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マラソンの保険

かつてスポーツ障害保険に加入したことがあった。ある携帯電話会社が提供する保険で、月々の掛け金にそれほど負担を感じなかったためだった。その補償概要は以下のようなものであった。

1 熱中症、テニス、スキー、ゴルフのケガをカバー。日常のケガや自転車事故もOK。
2 日常生活中はもちろん、スポーツ・レジャー中に法律上の損害賠償責任を負った事故も補償がつく。すべてのコースで最大1億円を補償(個人賠償責任補償)
3加害者になってしまった時、お客さまに代わって相手側と交渉する「示談代行サービス 」付き(賠償事故解決特約)
4 シルバーコース以上なら携行中の持ち物の破損や盗難などの損害も補償

この保険は、補償の範囲が広く、ランニングを目的とした保険として使うのは少しもったいない気がして、今は契約していない。

スポーツの種類を限定してケガを補償する損害保険としては、ゴルファー保険、スキー・スケート保険、テニス保険スキー・スケート保険、山岳保険などがある。しかしながら、マラソンに限定した保険は、ない。ただし、マラソン大会当日に参加できなくなった場合に備えての参加料を一部補償する保険は、いくつかの大会で用意しているようではあるが。

一般的に、マラソン大会や個人での練習ではどんな障害が多いのだろうか。調べてみたら、こんなデータがあった。

東京マラソンの過去4回の大会で参加した約14万人の選手のうちで、救護所以外でコース上の救護スタッフによって応急処置を受けた約310名のランナーの集計結果だ。東京マラソン2012 のサイトにある「MEDICAL+マラソンマンの耳寄り情報」によれば、以下のようになっていた。

1.足の筋肉痛・関節痛   64.7%
2.低体温  13.9%
3.靴ずれ・転倒・まめなどの擦り傷(皮膚のケガ)  11.2%
4.脱水症状  6.6%
5.心肺停止 1.0%6.その他 2.6%
(以上、自転車救護チームによって応急処置を受けた東京マラソンのランナーの症状)

これらの障害は、長い時間をかけて身体がダメージを受けることによる場合が多く、急激に発症するものではい。傷害保険の保険金の支払い対象となる傷害は「急激かつ偶然な外来の事故」によって身体に傷害を被った場合に限られており、急激性を欠く場合は、補償対象にならない可能性が高い(日本損害保険代理業協会のサイトを参照)。

マラソン大会へ参加したときのケガや、個人で練習中のケガでは補償の対象が限られる。利用に際しては、各種損害保険の重要事項と照らすなどして、慎重な検討が必要だ。


by hasiru123 | 2017-05-30 06:57 | マラソン