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10秒の壁

先に開かれた地元の陸協総会後の懇親会の席では、桐生祥秀(東洋大)の話題で持ちきりだった。

1か月前の4月28日に、陸上の男子100メートル。桐生が米テキサス州オースティンで行われた記録会テキサス・リレーで、追い風3.3メートルの参考記録ながら9秒87をマークしたからだ。参考記録を含め、電気計時で日本選手が9秒台で100メートルを走ったのは初めてのことである。

 しかも、桐生は9秒台の記録を持つ4人の外国人選手と一緒に走り、トップでゴールした。トラックの短距離種目などの記録は、追い風が2メートルを超えると公認されない。仮に追い風2メートルだとすれば、今回の走りは9秒96に相当すると試算する専門家もいる。陸上ファンならずとも、応援のボルテージが上がるのはやむをえまい。

ところで、桐生の走りを伝える報道の中で、驚いたのは記録だけではなかった。ニュースの映像を見ると、テキサス・リレーの会場は観客でいっぱいだった。春先の大会にもかかわらず、記録会のためにこんなに多くのファンを集める米国の陸上人気に驚いたのだ。

日本でいえば、プロ野球でいつも満員の観客を集めるヤフオクドームやマツダスタジアムを想像すればいいだろう。世界のトップアスリートを集める米国だからこそ多くのファンを惹くのか、それとも熱心な陸上ファンに支えられるからアスリートが育つのか。実力と人気がうまくかみ合っている米国がうらやましい。

それに引き替え、特定の選手にしか注目が集まらない日本の陸上界では、トップアスリートに酷な気がする。幅広い種目でいろいろな選手に関心が集まるようにならないと、10秒の壁を破ることは難しいのではないか。
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by hasiru123 | 2015-04-28 06:57 | 話題  

走友会はランナーを強くする

いよいよというか、とうとうというか、高齢社会に突入した。だからこそ、若いランナーと年配のランナーの交流の場が大切になってくる。今年度は幅広い世代のランナーの参加をよりいっそう促進しましょう--。

こんな主旨のあいさつをさせていただいた。前年度は、故障などであまり参加することができなくて、大変申し訳ないとお詫びも申し上げた。私が参加している走友会「若葉グリーンメイト」の総会でのことである。

総会では、会が年間行事に外部のランナーを積極的に招く練習計画を決めた。少しでも多くのランナーに見ていただきたいと考えるからだ。

少子高齢化が進行する中で、一定の世代だけでかたまっていては走友会の運営が成り立たなくなった。世代間の交流を深めるいチャンスがやってきた、と思っている。

人が走るきっかけはさまざまであるが、走る習慣を身につけていくとおもしろいように記録が伸びていく。おもしろいから、いろいろな大会に出場してみたくなる。試行錯誤を繰り返しながら、チャレンジしていくが、しばらくすると「こんな走り方でいいのだろうか」とか、「もっと上を目指すにはどうしたらいいか」と考えるようになる。

このような壁にぶつかることは、ある意味では成長した証拠である。このころから、本当のランニングが始まると言えるだろう。そんな時に興味を持つのが走友会への参加である。

「走友会に入ると強くなれるだろうか」と聞かれることがある。また、「うまく仲間にとけこめるか心配だ」とか、「走友会に入ると制約を受けて、自由に走れなくなるのではないか」などと心配される方もいる。

走友会に入ると速く走れるようになるかどうかは、平凡なことだがその人のとりくみ方次第である。まずは、試みに走友会に飛び入りで参加して、仲間といっしょに走ってみることをお勧めしたい。また、その会が主催するイベントがあれば、その他大勢としてぞきやすいかもしれない。会の雰囲気に触れてみて、気に入ったら入会すればいい。
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by hasiru123 | 2015-04-13 20:46 | 練習  

桜を撮る(2)

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新宿御苑(東京都新宿区内藤町)
いざさくら我もちりなむひとさかり有りなば人にうきめみえなむ(承均法師 新古今集)

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新宿御苑(東京都新宿区内藤町)
風かよふ寝覚の袖の花の香にかをる枕の夜の夢(藤原俊成女 新古今集)

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仙波東照宮(川越市小仙波町1丁目)
又やみむかたののみのの桜がり花の雪散る春の明ぼの(藤原俊成 新古今集)

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中院(川越市小仙波町5丁目)
まさざまに桜も咲かむ見には見む心の梅(むめ)の香をば偲びて(和泉式部集)

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初雁公園(川越市郭町2丁目)
いにしえの人に見せばやさくら花誰もさこそは思ひおきけめ(藤原定家 拾遺愚草)
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by hasiru123 | 2015-04-09 18:05 | 芸術  

桜を撮る(1)

歌人の水原紫苑さんは書いている。

「のちの西行が、花見の群れを嫌い、自分のみが知る吉野の山深い梢の花をもとめた--」(『桜は本当に美しいのか』平凡社新書)

だから、というわけではないが、私は集団での花見が苦手である。花の下の酒盛りはもっとだめである。いっそ紅白の垂れ幕や花見用の雪洞などはないほうが、より楽しく、そして美しく見ることができると思うのだが。

そんなわけで、私の花見は桜の花が開くともっぱら近くの公園に出かけてレンズを向けることである。撮影では、人を点景にいれることはあってもできるだけ人工物は入れないように気をつけている。そして、今年も満開の桜を前にして、その見事さに圧倒された。

ところが、いざファインダーをのぞいてみると、全体を撮ろうか、それとも一部を切りとろうかとか、光の具合はどうか、枝ぶりは、被写界深度は、などと迷ってしまう。だから、取り合えずシャッターを切っておく。

たしかにデジタルカメラは便利である。銀塩カメラの時代とはちがい、フィルムの消費を気にしないで撮れるのだから。しかし、このことが撮影時に集中力を欠くことになりかねない。記録のボリュームと写真の出来栄えとは相反することがあるからだ。

話は変わるが、この時期に関東以西で満開を迎えた桜のほとんどがソメイヨシノで、王朝時代に詠われた桜は野生種のヤマザクラだそうである。早速「染井吉野」を広辞苑で引いてみたら、「東京染井の植木屋から売り出された」とあった。江戸時代以前の人々が愛でていた桜は、現在のパッと開いたようなふくよかな桜ではなく、控え目な花だったのだろう。

以下の10枚の写真は、4月に入って近隣で撮ったものである。撮影地のあとに添えた歌は『桜は本当に美しいのか』からとったものである。


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喜多院(川越市小仙波町1丁目)
あしひきの山桜花日並べて斯(か)く咲きたらばいと恋ひめやも(山部赤人 万葉集)

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喜多院(川越市小仙波町1丁目)
今日の為と思ひて標(し)めしあしひきの峯(を)の上の桜かく咲きにけり(大友家持 万葉集)


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慈眼寺(坂戸市中小坂)
ことしより春しりそむる桜花ちるといふ事はならはざらなむ(紀貫之 古今集)

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初雁公園(川越市郭町2丁目)
世の中にたえてさくらのなかりせば春の心はのどけからまし(在原業平 古今集)

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新宿御苑(東京都新宿区内藤町)
みる人もなき山ざとのさくら花外(ほか)のちりなむ後ぞさかしまに(伊勢 伊勢物語)
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by hasiru123 | 2015-04-09 17:59 | 芸術  

プロフィール

【プロフィール】

氏名        森脇 康行 (もりわき やすゆき)
所属        若葉グリーンメイト コーチ
          ランニング学会 会員
          坂戸市陸上競技協会 副会長
          社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 会員 
          郭町2丁目自治会 会長
自己記録      マラソン 2時間39分35秒(89年河口湖)
Eメールアドレス  LF8Y-MRWK★asahi-net.or.jp (★を@に)
著作        「川越織物について」(論文)
          「川越商工会議所八十五年誌」(共著)
          「図説川越の歴史」郷土出版社(共著)
仕事         消費生活相談員(埼玉県内の消費生活センターに勤務)
          民事調停委員

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by hasiru123 | 2015-04-01 21:22 | 自己紹介