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LSDとは何か(3)

 LSDは「人とおしゃべりをしながら走れるスピード」がいいと書きました。すなわち「対話」です。LSDではこの「対話」がとても重要です。「対話」は人とのおしゃべりだけでなく「自分のからだと常に対話すること」でもあります。現在の自分のコンディションや走るフォーム、着地のしかた、スピード、腰が引けていないか、などを考えながら走ることです。速いスピードで走っていると、このようなことを考え、チェックする余裕は生まれません。こんな時に、ランニングに関係のない意外な発想が生まれたりするものです。

 LSDのねらいは大きく分けて三つありあます。一つは、摂取した酸素を含んだ血液をからだの隅々まで送ることによってスタミナ源の器を大きくする(マラソンのための燃料タンクを大きくする)ことです。二つ目は、疲労回復です。追い込むこと(強い刺激を与えること)だけがトレーニングではありません。弱い刺激を長時間かけて与え、余裕を持ってトレーニングを終わらせることは、明日以降に行うトレーニングへの意欲をかき立てます。三つ目は、故障回復です。故障時のトレーニングは、どうしても消極的になりがちですが、回復に向かっているときは、スタミナや筋力を落とさずに、回復後のトレーニングにつなげたいものです。自分のからだとの対話が最も必要な時期といえるでしょう。

 LSDを行う時は、常にどのような効果をねらうかを考えながら、いろいろなバリエーション(スピード、時間、頻度など)を組み立て、進めてください。また、集団よりも一人で行うのに適しています。
by hasiru123 | 2005-02-20 21:40 | 練習