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全日本実業団女子駅伝を見て

全日本実業団女子駅伝をテレビ観戦した。優勝を果たしたのは三井住友海上で、2時間15分27秒で2年ぶりだ。大会最多7度目の優勝となる。2位に天満屋、3位には第一生命が入った。

三井住友海上は各区間の選手が安定した走りで上位をキープし、5区の大平美樹が首位を奪い、アンカーの大崎千聖で逃げ切った。同チームは区間賞を一人も出さず、まさに総合力で勝利をもぎ取った。駅伝の強さは、一人のエースの力よりも、全員の力の総和である、というお手本のようなレースだった。

勝敗を分けたポイントは二つある。一つは、各チームのエースが集まった3区(10キロ)で、天満屋の中村友梨香が7位からデンソーを始めとする上位チームに追いついたが、逃げ切れなかったことだ。13位でたすきを受け取ったワコールの福士加代子が激走を見せて、6.3キロでトップに浮上し、そのまま中村らを振り切った。福士は、5キロのラップが15分14秒という驚異的なペースで追い上げ、最終的には31分02秒という区間新でタスキをつないだ。

今シーズンの中村の活躍から見て、区間賞は間違いなく、トップも伺えるのではないかと期待していたが、やや意外な展開となった。結果的に2位に甘んじ、必ずしも完調ではなかった渋井陽子(三井住友海上)を大きく離しきれなかった。

もう一つは、最終の6区で、1位と25秒差で5区の重友梨佐からタスキを受けた浦田佳小里(天満屋)が、大崎を詰めきれなかったことだ。5000メートルの持ちタイムでは、浦田の方が約15秒のアドバンテージがあるので、無理を承知で前半にもっと追い込んで射程距離まで詰め、大崎をあわてさせる戦術もあったかなと、思った。ゴールでは、11秒差まで詰めることができただけに、残念な気がする。
by hasiru123 | 2009-12-13 18:59 | 駅伝