くことで、水面下の氷山の大きさをほのめかすことができる」とは、テレビ番組「NHK短歌」で伺った歌人の斉藤斎藤さんの解説である。

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これをヒントに、もしかしたらシャッターを押した一部の場面から、水面下の「見えない」シーンをほのめかす、そういう方法ができるのではないか。難しいだろうけど、ね。ふと、そんなことを考えた。


(写真上)スタート(毛呂山総合運動公園)
(写真中)霜が解けてぬかるみのグランドを走る1区走者(同)
(写真下)トップチームのゴール(越生町役場駐車場)
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by hasiru123 | 2014-12-18 23:31 | 駅伝

酒井政人著「箱根駅伝 襷をつなぐドラマ」を読む

箱根駅伝 襷をつなぐドラマ (oneテーマ21)

酒井 政人 / KADOKAWA/角川書店


箱根駅伝の予選会が10月18日に行われ、10校のシード校に加えて、来春の本大会に出場できる上位10チームが決まった。これまで予選会は、午前中に行われて午後に録画放送されていたものが、昨年から地上波で完全生中継されるようになった。駅伝とも、ロードレースとも異なるレース展開を見る楽しみが一つ増えた。

予選会は駅伝のように各区間をタスキでつなぐ方法をとらずに、20キロを各校12名以内の選手が一斉にスタートして、上位10位までに入った選手の合計タイムで争われる。記録を見ると、今年は全部で48校642名の選手がエントリーしていた。一見するとロードレースのようだが、走り方の様相はかなり異なる。それは、多くの大学が集団走を活用しているからだ。

予選会は上位10位までに入った選手の合計タイムで競うのだから、なにも自分の大学の選手と並んで走らずに各選手のペースでベストパフォーマンスを発揮すれば、それが結果としてチーム全体の成績に反映されるのではないかと思う。

なぜ集団走なのか。「その最大のメリットは「確実性」だ。ひとりがペースメイクするだけでいいので、付いていく選手は心身ともに楽になる」と『箱根駅伝 襷をつなぐドラマ』(角川oneテーマ21)の中で酒井政人さんは書いている。

さらに「予選会では特にチーム8~10番目の選手が何位で入れるかがポイントで、ここで大きく取りこぼすと、夢舞台が遠のくことになる」「主力がもたらす数十秒の貯金(野可能性)には目をつぶり、集団走で他の選手が設定タイムから大きく遅れないようにチームをコントロールするのが、予選会のオーソドックスな戦い方になりつつある」とも解説している。力のある選手が最大の力を発揮することよりも、走力の落ちる選手を少しでも引き上げることが予選会通過のカギとなることを知った。

12名のうち2名が失速しても後の10名がしっかり走ればいいから本大会よりも楽か思いきや、そんな簡単なものではないようだ。過去に予選通過は確実と思われたチームが惨敗したケースを取り上げ、「予選会は魔物」であるとよく言われることにも納得がいく。箱根を経験し、スポーツライターとして箱根を15年間追いかけてきた経験を踏まえて、個々の学生ランナーのリアルな姿を伝えている(著者は東京農業大学で箱根駅伝を走っている)。

著者によると、箱根駅伝はビジネスとして巨大化し、さまざまな欲望と利権が渦巻き、純粋な「学生スポーツ」とはいえないという。これから新春の箱根に挑戦しようとしている多くの学生選手の取材を通して、駅伝からマラソンまでを視野に入れた日本の長距離界の将来を考えさせてくれる一冊である。
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by hasiru123 | 2014-12-10 21:28 |