私が所属している消費者団体「NACS東日本支部」の埼玉分科会で、設立3周年記念行事としてシンポジウムを開催した。主な内容は以下のとおりである。

テーマ:病気予防! 健康マネジメント最前線
~治療から予防・セルフケアへ。生活習慣を自らの手で!~
第一部:基調講演
・医療機関の立場から:小川卓氏(医療法人財団献心会川越胃腸病院 総務部長/消費生活アドバイザー)
・消費者の立場から:土田貴志氏(損害保険ジャパン日本興亜株式会社 課長/消費生活アドバイザー)
第二部:パネルディスカッション
・コーディネーター:土田貴志氏
・パネラー:小川卓氏、佐藤幸夫氏(多摩大学医療・介護ソリューション研究所フェロー/消費生活アドバイザー)、中田晶子氏(乳がんサバイバー/ピンクリボンアドバイザー/消費生活相談員/消費生活アドバイザー)

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わが国の医療機関では、一部治験などはあるものの、通常は標準的治療を基本とした診療が行われている。体質は人それぞれで、体型や体格、生活習慣などが変われば、治験や薬の効果も異なる。私たちは医師の標準的治療を基本としながらも、自らの情報力と判断力を強化することで自分の体を守ることが可能だ。工夫次第で、そのような行動が日本の医療費削減にも寄与できるかもしれない。そんな視点から、このテーマに取り組んできた。

シンポジウムの内容は、5月21日(土)に都内で開催される東日本支部研究発表会のミニセッションでも紹介される予定だ。

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予想を超える市民の参加があって、会場では熱心にメモを取りながら聞き入る姿が見られた。小分科会は一般市民を対象にした企画はこれが初めてである。準備期間が短かったこともあって、実施を危ぶむ声もあったが、開催できてよかったと思う。パネラーのやり取りがうまくかみ合っていたし、進行もスムーズにいき、参加者の反応もよかった。

この試みが健康増進のあり方を考えるトリガーになればうれしい。そして、運営側の私たちにとっては、今後の活動の自信につながったことが何よりの収穫だったと考えている。会員の皆様、お疲れ様でした。

(写真上)シンポジウムの会場
(写真下)終了後の懇親会
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by hasiru123 | 2016-03-30 19:51 | その他

今回は、大阪女子国際マラソンで優勝した福士加代子(ワコール)が名古屋ウイメンズマラソンへのエントリーを表明し、騒動になった。結果的には、名古屋への出場を取り下げた。

「五輪へ何としてでも出場したい」という選手からすれば、リスクを承知の上で名古屋へ出場して代表を確実なものにしたいと考えるのはごく自然な心情だと思う。陸連が決めた選考基準を読む限りは、大阪女子の結果をもって即内定とはならないのは明らかであるからだ。

今回のトラブルを意識してかどうかは定かでないが、選考結果の発表の翌日に日本陸連はそのウェブサイトに「マラソン日本代表記者発表会詳細」として、選考の手順や選考理由、選考要項説明、代表選手発表などを詳細に報じている。これまでに見られないかった取り組みとして評価していい。

ここで、昨年6月に陸連が決めた「選考要項」を整理すると、以下のようになる。

①代表は男女とも最大3枠。補欠は選考しない
②世界選手権(8月、北京)で入賞した日本人最上位者には内定を出す
③国内の選考3大会は、それぞれ日本人3位以内に入ることが選考対象の条件
④その中で陸連設定記録(男子2時間6分6秒、女子2時間22分30秒)を突破した者がいれば1人を優先的に選出し、残りは順位やレース展開などから総合的に判断する
⑤複数の選考会に出場した場合、2回目でも設定記録を破れば有効

フリーライターの松原孝臣は「Number Web」の3月14日号でこう書いている。

「(前略)それでもここまでこじれた原因は、ハイレベルな派遣設定タイムを設けその重要性を打ち出したことで、代表内定への明確な道筋があるかのように見せたことだ」

「もっと言えば、選考側への不信感だ」とも言っている。この文脈の意味するところは、上記の④に関係がある。「1人を優先的に選出」とあるが、派遣設定記録を超えても男子なら最終選考会のびわ湖、女子は名古屋の結果を待たないと、内定はもらえない。つまり、最後の大会が終わって派遣設定記録を超えた者のうちのトップであることが確認できて初めて「優先的に選出」されるのである。

選考方式の是非は別として、たしかにこの選考要項に不整合はない。しかし、選考方式が複雑であればあるほど関係者への周知と説明が重要だ。選考する側と選手の信頼感があってこそ、次のレースにつながるからである。

今後も五輪や世界選手権の代表選考に際しては、複数の大会から結果を総合して大会から結果を総合して複数選手を決めるやり方は変わらないと思う。なぜなら、順位や記録などで一発選考で決めるやり方はわかりやすいというメリットは大きい反面で、五輪の前年に開催される世界選手権を対象から外せないことや主催新聞社との関係で一本化が困難であるなど、デメリットも多いからだ。

昨年6月の「選考要項」公表時に、ウェブサイト等を通して詳細説明がていねいに行われていれば、今回のトラブルはなかったかもしれない。マラソン以外の競技で一発選考方式を採用して定着した例はある。たとえば、アテネ五輪以降の競泳がその一つである。それらの取り組みも参考にしながら、より透明性の高い選考手続きを進めてほしい。
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by hasiru123 | 2016-03-20 07:15 | マラソン

カワセミ街道を走る

若葉グリーンメイトの役員会と高校の陸上部のOB会総会のご案内をいただいていたが、昨日はそのどちらも欠席させてもらった。申し訳けなかったが、先に日高かわせみマラソンの10キロの部に出場を決めていたからである。

個人レースとしては1年3ヶ月ぶりのことだ。右足の故障が再発しないかという懸念を振り払うことと、現在の走力を確かめ、来季の目標作りに生かしたいというのが狙いである。いわば、試運転である。

結果から言うと、まったく足の違和感はなくゴールすることができた。全体をとおしてイーブンペースで刻むことができ、後半にさしたる失速がなかったことは収穫だった。欲を言えば、4年前に同大会を走ったときの記録にもう少し近づけたかったのだが、それは来年の同大会までとっておくことにしたい。

それにしても、スタート時(11時)の気温が約6度と、この時期としてはとても寒いコンディションだった。薄手の手袋を着用したが、ゴールしたときはすっかり指がかじかんでいた。

高麗川に沿って伸びる通称「カワセミ街道」をひた走るコースで、高麗神社をスタートし、2か所で折り返して戻ってくる。日高市は自然にあふれた丘陵地で、奥武蔵方面から下る高麗川ではたくさんの野鳥を観察することができる。カワセミは水辺に棲む美しい鳥だ。清流を誇る高麗川流域には多く生息することから、日高市の鳥となっている。コバルトブルーの背とオレンジ色の下面。その可憐な姿をこの地で観ていないのが残念だ。

高麗神社は、これまで山道を走るトレーニングの基地として利用してきたが、社殿は素通りばかりで失礼の連続だった。高句麗からの渡来人高麗王若光が建都したのが霊亀2年(716)という。帰りには、1300年の歴史に思いを致し、参拝させていただいた。
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by hasiru123 | 2016-03-14 19:51 | マラソン

3月6日(日)に、リオデジャネイロ五輪の男子マラソンの最終代表選考レースとなったびわ湖毎日マラソンが行われ、31歳の北島寿典(安川電機)が日本勢最高の2位に入った。優勝したのは、ルーカス・キャメリ・ロティナ(ケニア)だった。

ケニアなど海外勢が先行するなか、日本人選手は第2集団でレースを進め、30キロを過ぎてから次々と日本勢の先頭が入れ代わる激しいレース展開となった。残り1キロ地点で北島が抜け出し、トラックに入ると前を走っていたシンブ(タンザニア)も抜いて2時間9分16秒で2位に入り、代表に一歩近づいた。

前半から数人の外国人選手が第1集団を形成し、主だった日本人選手が第2集団で追っかける形は、1週間前の東京マラソンと似ていた。また、東京では初マラソンの村山謙太(旭化成)が、びわ湖では丸山文裕(旭化成)が意欲的に日本人の先頭を走る積極性が目を引いたのも共通している。特に、丸山は最後まで粘ってトップから28秒差の6位に食い込んだ。若い選手の台頭の兆しが見えてきたかな、と思わせる大会だった。

今大会で見ごたえのあったのは、30キロ以降の4人の日本人選手によるデッドヒートだった。代表の切符を何としてでも手にしたいという意気込みが感じられ、久しぶりに白熱したレースを見せてもらった。

終盤のつばぜり合いを見て思い出したのは、シドニー五輪の最終代表選考を兼ねた2000年のびわ湖毎日マラソンだ。川嶋伸次(当時旭化成)とマルティン・フィス(スペイン)の一騎打ちとなった。川嶋は32キロ以降に集団を抜け出してトップに立ったが、フィスが執拗に食い下がり、38キロ付近で川嶋を突き放し連覇した。川嶋はこの時の粘り強い走りが評価されて、五輪代表に選ばれている。

さて、リオ五輪の代表はいかに。3月17日の決定を待ちたい。
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by hasiru123 | 2016-03-08 20:07 | マラソン