2011年 07月 10日
暑いときの走り方
この日坂戸陸協が行った練習メニューは、以下の通りである。
● ウォーミングアップ 約40分(各自)
● インターバル 400m×12~15本(レスト:200mジョグ)
● クーリングダウン(各自)
8時から開始したが、気温はうなぎ上がりで、ウォーミングアップのジョグだけで汗びっしょりとなる暑さであった。したがって、練習の密度を濃くし、できるだけ短時間で終了させることを心がけた。メニューだけでなく、練習運びについても手際よく進めていかないと、疲労の蓄積でメニューを消化できないばかりか、下手をすると熱中症を引き起こしかねないからである。具体的には、設定タイムもしくは平均タイムを2秒以上超えるようになったら、トライアルを中止することにした。
炎天下でのランニングは、極力避けるにこしたことはない。しかし、都合によってはそうもいかない場合もあると思う。その時には、以下の点に気をつけて行う必要がある。
原則1 練習の量と質の両方を追いかけない
練習の量と質の両方を、同時に追いかけてはいけない。かといって、練習の量も質も追いかけないというのも、消極的過ぎるような気がする。今秋から冬にかけてハーフマラソン以上の長距離走に出場するのには、夏の練習をほどほどに保って9月以降にステップアップを図りたいからだ。夏の疲れを長く引きずらない程度の強度と練習量は保っておく必要がある。
原則2 水は、練習前と後だけでなく、実施中も積極的に摂取する
ロードを走るときは、途中で給水できるポイントを確保しておく。トラックだったら、練習の合間に頻繁に水分を補給したい。いずれも、のどの乾きを感じる前から行いたい。
原則3 走る前と後の食事をしっかり摂る
間違っても空腹で走らない。水不足とガス欠が重なることは、疲労を早めるだけではなく、熱中症を促進させることにも。走り終わった後は一気に汗が噴き出し、一気に水分を補給したくなる。ここは時間をかけて徐々に摂っていきたい。また、ビールで一杯といきたいところでも、練習直後は控えよう。ビールよりも大事なのは、しっかり食事を摂ることだ。大東文化大学教授の青葉昌幸さんは、「練習後は30分以内にたんぱく質を豊富に含んだ食事を優先して」と言っている。
原則4 1日の練習を分割する
早朝か夕方もしくは夜に分割して走るのが脂肪を落とす意味でも効果的。日中に走る分の一部を朝か夕方に分割することで、身体への負担を軽減しながら脂肪が燃えやすくなるからである。
原則5 練習を中止する勇気を持つ
無理をして予定を消化させようとしないこと。がんばりすぎて、明日からの練習意欲をなくしては元も子もない。暑いときは、翌日の練習につなげることを意識して、控えめがよい。
今年は、6月下旬から真夏並の日が多かったことから、暑さに慣れる時期も早そうだ。身体を酷使することなく上手に馴化させて、長い夏を乗り切っていただきたい。