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クロカン(4)

   クロカンコースを訪ねる

<いいクロスカントリーコースの条件>
「クロカン(2)」の中で、クロカンコースとしての必要条件として3つ挙げました。
①未舗装部分がコース全体の20パーセント以内(土の部分が80パーセント以上)であること
②一定以上の高低差があること
③コースの半分以上は木々に覆われた林間コースであること
の3つです。

②については、もう少し補足します。上り中心、もしくは下り中心のコースははずします。というのは、そのようなコースはクロカンとうよりは山岳コースに近くなるからです。山岳コースは、走法と目的がクロカンとやや異なります。

人間は本来、野山で野獣を追ったり、また追われたりしながら自然の不整地を駆け巡っていました。走ることの原点はここにあると思います。クロカンはまさにランニングのふるさと。人類の歴史を感じさせます。さて、これらの条件を満たし、自然を満喫できるお勧めコースをご紹介します。

<首都圏から行けるお勧めコース>
車山高原
ハイキングコースが豊富で、どこを走ってもクロカンになります。直接現地で、コースを確かめてください。夏は、山梨学院大学をはじめとする箱根駅伝を目指す大学の合宿が張られるところとしても有名です。また、かつては雑誌「ランナーズ」の主催でクロスカントリー大会が開催されました。同じコースを走ってみたらいきなり上りで、きつい勾配しばらく続く、「難コース」という印象を持っています。標高が1500メートル以上あるので、夏でも涼しいのですが、周辺に大きな樹木がないため、晴れているときには日焼けと熱射病に十分注意してください。

伊香保森林公園
二ツ岳(雄岳・雌岳)を中心とした、東西約2.9km、南北約1.9kmに及ぶ自然公園です。クロカンとして適しているのは、二ツ岳を回り込むルートで、周回コースとして使用するといいと思います。伊香保町の温泉街から伊香保森林公園までの約3キロを走って上るだけでもいいトレーニングになります。なお、時間と体力の余裕のある方は雄岳と雌岳を往復してくるといいでしょう。この周辺を使ったクロスカントリー大会(伊香保スケートセンターをスタート・ゴール)が毎年5月に開催されています。

■志賀高原
奥志賀白樺苑路コース(往復3.4キロ、約30分)をはじめとする数多くのハイキングコースがあり、そのままクロロスカントリーコースにもなります。志賀高原には、舗装路でもランニングに適したコースのバリエーションが豊富で、夏には大学の長距離合宿のメッカともなっています。せっかく、志賀高原に行ったならば、クロカンコースではありませんが、岩菅山(標高2295m)や焼額(同2006m)を走って往復してくるのもいいと思います。

■奥鬼怒コース1
尾瀬沼長蔵小屋-黒岩山-奥鬼怒沼湿原-日光沢温泉。
ここはクロカンコースというよりは、縦走路と呼んだほうが正確かもしれません。日ごろ山岳ランニングを行っている人向きです。荷を背負って歩くと10時間前後かかりますが、1kg程度のデイパックで走ると3~4時間で行けます。ただし、前日と当日の宿泊が必要なので、荷物の軽量化を考慮すると片道コースではなく、途中で折り返すコース設定がいいでしょう。6時間以上を走り通せるスタミナがある人は、全コースを往復することも可能です。季節は、日足の長い6月か7月がベストです。早朝にスタートして、昼過ぎには宿に戻ってくるくらいの余裕をもって行ってください。それから、悪天候の場合には、実施を見合わせることと、単独行動は控えてください。
ランニングだと、途中の鬼怒沼や池塘群をゆっくり散策する時間がとれないのは残念ですが(ゆっくりしているとからだが冷えます)、コンパクトカメラで高山植物を撮るくらいの時間は確保しておくといいでしょう。また、日光沢温泉は露天風呂が有名で、小屋では今でもランプを使用しています。できればここで宿泊し、温泉に浸かってランニングの疲れを癒したいところです。

■奥鬼怒コース2
女夫渕温泉-八丁の湯加仁湯-日光沢温泉。
湯栃木県側から奥鬼怒沼湿原に入るときの上り口が女夫渕温泉で、川治温泉発のバスの終点です。走れば片道で1時間程度のコースで、途中は大きなアップダウンはありません。せっかく日光沢温泉まで来て折り返すのはもったいないので、時間があれば徒歩で鬼怒沼まで足を伸ばすとよいでしょう。また、これらのどこかの温泉で1泊したいものです。私は、4つの温泉を走って湯めぐりをしたことがあります。

峰の原高原
日本陸連の肝いりで、長野県須坂市に作られたクロカン専用コースです。平成15年11月に完成。メインは、2キロの芝コースで、最高地点1.534mm、最低地点1.494mの範囲で作れているとのことです。そのほかに4つのコースがあります。私はまだ使用したことがありませんが、ぜひ一度走ってみたいと思っています。

上記以外にもいいコースがたくさんあります。ちなみに、千葉県にある東京大学検見川グラウンドは、かつて全日本クラスのクロスカントリー大会が開催されたところで、前面芝生の走りやすいコースなのですが、アップダウンが少なくクロカンコースとはいえないため除きました。みなさんも、各地を訪ねて、お気に入りの「マイコース」を見つけてみてはいかがでしょうか。
by hasiru123 | 2006-07-09 18:17 | 練習