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楽しみな女子短距離陣

大阪国際グランプリ陸上(5月9日)をテレビで観戦した。この大会は男女とも長距離種目がないのがちょっと残念で、長くても1500mまでである。とはいえ、今年は男女とも短距離陣が元気なのでスィッチを入れた。

中でも女子短距離が目を引いた。女子100mに出場した福島千里(北海道ハイテクAC)と高橋萌木子(平成国際大)は、今年3度目の顔合わせである。1回目は織田記念陸上(4月29日)の100mで、そして2回目は静岡国際陸上(5月3日)の200mだった。いずれもわずか100分の1秒差で福島が制している。

200mの方は23秒14で、これまでの記録を0秒19更新する日本新。また、100mでは追い風2.2メートルの参考記録ながら、11秒23の好タイムで福島が勝った。今日はどうだろうか。二人の勝負も面白いが、日本記録(しかもベルリン世界陸上参加のためのA標準をクリアする記録で)への期待も感じられた。

S.マクレラン(オーストラリア)は強かったが、いつものように福島のスタートはすばらしかった。マクレランに0.1秒離されたもののよくついた。惜しむらくはやや向かい風だったことだ。そして高橋は、またもや福島と100分の1秒差で3位に。それでも、今回も中盤から後半にかけての伸びは見事だった。

高橋は終盤の厳しい追い込みが身上だ。07年に国立競技場で行われた関東インカレで、メインスタンドの最前列で1度だけ彼女のレースを見たことがあるが、そのときもゴール直前の数メートルでトップに出て優勝している。あのカール・ルイスも終盤の追い込みを得意としていた、彼女の走りにはそれを思わせるものがある。

昨年の高橋は後半の伸びに精彩を欠いた。だが、今年はその切れ味が戻ってきた。200mではその強みをさらに発揮できるのではないかという期待もある。スタートで福島が飛び出して、高橋が追い上げる。この流れで、二人とも日本選手権までにもう一段ギアチェンジを図って、さらに上を目指してほしいものだ。

なお、同日行われた女子400mリレーでは日本(北風沙織、福島、渡辺真弓、高橋)が43秒58の日本新記録をマークした。今季の女子短距離は楽しみである。
by hasiru123 | 2009-05-17 22:36 | 練習