2016第九の夕べin喜多院

川越喜多院の「第九」を聞かなければ秋が来たような気がしない。そう思う今日このごろである。

第11回を迎える「第九の夕べin喜多院」が10月2日(日)に開催された。この日は、幸いなことに台風の隙間をぬって好天に恵まれ、星を仰ぎながらのコンサートとなった。喜多院をはじめ4団体が後援し、サッポロビールをはじめ6団体が協賛・協力して行われたものである。

主催者の発表によると、合唱に参加した団員は252名とのことである。エレクトーンの演奏、4名のソリストによる独唱、児童合唱団の歌、そして後半は合唱団による第九交響曲「歓喜の歌」などが披露された。そして、最後は全員で「よろこびの歌」と「ふるさと」を合唱した。

今年も撮影を担当させていただいたが、今回はことのほか緊張の連続だった。というのは、昨年の撮影途中でカメラを三脚に固定したまま倒してしまい、カメラを壊し合唱の大部分の画像を台無しにしてしまったからである。暗がりの中で操作したためのアクシデントであった。関係者には大変なご迷惑をおかけした。

今年は、心機一転して、そしてより慎重に取り組むことに徹した。仕上がりの良しあしはさておいて、シャッターを切った約90枚を何とか提供できそうである。

以下に、その一部をご紹介する。

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                     リハーサル風景(指揮するのは宮寺勇さん)

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                   エレクトーン演奏(内海源太さんと川島容子さん)

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                   「わたしのお父さん」を歌う比留間あゆみさん

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                   「愛さずにはいられぬこの思い」を歌う松原隆さん

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「ハバネラ」を歌う城守香さん

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                   「闘牛士の歌」を歌う原田圭さん

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                   「第九」を歌う合唱団


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# by hasiru123 | 2016-10-03 20:26 | 芸術  

地域で元気な高齢者10人

9月11日(金)に厚生労働省が発表した統計によると、住民基本台帳に基づく100歳以上の高齢者の総数は61,568人(前年差+2,748人)いることが分かった。また、100歳以上の高齢者のうち女性は53,728人(全体の約87%)だった。

人口10万人当たりの100歳以上高齢者数では、私が住んでいる埼玉県は、最も少ない47位だった。その理由については言及していないが、埼玉県の人口の増え方の事情に関係がありそうだ。というのは、埼玉県は戦後になって他の地域からの人口流入が増え、移り住んできた人たちの多くがまだ100歳の域に達していないからではないかと私は推測している。したがって、ある時期からその年代に達する人たちが一挙に増えるのではないかと思っている。

ところで、同省のホームページには、各地域で活躍されている100歳以上のご高齢の方々のエピソードが紹介されていた。その一言一言に驚き、はっとさせられることがたくさんあった。その中から10名の一言の一部を紹介させていただく。

□ 60年前からゴルフをはじめ、現在も週に1回ゴルフに通っている(100歳・男)

□ 一番の楽しみは、友人との麻雀(101歳・女)

□ 介護サービスを利用せず、毎日、筋力トレーニングを行うほど元気(100歳・男)

□ 歌詞を見なくても50曲以上の歌が歌える(100歳・男)

□ 夫婦とも100歳で、2人とも杖を使わずに歩けて、会話もできる(100歳・男、女)

□ 今も自転車に乗って買い物をしている(100歳・男)

□ 世界最高齢のスプリンター。100歳超の100m世界記録保持者(29秒83)(104歳・男)

□ 現役の幼稚園の先生として活躍中(100歳・女)

□ 今でもぶどうの袋掛けやかぶの出荷箱の組み立てなど行い、身だしなみに気を遣う大変おしゃれな高齢者(102歳・男)

□ 30年前から高年大学に通い、100歳の女学生としてマスコミから引っ張りだこ(100歳・女)

これらのエピソードを読んで、これから100歳に向かおうとしている方々は、どのようにお感じになっただろうか。今すでにこれらのことができないでいるという方もおられよう。また、もしかして自分にもできるかもしれないとほくそ笑んでいる方もいらっしゃるかもしれない。

今日行われたある団体の世代間交流会で、こんな話をさせていただいた。


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# by hasiru123 | 2016-09-26 06:24 | その他  

マラソンランナーの死

「(中略)しかし自殺は逃避であると思います。彼は人生のレースで勝負することなく途中放棄したと私は思うのです」。こう書いてその死を惜しんだのはマラソンランナーの君原健二さんだ(『君原健二のマラソン』)。



自殺というのは、メキシコ五輪の年が明けた1月に命を絶った東京五輪のマラソン銅メダリスト円谷幸吉のことである。私がこの悲しい知らせを目にしたのは、高校の冬休みが明けて間もなくのことだった。ちょうど陸上競技に取り組んでいたときだったことから、よく記憶している。



最近になって、長年にわたってわからなかった日本のマラソンランナーの死の謎が浮かび上がってきた。東日本大震災で甚大な被害を受けた幸吉の長兄の家から、整理している中から幸吉の手紙の束が見つかったのである。

これまでに、東京五輪後に行った右足アキレス鍵と椎間板ヘルニアの手術がうまくいなかったことや、円谷の指導者であった教官が自衛隊体育学校長によって更迭されたこと、初恋の人との結婚が学校長の反対でうまくいかなかったこと。それに加えて、東京五輪以上の活躍が期待されていたことへのプレッシャーなど、様々な要因が言われていた。


これらの動機について、かなり鮮明な輪郭を描くことができたのが、雑誌「文芸春秋」10月号に掲載された「マラソン円谷/悲劇の謎が解けた」(松下茂典)と題するルポだった。数10通の手紙から、「かねてより取り沙汰された複数の動機が、図らずも幸吉直筆の手紙によって一つの真実となり、半世紀の長きに及んだ謎が解けた」。


このルポを読んで強く思ったのは、動機は一つではないとしても、一生に一度はだれもが抱くであろう怒りや嘆きが引き金となったのではないか、ということである。あれこれと深く言及することは、今後読まれる方の妨げになるといけないので、書かないことにする。




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# by hasiru123 | 2016-09-18 18:59 | マラソン  

広島カープに乾杯!

「農村は都市を包囲する」といった人がいる。中国革命を勝利に導いた毛沢東である。この言葉を借りて、私は「女性は市場を包囲する」と考えている。女性がオピニオンリーダーとなって市場を席巻させた例は、枚挙に暇がない。



先のブログで、川越市内のやきとり屋では「最近は女性客が増えた」と書いたが、一昨日この店で久しぶりにやきとりを食べた。調理場を囲むカウンターは、半分以上がカップルだった。女性の来店がお店を活性化させる好例ではないだろうか。



山ガールが増えたことが高齢者の登山人口増の引き金になったのは記憶に新しい。そして、25年ぶりのセリーグ優勝を果たした広島カープ。ここ数年で神宮球場でのカープ戦の動員は倍近くにまで増加し、これも赤色をこよなく愛する「カープ女子」の影響といわれる。特に球団が仕掛けたわけでなく、全国的にみられる自然発生的な現象らしい。



1975年に初優勝したときも、そして91年に優勝したときもこのような現象は見られなかった。ただし、例外として「広島カープを優勝させる会」をつくって応援していた雑誌「酒」の編集長の佐々木久子(故人)がいた。75年にカープが初優勝に向けて快進撃を続けていたときに「憎いカープめといわれてもいいから、早く一人前の女としてパーッと開花してほしい」と檄をとばしていた人である(大隈秀雄『日本のプロ野球をダメにした75人』)。



この日、くだんのやきとり屋では優勝のかかった巨人・広島戦の中継を放映していた。私は、5回表に鈴木誠也の2打席連続2ランを放って巨人を突き放したところから見はじめた。鈴木が打ち、松山が打った。黒田が投げ、中崎が締めくくった。今年のカープを象徴しているような見事な試合展開だった。



交流戦で勝ち越したころから、「今年こそ優勝できる」と確信するようになった。一方で、長期にわたって下位チームに追われる立場が続き、選手やスタッフのプレッシャーは並大抵ではなかったに違いない。ファンの熱い視線の中、横綱相撲で乗り切った広島カープに乾杯! 鋭気を養って、クライマックスシリーズとそれに続く日本シリーズでも大いにファンを沸かせてほしい。





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# by hasiru123 | 2016-09-12 23:02 | 話題  

第三の場所

アメリカの社会学者レイ・オールドパークは出会いや語り合い、情報を交換する場所のことを「サードプレイス」と呼んだ。家と職場(学校)の中間点で、公的でもあり私的でもある「第三の場所」の必要性を説いている。

たとえば、サラリーマンにとっての赤ちょうちんや女性の郊外型レストランで食べるランチなどがこれに当たるだろうか。私だったら、月イチくらいで行くやきとり屋かな。

川越市内には豚のかしら肉を食べさせるやきとり屋がある。最近は女性客が増えたためだろうか、サラダをはじめとする各種メニューがそろうようになった。それでも、この店の稼ぎ頭は肉とネギを交互に串刺ししたやきとりだろう。これがとてもおいしくて、生ビールとの相性が抜群にいい。私が「サードプレイス」としているゆえんである。

そうした場所は、高齢になった人にとっても大切にしなければいけないと思って書いたのが、以下の小文である。ある地元の会報に寄せたもので、例によってここに転載する。

 

□ ■ □ ■ □ ■

よく、自治会は高齢者福祉に寄りすぎているのではないかという声を聞く。その当否は別にして、世代間のバランスがとれた課題を設定して活動するためには、会員の年代構成と自治会役員のそれとにギャップが生じないよう配慮することが求められる。そのことを踏まえた上で、ここではあえて高齢者について書かせていただく。

話は変わるが、川越市を拠点に発行している文芸誌「文芸川越」がある。図書館などでご覧になった方もおられよう。いつも、巻末に投稿者の属性を紹介した記事がついている。

10歳刻みの年齢層では、70代が最も多い38.7%で、80代が27.4%、60代が14.6%と続く。若い年代では10代(15-19歳)が9%で、その他の年代は20代から40代まで合せて10%にしかならなかった。

若年層が少ない要因を想像するに、働き盛りの世代は短歌や詩をものする時間的な余裕がないのだろう。しかし、いちばん層が厚い団塊の世代を含む60代で投稿が少ないのも気にかかる。それにしても、70代、80代のエネルギーに脱帽である。そういえば、私の義母は生前俳句を作っては精力的に雑誌や新聞へ投稿していた。

幸いなことに、この町にはいい自治会館がある。ここを拠点として、高齢者のエネルギーをもっと熱いものにできないか、と考えている。


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# by hasiru123 | 2016-09-06 20:49 | その他  

中距離走を強くする  「ドーダ」と科学的トレーニングの融合




リオ五輪が終わった。長距離種目については、男女とも世界の水準からさらに遠ざかってしまった、と思わせる内容だった。順位はともあれ、トップランナーが見える位置で戦うことができなかったからだ。

日本の指導者たちは一様に言う。トラック種目でスピードを強化せよ。その先に見据えるのがマラソンだ、と。はたして、そうだろうか。

マラソンのスピード化は、日本がマラソンの黄金期を迎えていた1980年代から言われていたことだ。さらにさかのぼると、1960年代に国際競技会に出場し始めたケニア選手たちが3000M障害で多くの好記録を作ったときにも、いずれこれらの次世代の選手たちがマラソンを走り、世界を牽引するに違いないと予感していたはずだ。

なぜ、スピード化に対応することができなかったか。それを顧みることから始めなければ、いけないだろう。

長距離走のスピードの基本は、当然のことだが800Mや1500Mの中距離種目だ。ところが、これらの種目は5000Mや10000Mに比べて、長きにわたって記録が低迷している。例えば、男子1500Mの日本記録は12年間更新されていない。高校男子に至っては、17年間も更新されていない。この分析と原因究明から始める必要があるだろう。

よく言われるのが、「日本の高校や大学の駅伝人気が、トラック競技の成長を妨げている」という論法である。たしかに、駅伝を目指して進学してくるアスリートは多い。それはそれで長距離の競技人口を増やす効果に貢献していることは間違いない。しかし、シーズンが冬場に限定される駅伝だ。この1点をもってスピード不足の責任を負わせるのは、少し違うような気がする。

箱根駅伝を目指して全国の高校から関東の大学に集まってくるように、中距離種目を目指して高校や大学に入ってくる仕掛けと動機づけが必要でなないか。

中距離走は長距離走に比べて、体内に乳酸が多く発生する。その意味では長距離走よりも競技時間が短いにもかかわらず、過酷な競技といえる。乳酸が溜まって動かない身体を酷使する練習に耐えることはつらいことだ。この試練を乗り越えるには、これまでと違ったコトやトレーニング方法で選手をやる気にさせる「何か」が求められよう。

問題は、その「何か」である。

箱根駅伝がこれほどまでに高校生選手たちを引きつけるのは、故郷を離れた選手たちを家族や親せき、地元の恩師や友人たちがこぞってテレビで応援し、見守ってもらえるからだ。人という生命体を動かす行動原理は3つあって、そのうちの「自尊心」は人を人たらしめるとても重要な動機である。明治大学教授の鹿島茂さんは、その著書『進みながら強くなる』の中で書いている。「人は、「ドーダ! おれ(わたし)って凄いだろ、どうだ! まいったか!」という自尊心の充足に向かうのですが、逆にみれば、これがすべての出発点である」「もし、人間に「ドーダ」がなかったら、科学者の偉大な発見も、芸術家の歴史的傑作も、起業家の社会を動かす大事業もすべてなかったかもしれない」。

箱根駅伝で、中継後に倒れ込むまで追い込むあの頑張りは、この「ドーダ」という自尊心の充足に他ならない。中距離種目に取り組む選手たちにも「ドーダ」を発揮する強い願望が生まれれば、多くの乳酸を発生させるきつい競技にもかかわらず進んでチャレンジする機運が生まれるのではないか。「ドーダ」と科学的なトレーニングが融合すれば、世界のトップランナーの背中が見えてくるに違いない。五輪を見ながら、そんなことを考えた。

(注)「ドーダ」は、東海林さだおさんの漫画に出てくるフレーズである。







































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# by hasiru123 | 2016-08-27 11:30 | マラソン  

「4継」の活躍が明日の陸上選手を育てる

リオ五輪は8月5日(土)朝のサッカーから始まった。この日から、五輪を始めとするスポーツ情報のシャワーの量に圧倒され、なかなかついていくことができなかった。この時期は、夏の甲子園が始まろうとしていたし、プロ野球はセパともペナントレースが白熱を帯びてきた。そして10日、イチローがメジャー通算で3000安打を達成した。

自分の走る方の練習も少しずつ量を増やそうとしていたし、お盆の準備もしなくてはいけない、という私ごとも頭にあった。そこに、五輪である。出場する選手には失礼かもしれないが、開会式前後は、テレビの五輪ダイジェストをながら視聴するのと、新聞を拾い読みするので手一杯という気持ちがあった。

さて、後半から始まった陸上競技。なかなか新聞の一面を飾る記事が見られなかった。トラックもフィールドも、日本人選手にとっては厳しい大会だなア、と思いつつダビングしたビデオを見る日が続いた。ところが、である--。

目の覚めるような快事があった。男子400Mリレー(4継)の決勝である。37秒60のアジア新記録で、この種目初の2位に入ったのだ。2日前の予選でも、37秒68のアジア新記録で2位で通過していたので、北京五輪の再来かと期待していた。そして、第4コーナーを通過した時点で、1位のジャマイカと並ぶような展開。私は、夢を見ているような心地ですらあった。北京の3位を超える活躍は驚きである。

男子の短距離陣は、100Mと200Mを見る限りでは徐々に世界との距離を縮めつつあることは実感していた。シーズン当初からいい流れがあり、日本選手権でそれが開花した感があった。リオ五輪では、100Mで初めて2名の準決勝進出者を出し、200Mでは3名とも予選敗退となったものの、持ちタイムでは全員が準決勝へ進出してもおかしくないところまで力をつけてきたと思っている。一方で、彼らには9秒台とか決勝進出とか、何かとプレッシャーがかかり、べストの状態で臨むのに苦労したのではないだろうか。

特に、周りの期待の高かった100Mの桐生選手や200Mの飯塚選手は、予選敗退からリレーまでにもう一度気持ちと体調を引き上げるのは並大抵のことではなかったはずだ。そこを上手にクリアし、バトンを確実にしかも効果的つない彼らの調整能力の高さに敬服する。

考えるに、日本人選手が身体的能力の壁を破るには、心理面の克服と技術力の向上、そして基本の徹底という3点に行き着く。男子4継の活躍が、陸上競技に取り組んでいる若い選手たちの支えになればうれしい。


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# by hasiru123 | 2016-08-21 20:33  

山岳遭難事故に学ぶ

山岳遭難の多い長野県で2014、15年の遭難件数を見ると、北アルプスでは7、8、9月の遭難が多いことがわかります。そして遭難の状況を調べてみますと、猛暑だった15年8月は「疲労」が原因の遭難がとても多いのです。
(中略)
前述の長野県のデータを見ると、14年の「疲労」遭難は5月に多く、原因は低体温症、つまり「寒さの疲労」でした。15年は8月の晴れの日に「疲労」遭難が多く起きています。具体的な状況で見ると、夏の遭難は心臓発作、熱中症、高山病が原因の多くを占めています。
(中略)
これらの夏の「疲労」遭難の事例を見ると、「夏の晴れた日」という気象条件が影響していると気がつきます。それを踏まえると、夏は「脱水」の疲労が遭難に大きな影響を与えていることが、容易に想像できると思います。
(中略)
14年から15年にかけて、登山中の心臓死が増えました。昨年夏にこの連載「防ごう!山での心臓突然死」のシリーズでも紹介しましたが、脱水は心臓突然死のリスクも高めます。

以上は、心臓血管センター北海道大野病院医師で国際山岳医の大城和恵さんが「デジタル毎日」の「登山外来の現場から」と題して連載している記事からの引用である。猛暑の登山は疲労が招く遭難に注意を、と呼びかけている。

夏の「疲労」による遭難事例は、夏のランニング事故にもそのままあてはまることだ。気温が上昇した時間帯に走っているランナーを街で見かけることがある。ここ数日間は、朝とはいえ9時を過ぎると30度をゆうに超えていた。健康な大人でも上記の山岳遭難のような事故が、夏のランニングで起きてもおかしくない。

一昨年の同時期の小ブログに書いたことではあるが、脱水回復までに時間的な遅れが生じることから、「無自覚脱水」に陥りやすいことが知られている。運動中に過不足なく水分を補給し続けることは不可能だとしても、水をとらない限り脱水へ向かって進行していくことを念頭において、「早めの給水」が欠かせない。練習の前後はもちろんのこと、走っている途中でもこまめな給水に努めるべきである。

なお、暑さ対策としての水分には市販のスポーツドリンクを利用するとよい。また、自分の好みに合った「経口補水液」(注)を作って補給することもできる。夏の脱水対策は、小まめな給水にしかず、だ。


(注)私はこの時期になると、マイ「経口補水液」を毎晩のように作って、冷蔵庫に入れ、翌朝の練習の前後に飲んでいる。以下、私の作成例。水500mlに砂糖20g(ボトルキャップ3杯または1個3.3gの角砂糖6個)と塩1.5g(透明スプーン1杯)を加えてよくかき混ぜる。レモン汁を入れると飲みやすくなる。


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# by hasiru123 | 2016-08-10 21:25 | 基礎知識  

礼文島を訪ねる

利尻島から北へ船で約1時間行くと、そこは礼文島だ。

日本海に位置する最北の離島である。その東海岸は穏やかな丘陵地が広がり、海へと続く。一方、冬の厳しい季節風を受けやすい西海岸は切り立った岩場が続いている。その山容は、大地溝帯の影響を受けた北アルプスの東斜面の鋭利さとその西側のおだやかな斜面に似ている。

ここも、夏には約300種の高山植物が咲き乱れ、本州の2000メートル以上の山でなければ見られない姿がある。

静かな町である。地元の人に聞くと、島には信号が1台しかないそうだ。そういえば、私が朝走った海岸沿いの道路には信号機を目にすることがなかった。もしかしたら、信号機の青を見落としただけかもしれないが。

早朝のせいか、街を歩いている人も見かけない。聞こえるのは、打ち寄せる波の音とウミドリの鳴き声だけだ。この日も、昨日と同じ80分をかけてゆっくりジョグをした。


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          アザミ
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          エゾニュウ
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          チシマワレモコウ
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          レブンシオガマ
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          ハマナス
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          ハマヒルガオ
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          スカイ岬
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          礼文島からの利尻富士
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          桃台猫台
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# by hasiru123 | 2016-08-03 20:42 | その他  

利尻島を訪ねる

朝6時。

鴛泊港の宿舎を飛び出すと、港町を山側に向かって走り出した。湿った風が吹きつける。関東地方の木枯らしを思い起こさせる、冷たい風だ。10分ほど市街地を走ると、中学校の近くに運動公園があるのを見つけた。幸い、400メートルのトラックがあった。ここで、ゆっくりジョグをすることにした。

日本海に浮かぶ島、稚内から約20キロ離れたところにある丸形の島は利尻島だ。この島の象徴といえるのが利尻山である。きれいな円錐形の形をしたその山は「利尻富士」と呼ばれ、日本百名山にもなっている。この山は固有の多種多様な高山植物が見られることから、初夏から夏にかけて多くの登山者やハイカーでにぎわう。

今回の旅行では、ランニングはほどほどにして、ひたすら島の自然にレンズを向けることにした。


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          ウミネコ
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          エゾニュウ
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          オオバユリ
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          オニシモジ
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          タチギボウシ
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          ハマナス
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          ヤマグア
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          ヨツバヒヨドリ
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          姫沼
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          富士見野園地
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# by hasiru123 | 2016-08-03 20:29 | その他  

青葉昌幸さんの受賞記念パーティー

箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟(関東学連)の青葉昌幸名誉会長が、昨年10月に日本陸連から2014年度功労章を受賞された。過日、東松山市陸協主催で青葉さんの受賞を祝う会が開かれ、参列させていただいた。
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青葉さんは、埼玉県秩父市出身で、高校から大学にかけて長距離ランナーとして輝かしい成績を収められた。私が強く印象に残っているのは、青葉さんが日大の最終学年で走った箱根駅伝のことだ。当時私は高校1年生だった。ラジオのNHK第2放送から流れる箱根駅伝の中継で、青葉さんが1区を区間3位で走り、2区の宇佐美彰朗さん(4年)にタスキが渡った(第42回大会)。この年の1区はスピードランナーが揃い、3位までが区間新記録だった。大会では、日大が順大を激しく追う展開となったが、順大はエース沢木啓祐さん(4年)を始めとする5名の区間新記録が奏功し、往路、復路とも征した。日大は、2位に入った。

まれにみる強豪がひしめいた年だった。同じ4年には、後にスポーツ科学の研究者となった細川博さん(順大)やランニング学会会長、群馬大教授などを務めた山西哲郎さん(東京教育大)などがいた。また、ダイハツ陸上部監督として女子マラソン選手を育てた鈴木従道さん(日大2年)や日電HE監督として浅井えり子さんなどを育てた佐々木功さん(東洋大1年、故人) 、須田秀夫さん(立大2年、故人※)などの名前も懐かしい。

青葉さんは、大学卒業後埼玉県庁を経て、昭和43年に25歳という若さで大東大陸上競技部監督となり、昭和61年から大東大教授を務められた。監督時代には、全日本大学駅伝で4連覇を含む7回の優勝や箱根駅伝では4回(2連覇を2回)優勝に輝いている。また、その間に大久保初男さん(元仙台大助教授)や只隈伸也さん(大東大准教授)、奈良修さん(大東大陸上部監督)、実井謙二郎さん(城西大城西高長距離コーチ)などの名選手を育てられた。
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日大の選手、大東大の監督、そして、関東学連の会長として箱根駅伝に直接、関わった時間は長い(2016年4月13日スポーツ報知)。そして、9年間務めた関東学連の任期を今年3月で退任された。前掲紙によると、「会長最後の大仕事として2月25日、来年の第93回大会から4区を18・5キロから20・9キロに、5区を23・2キロから20・8キロに、それぞれ2・4キロの延長、短縮を代表委員総会で決議した」とある。現在は、埼玉陸協会長として活躍されている。

今後ともご健康で、さらなるご活躍を祈念申し上げたい。


※ 私の高校陸上部の大先輩で、このとき2区を区間5位で走っている。

(写真上)あいさつする青葉さん
(写真下)締め
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# by hasiru123 | 2016-07-30 15:40 | その他  

私の合宿

今朝、自宅近くの三芳野神社境内でクーリングダウンをしていたら、セミの初鳴きを聞いた。晴れを予想して、いつもより40分ほど早く家を出てLSDをしてきたが、7時過ぎには早くも汗だくになっていた。そんな汗を吹き飛ばすかようなセミの声に、ほっと一息ついたのだった。

セミの初鳴きは、年々早くなっている。温暖化の影響か、生息域も変化していると聞く。夏の高校野球の地方予選が始まるこの時期初鳴きは、私の体内時計と符合する。

今年も暑い夏がもうすぐやってくる。冬のロードレースシーズンに向けて、夏の走り込みは重要である。この季節に、走りのステップアップを図るにはどうしたらいいだろうか。

そんなとき、常時涼しい高地でトレーニングを行う環境を持てない市民ランナーには、個人合宿がお勧めだ。たとえ短い期間であっても、集中して長距離を踏める環境に身をおくことに意味がある。単独でもよし、また家族旅行に合わせて行ってもよし。時期を替えて複数のラウンドをこなせればなお効果的だ。

個人合宿地には、特に面倒な条件はないが、次の3点を考慮するといい。

まず、①適度な起伏があること。そして、②暑さを避けるためにある程度の標高があって、樹林帯が豊富にあることである。③練習後に温泉につかることができれば、申し分ない。

①は、起伏地を走ることで脚筋力をつけることができ、秋以降の長い走り込みの土台作りにつながる。②は、夏でも長い距離を効率よく走れるのはありがたい。③は、自然の疲労回復マッサージとして欠かせない。

ところで、個人合宿にふさわしい候補地はたくさんあるが、ここでは一例として「奥鬼怒四湯」(栃木県)をご紹介する。

まず、環境。「四湯」とは八丁の湯、加仁湯、日光沢、手白沢の4つの温泉群をさす。女夫淵温泉から鬼怒川の湿原を約1時間30分上っていくと、そこはある。源泉は合わせて23か所、露天風呂は9か所あり、どれも山の秘湯という雰囲気である。

そして、ランニングコース。奥鬼怒スーパー林道を始め、女夫淵温泉-八丁の湯間、八丁の湯ー日光沢などの林道コースなど、コースにはこと欠かない。また、日光沢から尾瀬沼までの登山道を走ることも可能だ。ただし、このコースは登山としても健脚コースの部類に入るので、1日で往復することは控えたほうがいいだろう。ハイキングとして行ってもいい練習になる。約7時間を要するので、日の短くなる秋は避けたほうがいい。

見どころは、日光沢から尾瀬沼への途中にある奥鬼怒湿原だ。標高2000mにある日本一高い湿原である。周辺は高山植物の宝庫となっている。

楽しみのポイント。私は、一番上流にある日光沢温泉を挙げたい。山小屋の雰囲気が漂っていて、練習の疲れを癒してくれる。数ある温泉の中でも、お気に入りのスポットである。

さて、個人合宿のメリットは何かといえば、楽しく汗をかいて、練習効果を上げられることではないだろうか。猛暑の夏こそ、自宅を離れて山へ行こう。


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# by hasiru123 | 2016-07-11 20:22 | 練習  

2016年夏 合宿

7月2日(土)、3日(日)は若葉グリーンメイト恒例の夏合宿が行われた。合宿地は、新潟県湯沢町。今年で11年連続、12回目を数える。冷涼な気候と起伏に富んだコースが長距離の走り込みにうってつけである。そして、温泉宿のご主人自らマイクロバスで送迎してくださることも、もう一つの大きな魅力だろう。

今回の合宿については、主に私のことを書いてみたい。

どのようなところで走ってみたいか。走る人が単独で、あるいは気の置けない仲間同士で実施するのであれば、自分の目的と思いに期待を膨らませて計画を立てるところだろうが、走友会への合宿参加となると、ある程度の制約がかけられる。走友会のレベルや計画、参加者との付き合いなどとどう折り合いをつけるに気を使うかもしれないからだ。

若葉グリーンメイトの練習メニューは多様性に富んでいて、各自が選択的に取り込めるよううまく工夫されている。したがって、参加者の目的と走力とのミスマッチをおこすことはまず、ない。

今回の合宿で私が取り入れたメニューは、以下のとおりである。

第1日 AM
川沿いコースをスロージョグで下る。約60分、約8.8キロ。
第1日 PM
①宿舎(湯沢町市街地郊外)から、ゴールド越後湯沢CC近くの大源太山入口までの上りをジョグ(約6キロ)
②大源太山入口から、大源太キャニオンキャンプ場を経由する参道コース(約6キロ)を2周し、大源太山入口から②のコースを半周して、途中①と合流する(約6キロ)。
合せて約25キロ(所要時間2時間27分)あり、ハードなビルドアップ走であった。後半いかに粘れるか、そして上りと下りをうまくギアチェンジできるかがポイントである。加えて、翌日も走ることを考えて、余力を残して練習を終わらせることが重要だ。
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第2日 早朝
就寝中に蚊に悩まされて熟睡できなかった分、明け方になってから爆睡してしまい、朝練の集合時間に間に合わないというミステークをしでかしてしまった。自主トレで、40分間ウォーキングとジョグで前日の疲労を抜くことに専念した。前日のテレビでは、夜半過ぎに本降りになるという予報だったが、路面を見る限りではほとんど降らなかったようだ。
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第2日 AM
例年だったら土樽方面を往復するコースを走っていたが、今回は気分転換に新コースを開発しようというS選手の提案で、舞子方面の上り道を行き止まりまで行くことになった。飯千山東麺の舞子ゲレンデ近くで折り返した。往復で約16キロ。土樽コースに比べると2キほど短いが、高低差はこちらの方がありそうだ。
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2日間の走行距離は約54キロ。平野部に住んでいるため、こんなに起伏のあるコースを走ることはめったにない。いい刺激になった。今後は、11月に出場予定のぐんまマラソン(http://www.g-marathon.com/about-guide/)へ照準を合わせて、距離を中心に走り込むつもりだ。

(写真上)第1日夕食
(写真中)第2日朝食
(写真下)第2日昼食
写真にはないが、第1日の昼食は煮込みうどんとおにぎりでした。
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# by hasiru123 | 2016-07-07 20:14 | 練習  

陸上ファンの熱気につつまれた日本選手権

陸上の日本選手権は、いつになく見ごたえのあるものだった。リオデジャネイロ五輪の代表選考会を兼ねていることに加え、記録的な期待が大きかったように思う。

(公財)名古屋市教育スポーツ協会によると、男子100mが行われた6月25日(土)は、雨の中を会場のパロマ瑞穂スタジアムに26,800人の観客数を集めたそうだ。サッカーや最近人気上昇中のラグビーではこの数字は珍しいことではないが、陸上競技ではそう見られる数ではない。

さて、男女の中長距離。短距離陣に負けじと、手に汗を握る熱戦を繰り広げた。男子10000mは大迫傑(ナイキ・オレゴンプロジェクト)が素晴らしいロングスパートで五輪内定を射止めた。これまでの日本選手権では、終盤にトップを奪いながらも最後の直線のスパードで競り負けるケースが続いていた。しかし、今年は違っていた。設楽悠太(Honda)と村山紘太(旭化成)と競り合いながら、残り600mで仕掛け、その後もスピードを緩めることなく、ゴールイン。思い切りのよさが勝敗を決したといえよう。

大迫は、最終日の男子5000mでも500m手前でスパートして、優勝をもぎ取った。米国での練習効果が実を結び、切れ味の鋭いロングスパートをものにした。五輪の予選では、決勝進出に向けた順位争いが熾烈になると思われるが、この力は必ずや生かせるものと思う。あとは、ペースの変化にいかに対応できるかだ。決勝が楽しみである。

女子10000mは、予想どおり鈴木亜由子(日本郵政グループ)が優勝した。同僚の関根花観との競り合いとなったが、残り約1000mでスパートし、最後までスピードを緩めなかった。今年2度目の派遣設定記録をクリアしたのは立派である。関根も自己記録を大きく更新した。五輪本番では、二人のチームワークで同時入賞につなげてほしい。

女子5000mでは、ラストに強い尾西美咲(積水化学)が、鈴木の2冠を阻んだ。この種目は、五輪ではなかなか東アフリカ勢の中に割って入るのが難しいが、ぜひとも複数の選手に決勝に残ってもらいたい。

また、最近は五輪や世界選手権に出場がかなわなかった女子3000mSCでは、高見沢安珠(松山大)が本大会で参加標準記録を出して優勝した。森智香子(積水化学)と競り合っていた高見沢は約600m手前の障害をひっかけて転倒したが、最後の直線で巻き返し、わずか0.78秒参加標準記録を上回って、代表内定にこぎつけた。印象的なシーンであった。


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# by hasiru123 | 2016-06-27 23:16 | その他  

第100回日本選手権の行方

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6月24日(金)から26日(日)にかけて陸上競技の日本選手権が開催される。今年は第100回という節目を迎えることに加えて、リオ五輪の代表選考会の一番重要な大会を兼ねている。今回は、男子100mを始めとして、同200m、同棒高跳、同やり投など期待される種目が目白押しである。
 
まずは、日本選手権で代表決定に至る条件を押さえておきたい。この大会で即内定となるのは次の2つのケースである。派遣設定記録突破+日本選手権8位以内(最上位)と参加標準記録突破+日本選手権優勝だ。それ以外だと、日本選手権後に選考会議で審議されるが、これも優先順位等について要項に細かく規定されている。また、7月11日までは日本選手権以降の大会の結果を考慮して追加の決定ができるようになっている(日本陸連「トラック&フィールド種目代表選手考要項」による)。どのような基準を満たせば日本選手権のレース後に「即内定」となるかを理解しておくと、観戦の興味がいっそう増すと思う。

このことからして、派遣設定記録突破者は日本選手権を戦う上で圧倒的に優位な立場にあることは間違いない。派遣設定記録突破者と参加標準記録突破者、いずれにも未達の者とで、戦い方が異なる。この辺の駆け引きも見どころだ。

さて、長距離種目はどうだろうか。男女の10000mは1日目に行われる。男子の参加標準記録突破者は10人以上、女子は20人以上いる。男子は、村山紘太(旭化成)と鎧坂哲哉(同)の派遣設定記録突破者を中心にレースが展開されるだろう。高温多湿が予想されるこの時期は、好記録をねらった意欲的な展開にはなりにくい。最後まで駆け引きが続くため、10000mの走力よりも最後のスプリント力がモノを言う意外な結果になる可能性もある。

その意味では、必ずしも優勝に固執する必要のない派遣設定記録突破選手は有利である。

女子はどうだろうか。鈴木亜由子(日本郵政グループ)だけが派遣設定記録を突破していて、最近のレースぶりからも抜きんでた存在となっている。鈴木に続く選手としては、今年になって好記録を出した上原美幸(第一生命)と関根花観(日本郵政グループ)、そしてマラソンの最終選考会だ1秒差で涙をのんだ小原怜(天満屋)あたりに期待したい。特に小原は、マラソンの疲労がどの程度回復しているかがカギとなりそうだ。女子も、終盤のスピードが勝敗の行方を左右しそうで、だれが上位に入ってもおかしくない。

男女5000mの方は、10000mの結果を見てからでないと見当がつかない。いずれも派遣設定記録突破者はなく、参加標準記録突破者も少ない。記録をねらって意欲的なレースを進める選手がいると面白くなりそうだ。

(写真)庭に咲いたユリ


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# by hasiru123 | 2016-06-19 23:15 | その他