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氷山の一角

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12月7日(日)に行われた黒山・鎌北湖駅伝には出場することができなかった。1週間前に出場した小江戸川越ハーフマラソンで右足を痛めたからである。捻挫したときのような痛みと腫れがある。この症状は3週間近くたった現在でも変わらない。残念だが、この日は全面的に走る選手の応援と準備にまわった。

裏方とはいえ、選手に比べたら時間的な余裕はたっぷりある。そこで、応援しつつ、可能な限りシャッターを切ることにした。

この駅伝はけっこうのんびりしていて、出発地点や中継所がそんなに混んでいない。したがって、車を使っての移動はしやすい方である。

それでも全体の区間を回ることはできなくて、見ることができるのは一部の中継所の周辺だ。このことは選手も同様で、自分チームの他の区間を走る選手を見られるのは折り返し地点付近や周回コースにかかるなどごく一部のコースに限られる。駅伝という競技は先導車に乗るかテレビ中継されない限りは、だれもが全区間の推移を鳥瞰することができない。

したがって、「駅伝を撮る」とは全体のある部分を切り取って見せることだといっていいだろう。

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ところで、短歌で巨大な世界を写し取ろうとするときに、出来事の一角だけを描く方法があるそうだ。「氷山の一角をていねいに描くこと、特に水面ぎりぎりの、波に見え隠れするあたりをていねいに描くことで、水面下の氷山の大きさをほのめかすことができる」とは、テレビ番組「NHK短歌」で伺った歌人の斉藤斎藤さんの解説である。

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これをヒントに、もしかしたらシャッターを押した一部の場面から、水面下の「見えない」シーンをほのめかす、そういう方法ができるのではないか。難しいだろうけど、ね。ふと、そんなことを考えた。


(写真上)スタート(毛呂山総合運動公園)
(写真中)霜が解けてぬかるみのグランドを走る1区走者(同)
(写真下)トップチームのゴール(越生町役場駐車場)
by hasiru123 | 2014-12-18 23:31 | 駅伝