森を歩く 乗鞍高原

乗鞍高原に着いた日は本降りの雨。それでも、3時ころからロケハンを開始した。そして、撮影のポイントを確認しながら撮り歩いた。

翌日は雨が上がったものの、日差しはなかった。目的の一つであるオオカエデ付近で2時間ほど粘る。午後には、乗鞍エコーラインへ行こうと三本滝レストハウスまで足を延ばしたが、雨が降り始めたため、取りやめに。

3日目は、朝6時から撮り始めた。一の瀬園地からどじょう池にかけて車を走らせたり、歩いたりしながら様子をうかがったが、なかなか雲がとれない。2時間ほどたって宿舎へ戻り始めたところ、光が差し始め、雲の合間から乗鞍の山頂付近が望めるようになった。
   
   オオカエデ

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   まいめの池

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             大滝

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# by hasiru123 | 2018-11-11 19:38 | その他

「サヨナラといふ 勝ち方と負け方がありて真夏の雲流れゆく」。小笠原和幸の『風は空念仏』という歌集にある1首である。

「真夏の雲」とあるから、きっと夏の甲子園を歌ったものと思われる。サヨナラはいつも劇的で、それがホームランであればなおさらだ。たったひと振りで試合を終わりにしてしまうゲームは野球をおいて他にない。なにしろ、「いくら有能な選手が集団で守っていても、その頭上を越えていく。いわば個の力が組織を問答無用でねじ伏せてしまう現象だ」(鈴木透『スポーツ国家アメリカ』)からである。

それが野球の魅力であり、怖さでもある。鈴木は同書で「個人が組織を圧倒するというホームランの魅力は、産業社会の中で埋没しそうになっている人々の夢と重なる痛快な出来事であると同時に、組織が君臨する以前の前近代的世界へと誘う部分がある」とも書いている。

この劇的なまでの一振りで、カープはホークスにねじ伏せられてしまった。プロ野球日本シリーズの第5戦、延長10回裏に柳田が先頭打者ホームランを放ち、幕切れとなった。この試合でカープは1勝3敗1分けと劣勢に立ち、結果的に日本一を逃すことになる。

ソフトバンクの柳田、恐るべしである。私の脳裏にこの印象が深く刻みこまれてしまった。だがしかし、カープがセリーグの他のチームに対してやってきたことをホークスにやられてしまったと納得できるだろうか。私は、「仕方ないかな」とやや弱気な気分になっているが、カープの選手たちはぜったいに納得していないはずだ。

それに、今回の日本シリーズではスコアほどの力の差はなく、ほとんど接戦だったといっていい。来年こそ、悲願のチャンピオンフラッグを手にしてもらいたい。


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# by hasiru123 | 2018-11-10 22:33 | 話題

かつて、長い距離をゆっくり走るとき、その単調さに我慢できなくなることがよくあった。そんな時よく試みたのが走りながら歌うことだった。例えば、ドリームズ・カム・トゥルーが歌う「晴れたらいいね」だ。東京下町の両国を舞台にした朝ドラ『ひらり』のテーマソングである。

♪山へ行こう 次の日曜 昔みたいに  
雨が降れば 川底に沈む橋越えて  
胸まである 草分けて ぐんぐん進む背中を  
追いかけていた 見失わないように

四分の四拍子のリズムが走るテンポに合っていて、何度歌っても飽きない。そして、小節から少しはみ出し気味になるのも気分転換になって、気に入っていた。あまりやさしくないところがいいのかもしれない。

しかし、最近は走りながら歌おうとしなくても単調さが気にならなくなってきた。きっと、走る距離が減ったことが影響しているのかもしれない。

話は変わるが、ジョギングするときにいつもiPodで音楽を聴いているランナーがいることをラジオで知った。一台に1000~2000曲入っていて、それを7台ぐらい持っているのだそうだ。3か月前にFM放送で聴いた村上春樹の「村上RADIO」という音楽番組である。

走るときに適した音楽は何かというと「むずかしい音楽はだめ」。リズムが途中で変わるとすごく走りにくいから一貫したリズムで、できればシンプルなリズムのほうがいい。メロディがすらっと口ずさめて、できることなら勇気を分け与えてくれるような音楽が理想的とのことだった。

番組で流していた曲に、こういうのがあった。ブライアン・ウィルソンがつくったディズニー関連の曲を集めたアルバムの中の一曲で、3つの曲が一緒になっている。一曲目が「YO-HO」。これはディズニーランドのカリブの海賊のテーマソング。あと2つは「Heigh-Ho」と「Whistle While You Work」(口笛吹いて働こう)。

とてもいいリズムで、聴いていると思わずシューズを履いて戸外に駆け出したくなるそんな曲だ。iPodはちょっと重たいので、スマホに入れて聴いてみたくなった。


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# by hasiru123 | 2018-11-02 23:19 | 練習

深まる秋の一夜を合唱で

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砂山の砂に
砂にはらばい初恋のいたみを
遠くおもい出(い)ずる日

これは、石川啄木の第1歌集『一握の砂』中の1首だ。

『一握の砂』は中学生のころに学校の図書館から借りて何度も読み返した思い出がある。冒頭の1首目にはあの有名な「東海の・・・」があるが、長らくこの場所は「東海」すなわち静岡県あたりの海岸ではないかと勝手に思い込んでいた。後で解説本を読むと、啄木の出身地の岩手県でもなく、函館(北海道)の大森浜の砂丘に腹這いながら、初恋にまつわるいたみを思い出す歌だと知った。

10月に入って、この歌に越谷達之介(こしたに・たつのすけ)が曲をつけたものを聴く機会があった。歌詞はたったの三行詩のリフレーンなのに、三つの拍子を組み合わせただけで、こんなにも広がりと起伏に富んだ旋律になるのかと深く感じ入ったものである。ソプラノ歌手の高橋美咲さんがすてきな声に乗せて歌い上げた。第13回第九の夕べin喜多院である。

その他にこの日出演したソロの歌手は、バリトンの原田勇雅さんとアルトの谷地畝晶子さん、テノールの松原陸さんの方々である。そのあとは、恒例の地元の小学生たちの合唱と、「喜多院で第九を歌う会」の皆さんによる「ベートーベン第九交響曲第4楽章歓喜の歌」を聴きながら、深まる秋の一夜を楽しんだ。

(写真上)リハーサル風景
(写真下)本番


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# by hasiru123 | 2018-10-17 18:44 | 芸術

男子マラソンで世界記録

9月16日のベルリンマラソンで、リオ五輪チャンピオンのキプチョゲ(ケニア)が2時1分39秒というとてつもない世界記録が誕生した。これまでの記録を1分18秒も短縮し、史上初の2時間1分台に突入する快挙であった。今回の世界記録更新は4年ぶりのことである。

世界記録の更新は長いスパンで見ると、21世紀になって8回更新され、記録ラッシュと言える。過去の記録の推移を見ると、新記録が立て続けに出る時期(伸張期)と何年間も新記録が生まれない時期(停滞期)とがあることが分かる。

たとえば、ダコスタ(ブラジル)の2時間6分5秒(98年)からキプチョゲの2時間1分39秒 (2018年)までの20年間に世界記録が9回更新され、合わせて4分26秒短縮されている。この期間は、伸張期と呼んでいいだろう。

さかのぼると、60年代の記録ラッシュはさらに目覚ましく、アベベ(エチオピア)の2時間15分16秒(60年)からクレイトン(豪州)の2時間8分33秒(69年)までの10年間で、7人のランナーが8回更新し、合わせて6分43秒短縮している。

一方で、クレイトンの2時間8分33秒からドキャステラ(豪州)の2時間8分18秒(81年)までの15秒を短縮するのに12年かかっている。この期間は、停滞期と呼んでいいだろう。この時期の日本も同様の傾向で、日本記録の更新は宇佐美彰朗(70年)と宗茂(78年)の2回のみである。

いずれマラソンの世界記録が2時間を切るのは夢ではないとしても、短縮のペースがこのまま直線的に刻まれるかは分からない。むしろ、何年後かに記録の更新が足踏みすることだってあるだろう。その可能性の方がは高いのではないか。

ちなみに、世界の女子マラソンは、2003年に出したラドクリフ(英国)の2時間15分25秒を最後に15年間破られていない。

これも台風の勢力と同じように、息をしているからかもしれない。


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# by hasiru123 | 2018-10-06 20:33 | マラソン

今シーズン長らく首位を快走し続け、8月15日には早々と優勝マジック「32」を点灯させた広島。しかし、それからが長かった。その後の成績は、18勝16敗だ。8月28日から9月4日にかけて7連勝したが、その後6連敗。

中でも7日~9日の対中日3連戦では相手が最下位のチームであるにもかかわらず「0-3」、「5-6」、「3-4」とまさかの3連敗。今季の中日戦での負け越しが決った。これで、セ・リーグの5球団全てに勝ち越す「完全優勝」はなくなった。負の連鎖に陥っている広島。この現状を受け、カープファンからは心配の声が挙がっていた。

私は、この不振についてはあまり心配していなかった。それは、2位のヤクルトを大きく引き離したいたからではない。たしかに、このときのチームの調子は最低の状態だったといっていい。大瀬良、岡田、ジョンソンといった先発陣が粘れず、看板の打線も振るわなかった。しかし、チームは生き物である。調子を上げたり落としたりしながら、呼吸をしているのである。雨や風が強まったたり、静かになったりしながら台風が近づいてくるのと似ている。

だから、これからは勝ったり負けたりしながら優勝の日に向かっていけばいい。マジック点灯以後の18勝16敗というのは、不振には当たらない。上出来だと思っていた。そんなカープが、とうとう優勝を決めてくれた。3年連続9回目のペナントレースの制覇である。昨日は投手の九里がすばらしい出来だった。そして、打線も九里を除く先発全員安打で圧勝した。

4月24日以降は首位を独走したが、決して順風満帆ではなかった。故障者が多く、打線、投手陣ともにうまくかみ合わないことがしばしばだった。一方、新しい選手の台頭で新旧交代の兆しが見られたのはうれしいことだった。今後も広島の時代が続くのではないかと期待が膨らむ。

次は、クライマックスシリーズ・ファイナルステージ。10月17日開始なので3週間先になるが、きっとうまく調整して臨んでくれるはずだ。


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# by hasiru123 | 2018-09-27 08:14 | その他

今日は敬老の日。私の住んでいる町の自治会では、お年寄りと子供たち、そしてその親たちが集まり、恒例の世代間交流会が催された。

総務省の発表によると「総人口が27万人減少する一方、高齢者は44万人増加」し、「総人口に占める高齢者人口の割合は28.1%と、過去最高」だったとある。また、「高齢者の転出超過数は東京都が最も多く、転入超過数は埼玉県が最も多い」、「60歳以上の転出先は、東京都では埼玉県が最も多く、大阪府では兵庫県が最も多い」ともあった。

私の住んでいる埼玉県は高齢者に魅力的な地域だということだろうか。だとすればうれしいが、住みにくくなった東京都に隣接しているだけの理由なら、ちょっと寂しい。思わず、全米オープンで見事優勝を果たした大坂なおみ選手の発したひと言が口をついて出てしまった。

敬老の日に重ねて、もう一つ言わせていただく。先に厚生労働省が出した「平成30年版高齢社会白書」によると、2065年には、男性84.95歳、女性91.35歳となり、女性は90歳を超えると見込まれている。健康を維持できれば多くの人が90歳、100歳近くまで生きられることになる。一方でこんなデータもある。厚生労働省「平成28年簡易生命表の概況」によると、男性の平均介護期間が9.79年、女性が12.93年とあった。

長く生きられるようになったことはうれしいことだが、死に至るまでの平均介護期間が10年前後もあることを考えあわせると、「ちょっと」どころか「とても」寂しい気分になる。長く生きるにしても、少しでも寝たきりの期間を短くしたいし、できることならそのような期間はないにこしたことはない。

「いかにして生きるべきか」は文学や思想の力だが、「どのように逝くか」を突き詰められるのは宗教の力だ、と言った人がいる。人間は、ここでも試されているのかもしれない。


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# by hasiru123 | 2018-09-17 20:38 | その他

実りの秋


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台風と猛暑を繰り返しながら、秋風を感じる日が多くなってきた。少しずつ気温が下がり、あるいは湿度が下がり、そして温度と湿度ともに低くなる秋の高気圧圏内に入ると、走る距離も伸びてくる。

しばらくぶりでゆっくり20キロ走をやってみた。「やってみた」というよりは、「予定を大幅に超えたため、結果として走る時間が長くなった」というのが正確かもしれない。ゆっくり走る分にはほとんど疲れを感じさせない。それだけ涼しくなったのだ。

私が早朝に走るコースは農道で、田んぼの準備状況や稲の成長具合を見やりながら季節を感じている。今年はやけに田植えが遅いなあとか、田んぼの水が少なくなってそろそろ水を引いてあげてはどうかなどと思いながら走っている。

この時期になると稲穂が大きくなって色づき、そのうちに穂の重みで倒れてくる。ところが、最近は倒れる前に刈り取られることが多くなったような気がする。その理由を、農業に詳しい友人に尋ねてみたところ、倒れてから稲刈りをやると取り残しが出るので倒れる直前に刈るようにしているし、籾が全部黄色になる頃は刈り遅れで穂元に緑色籾が少し残ったところで刈り取るのがいい、と教えてもらった。

ところで、走るコース沿いに今でも緑色で、籾も小さい田んぼが1枚だけある。その最大の理由は、田植えの前に麦を作っていて6月になってから田植えが始まったためなのだが、それだけではない。日照りの強かった猛暑の時期にほとんど水を入れていなかったからだ。1週間前に襲来した台風の大雨で少しは潤ったようだが、果たして1か月後に大きな籾をつけてくれるだろうかと気になっている。

稲刈りが終わった田んぼから農道に、小さなカエルが何匹も飛び出してくる。カエルはランナーに踏みつぶされるようなのろまではないが、しばらくは足元を気をつけながら走る日が続きそうだ。

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     (写真上)ライトアップした縁むすび風鈴(川越氷川神社)
     (写真下)若い人で賑わう縁むすび風鈴(川越氷川神社)


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# by hasiru123 | 2018-09-11 20:40 | 練習

再び高校野球について

アマチュアスポーツを巡っては、日本大学アメフト部の前監督らが悪質な反則を指示していた問題や日本レスリング協会前強化本部長によるパワーハラスメント、女子柔道のロンドン五輪前監督らによる暴力・暴言などが相次いで明るみに出ている。そもそも、スポーツにはフェアプレーの精神はあったのだろうかと、疑いを持ってしまう昨今である。

そんな中で、再び夏の高校野球について。

大阪桐蔭と浦和学院の準々決勝でのことだ。浦和学院の投手に打球が当たった。大阪桐蔭の3塁コーチャーがすかさず投手のところに駆けつけ、コールドスプレーを吹きかけた。準決勝の済美戦でも、大阪桐蔭の打者が放った打球がイレギュラーバウンドして、済美の三塁手の喉元に当たるシーンがあった。そのとき、さりげなくコールドスプレーを持って走り寄ったのが、大阪桐蔭の三塁コーチャーだった。

大阪桐蔭が済美を降したあとの選手へのインタビュー。大阪桐蔭のある投手は、決勝の相手に決まった金足農の主戦投手について、これまでに一人で5試合を投げ抜いたことをたたえ、そして気遣った。

これまた、さかのぼって春の選抜大会の決勝戦。大阪桐蔭の投手がゲームセットとなるアウトを取ったとき、相手の智辯和歌山の選手に挨拶してから、一人遅れて仲間の歓喜の輪に入った。

こうした選手たちの小さな行動の一つ一つに何のつながりもないのだろうが、見守る者たちの心を動かす高まりのようなものを感じずにはいられなかった。誰かが教えたとか助言したとかというのとは違う、自立した精神がこの選手たちに宿っているように思えたからである。

相手チームの選手は「敵」ではない。野球を楽しむ大切な「仲間」である。高校野球が人々を引き付けるのは、忘れていたこの高揚感を思い出し、新たな気持ちで出発しようとさせるからかもしれない。


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# by hasiru123 | 2018-08-29 21:17 | その他

第100回記念大会

今年の夏の高校野球は第100回目という節目にあたることから、史上最多の56校が参加した。1回戦から見ごたえのある試合が見られ、あっという間に明日決勝を迎えることになった。

夏の甲子園といえば、何といっても全国高等学校野球選手権大会の歌「栄冠は君に輝く」だろう。加賀大介作詞、古関裕而作曲のあの歌だ。1949年にできた。

その前はというと、1926年に作られた「全国中等学校優勝野球大会の大会歌」(信時潔作曲)と、35年の「全国中等学校優勝野球大会の歌(全国中等学校優勝野球大会行進歌)」(山田耕筰)があった。「海行かば」や数々の校歌を作曲した信時潔であればなるほどと思うが、洋楽の開拓者とされる山田耕筰が野球の行進歌も作っていたとは意外な気がする。

現在では、夏の大会では古関裕而と山田耕筰の曲がセットになる形で使われていて、どちらも高校野球を彩るメロディーとなっている。以上は、片山杜秀氏がFM放送の音楽番組で語っていた内容の聞きかじりである。

前置きが長くなったが、今年の高校野球で気がついたところを挙げてみたい。

一つ目は、多彩な変化球を操る好投手が多かったことである。フォークボールやツーシーム、チェンジアップ、カットボールなどである。出場校数が増えていつもより多くの投手を見ることができたことも楽しみの一つだった。ただし、高校時代の大谷やマエケンは意識的にスライダーを投げなかったという。土台作りに専念するべきこの時期に、変化球の多用は今後成長が気になるところだ。

二つ目は、ヘッドスライディングのシーンが多く見られ、試合を盛り上げた点である。このプレーが多くのドラマを生んできたのは間違いないが、走塁方法としては果たして効率的だろうか。元プロ野球選手の桑田真澄さんは、先ごろプロ野球の解説の中で「スライディングはしない方がいい」と言っているのを聞いた。「成長期にある子供達は毎年骨や関節が伸びる。その段階でヘッドスライディングをすると、脱臼や骨折や突き指をする。イチロー君のヘッドスライディングは見たことがない」と。1塁へ走る場合は、ヘッドスライディングよりも駆け抜ける方が速いと聞いたことがある。

三つ目は、投手を起用する場合に、エース1人に頼るのではなくて複数の投手を継投させるやり方が増えてきたことだ。健康管理面から、大いに進めてほしい施策である。

戦術面からは、各チームの投手事情があるので一概にいうことはできないが、どちらの起用法が勝利に貢献するかについて、手元の新聞で調べてみた。2回戦から準決勝までで、勝ったチームと負けたチームの繰り出した投手数は後者の方が少し多かったものの、大差なかった。しいて言えば、消化が進むにしたがって勝利チームの方が投手数が少なくなる傾向がみられたが、サンプル誤差が大きいので評価するには無理がありそうだ。

そんな中で、昨日近江を破って準決勝に進んだ金足農の吉田投手が、5試合連続で先発し、日大三高の反撃を断ち切ったのにはおどろいた。このチームは、明日も吉田が先発すると思うが、投げ切ってほしいという期待と、継投で少し休ませたいという気持ちが交錯する。

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      (写真)元気に花をつけた百日紅


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# by hasiru123 | 2018-08-20 19:17 | 話題

とっくに立秋を過ぎたが、関東地方では晴れればとてつもなく暑く、日が陰れば蒸し暑い陽気の今日このごろである。

しかし、古の人はこの時期に能動的に秋の気配を感じ取っていたのである。

秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

古今和歌集に収録されている藤原敏行の歌である。歌意は、「(立秋になっても)秋が来たと、はっきりと目にはみえないけれど、風の音で(秋の気配に)はっと気づいたものでした」。

「来ぬ」は「来た」という意味なので「きぬ」と読む。「おどろく」は、「びっくりする」ではなく、「はっと気づく」の意味で使われている。

小さなできごとにはっと気づく。そうやって、日々少しずつ驚いて、ある日突然驚かされることがないよう、心がけたいと思っている。なぜならば、8月13日現在で広島東洋カープは2位の巨人を11.5ゲーム引き離して独走しているからである。

8月中旬という時期で、2位とのゲーム差が11.5というのはびっくりするくらい大きい。しかし、3月末の開幕からの順位表を時系列に追っていくと、徐々に差が開いてきたことが分かる。「あっ、今日勝った」「また、勝った」という小さな驚きと興奮の積み重ねが11.5ゲームという開きにつながったのだと思う。

その反対の場合もある。たとえば、昨年のペナントレースだ。7月末には首位広島と2位阪神タイガースとのゲーム差は11あったのが、8月末には5.5に縮まった。また、8月8日には球団最速でマジック33が点灯したものの、8月31日時点では消滅している。これも、広島が勝ったり負けてりしているうちに、阪神が連勝を重ねて少しずつ差が縮まってきたためである。

こんな時は、黄信号を早く察知して、驚かされることがないよう、気をつけたい。そういう意味を込めた、自戒である。


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# by hasiru123 | 2018-08-13 20:17 | その他

弱った身体をいたわる

7月23日は、二十四節気の「大暑」だった。大暑のころは、日本では最も暑いと言われるが、暑さの本番はこれからで、8月上旬から中旬にかけてピークを迎える。

この日の朝、郊外を走っていたら東秩父の山並みがくっきり見えた。梅雨明けしたあと、ほとんど見ることはなかった稜線に思わず目をやった。日差しはあったものの、クリアに晴れ渡っていたわけではない。それだけ、空気が澄んできたということだろう。

暑い、暑いと言いつつも、少しだけ秋に近づいたのかと思うと、気分が安らぐ思いがした。大暑の中を毎日走るランナーにとっては、この「小さい秋」がうれしい。

そして、今日7月28日の天気予報では、八丈島の東約270キロにある台風12号が夜遅くから29日未明、勢力を維持したまま東海地方から紀伊半島に上陸する可能性が高くなった。普通であれば西から東へ通過する台風が、時計の針を逆進させるかのように反時計回りに進む見込みである。

台風は気象に思わぬ影響をもたらすようで、ここ数日間は最高気温が30度くらいの日が続いていた。暑いとはいえ日中の温度は30度までというのが、これまでの夏だった。猛暑に苦しんだ私たちにとって、ふつうの夏がいかに涼しく感じるかを教えてくれた。

夏の台風や低気圧が通過すると、気象の流れが変わるといわれる。昨年はたしか7月末の大雨の後、猛暑が落ち着いた記憶がある。それは、私の練習ノートの記録からもうかがうことができる。

そこで注意しなければいけないのが、暑さ疲れである。大量の汗をかいた後に冷たい水分や食品を摂り続けることで、消化器官のあちこちが弱っているはずである。食事を十分にとれなかった場合には、筋力やスタミナが落ちているかもしれない。

暑さに慣れてくるこの時期は、意識して走る量や質を押さえて、身体に優しいトレーニング(ランナーであれば、疲労回復ジョグなど)に徹する必要がある。


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# by hasiru123 | 2018-07-28 12:54

暑さ指数

今年の夏は、猛暑を超えて異常ともいえる暑さである。まだ、その出口は見えていない。

最近の天気予報でよく聞かれるキーワードに、「暑さ指数(WBGT)」というのがある。熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標である。

単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されるが、その値は気温とは異なる。暑さ指数は、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標だ。以上、環境省のウエブサイトから拾った。

同サイトには、暑さ指数が28℃(厳重警戒)を超えると熱中症患者が著しく増加することを示したグラフが例示されていた。暑さ指数31℃以上は「危険」で、28~31℃は「厳重警戒」レベルだ。たとえば、今日(7月22日)の東京都内は9時で31.4℃、14時は32.0℃だった。いずれも「危険」である。

今日の14時でもっとも暑さ指数が低かった地域は、北海道の留辺蘂で14.2 ℃ だった。1日の半分くらいが「危険」にある中で生活している身からは、暑さ指数14.2 ℃という数値は想像しにくい。

暑さ指数は労働環境や運動環境の指針として有効であると認められ、ISO等で国際的に規格化されている。スポーツ団体の(公財)日本体育協会では「熱中症予防運動指針」を下記のとおり公表し、警告を発している。

温度35℃以上で暑さ指数31℃以上は「特別の場合以外は運動を中止し、特に子どもの場合は中止すべき」としている。また、温度31~35℃で暑さ指数28~31℃は「熱中症の危険性が高いので、激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避ける。運動する場合には、頻繁に休息をとり水分・塩分の補給を行う。体力の低い人、暑さになれていない人は運動中止」としている。

そんな中で、先ごろ2020年に開催される東京五輪のマラソンで、スタート時刻を30分早めて朝7時とすると発表があった。東京の都心はヒートアイランド現象による気温上昇に加えて湿度も高く、選手及び観戦者、そして運営側のボランティアにとって過酷なレースとなりそうである。

9時はちょうど選手たちが市谷から四谷に向かう上り坂で、終盤のしのぎ合いを展開しているころだろう。ちなみに、今日9時の東京の暑さ指数では、31.4℃で「危険」だった。激しい運動や持久走を「避ける」レベルと「中止する」レベルの境界にあたる。五輪は「特別の場合」にあたるということなのだろうが、大変リスクの高い試みだと思う。

今からでも遅くはない。マラソンとロードで行われる競歩については、例外として冷涼な地に移すことを検討してはどうだろう。

札幌だと、今朝9時の暑さ指数は19.7℃で「安全」だった。選手や関係者には、「安全」なコンディションで競技を進めてほしいと願う。


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# by hasiru123 | 2018-07-22 20:31 | マラソン

各地で集中豪雨が続く中ではあるが、1泊2日でWGMの夏季合宿を行うことができた。合宿地である新潟県湯沢町地方は何とか天候が持ったのである。

今回の合宿は、いつもと違うものとなった。

例年走る当地の練習コースは起伏に富み、胸突き八丁と呼べるくらいの急な上りもあった。ひるがえって、今回はどうだろう。ほとんどフラットで、やわらかい土の道ばかりを走った。

その理由は、私の体調にある。日ごろの練習成果を問うつもりで臨んだのだが、身体ががそれに追いつかなかった。1週間前までは順調に練習を積むことができたのだが、その後の重なるアクシデントで、ほとんど走ることができなかったからである。

一つ目の故障は、早朝の練習中に左足の踝(くるぶし)下に痛みが走り、3キロ走った地点で休止せざるを得なくなったことである。2日間は歩行に際しても軽い痛みを感じ、しばらく様子を見ることになった。

もう一つのアクシデントは、足を痛めたその日に会議用の折り畳み机を持ち上げる際に腰を痛めてしまったことだ。歩行にはほとんど差し支えなかったが、しばらく椅子に座った後に立ち上がったり、運転が終わって車から出るのがつらかったりした。

それでも、中1日の休養をとったところ、両方とも痛みが消えてきたので、様子を見るために練習を再開したところ、ほとんど違和感なく走ることができた。これまでも、腰の故障は数日の休養で回復するケースばかりだったのでそれほど気にしていなかった。しかし、踝の痛みは長びくことが多かったため、こちらの方が心配だった。

練習から帰ってきてからがよくなかった。シャワーを浴びた後に急に腰が痛みだしたのである。この時点での試運転は、回復を急ぎすぎたための判断ミスだった。しばらくは、走ることを止めて体調の回復に専念した。

そんな中での合宿。1日目は、走れることができるかどうかを確かめながら宿舎近くのトラックでスロージョグ。ジョグと温泉浴を繰り返した。

2日目の早朝は、身体と対話するように約4キロをゆっくりジョグし、その後で温泉浴。腰の調子が上向いてくるのが感じられたため、合宿最後の午前の練習では、仲間との練習に参加してみた。暑さのために軽めの練習に切り替えられたのがよかったようだ。腰、足ともにほとんど違和感を覚えることなく走ることができた。2度目の試運転はまずまずだった、と自己評価している。

今年の7、8月は平年を越える暑さが予想されている。どのように走りこんだらいいのか、知恵と工夫が求められる夏になりそうである。ゆめゆめ体調管理を怠るまい。


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# by hasiru123 | 2018-07-09 07:27 | 練習

日本選手権から

今年の日本陸上競技選手権兼ジャカルタ・アジア大会選考会は、最終日に男子110mHと男子円盤投げで二つの日本記録が誕生した。そして、短距離では男子100mと200mに注目が集まり、レベルの高い競合に見入った。

さて、長距離の方では男女の10000mと女子5000mが見ごたえある展開だった。まず、初日の男子10000mは、8000m付近から飛び出した大六野秀畝(旭化成)が少しずつ後続を引き離して優勝を決めた。また、2位から4位は混戦だったが、4位に入った西山和弥(東洋大)は2年生ながら健闘した。今後が楽しみな選手である。

ただし、大六野はこの夏にマラソンを予定しているなど、今後東京五輪でマラソンを目指すことになろう。気になるのは、上位に入った選手はだれもアジア大会資格記録を突破している者がいないことである。アジア大会に出場するためには、今後開催される大会で「オリンピックスタンダード」等の内定基準を満たす必要がある。

女子10000mは、昨年の優勝者松田瑞生(ダイハツ)が31分52秒42で制した。先に仕掛けたのは鈴木亜由子(JP日本郵政G)だったが、最後の直線に入る前に鈴木を抜いてゴールした。松田は今年の大阪国際女子マラソンで好記録で初優勝した選手であるが、ラストの切れ味は見事だった。鈴木はまだマラソンを走ってはいないが、今後マラソンへの転向が噂されている。

このように男女10000mでは、マラソンで五輪出場を目指す選手で占められた。トラックからマラソンへ、といういい流れができつつあることを実感することができた。その一方で、トラックを専門に取り組む選手の層は大丈夫だろうかと、少し心配になる。

最終日に行われた女子5000mは、大方の予想どおり鍋島莉奈(JP日本郵政G)が2連覇した。今年は、日本歴代9位の記録をマークするなど好調なすべり出しを見せている。また、1位から6位までが6秒の中に入る混戦で、この種目の層の厚さを示している。


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# by hasiru123 | 2018-06-24 23:16 | 話題