夢のマラソン

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TAKE・FIVE

風の強い日のジョギングは苦手である。

今朝は、4メートル前後の北西の季節風がほぼ一定の圧力で吹き続けていた。そのために、ふだんは80分前後で走っている練習コースが85分近くかかってしまった。軽量級の身には、ことのほか強い風が堪えるのだ。

向かい風の場合だと、身体に対して前へ進もうとする力とは反対に後方にあおる力が働く。ジョギングは徒歩と違って両足とも地面から離れているわずかの時間があって、その時間が長いとより後方への力が強く作用する。

それを回避するために、常にとどちらかの足が地面から離れている時間をできるだけ短くするように心がけている。言い方を変えると、「ピッチ走法で走る」ということになる。

ただし、いつも利用する練習コースはスタート地点に戻ってくるところなので、向かい風があれば追い風もある。左からの風もあれば右からの風もある。プラスとマイナスを相殺してゼロとはならないが、向かい風で失った推進力のロスの一部を取り戻すことは可能だ。

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追い風で自然にペースが上ったときに、気がついたことがある。ピッチが速くなったそのとき、ふとあるジャズの曲が思い浮かんだ。

走りながらリズムを刻むように歌うことがよくあることは、以前にも書いた。今朝思い出した曲は、「TAKE・FIVE」だった。この曲はポール・テスモンドが作曲し、デイブ・ブルージャック・カルテットの演奏で、1959年のアルバム『TIME・OUT』に収録されたうちの1曲である。

たしかに、ジャズはメロディラインがはっきりしていたり、口ずさんだりすることのできるものは少ない。それは、掛け合い演奏や即興演奏などを含む自由な演奏形式にあるようだ。しかし、「TAKE・FIVE」は5/4拍子という珍しい形式にもかかわらず、歌いやすい(歌詞なるものはないが)。

ジョギングのペースでいえば、1キロを4分30秒から5分くらいだと、この曲にのりやすいことに気がついた。息が上がるペースアップではなかなか5拍子のこの曲は出てこないだろうが、風に乗せられたペースにはうまくフィットするのである。奇妙な発見であった。


# by hasiru123 | 2019-02-11 20:31 | 練習

2019年埼玉県駅伝

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サッカーのアジアナンバーワンを決めるアジアカップが終わった。日本は決勝でカタールと対戦し、惜しくも敗れたため、目標だった2大会ぶりの優勝とはならなかった。いくつかの試合を見ながら思ったのは二つのことだった。

一つは、Jリーグの下部組織であるユースチーム出身の若手選手が、代表の主軸となって活躍していることだ。代表の半数近くを占めるまで成長し、選手の顔ぶれが大きく変わった。若い選手が育ち、上の組織に上がれる仕組みができたことは心強い。

二つ目は、試合中に森保一監督が選手に声をかけるシーンがほとんどなく、各選手が自主的に指示を出したり、確認し合ったりしていることに気がついたことだ。これはサッカー全般に言えることかもしれないが、キックオフからタイムアップまでの間は中心になる選手が司令塔となって選手をコントロールする。これがサッカーの大きな魅力である。

これらのことは駅伝にも通じるところが多い。駅伝では、ひとたびタスキを持ってスタートした後は、展開の如何にかかわらず選手たちの自主的な判断と感性に委ねるしかない。ふつうの駅伝では、監督車から声をかけたり指示を出したりすることはない。なぜならば、箱根駅伝やニューイヤー駅伝などとはちがって、チームの動静をリアルタイムで知ることはできないからだ。

前置きが長くなったが、2月3日に行われた埼玉県駅伝。作成したばかりの報告書で書かせていただいたコメントを、ここに再録する。

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今年は「市町村男子の部」(6区間42.195キロ)で2チーム、「一般・高校女子の部」(5区間20.5キロ)で1チーム、合計で3チームが出場しました。

男子のAチームは、2時間17分04秒で6位に入賞することができました。3年連続で、6度目の入賞です。昨年より3分11秒短縮し、大きな飛躍が見られました。一方で、順位は1つ後退しました。これは、競合するチームのレベルが大きく上がったためと思われます。それでも、5位との差はわずか18秒です。各区間で3秒を削り出せば並べる差です。今後の取り組みに期待します。

男子のBチームは、2時間28分05秒で、16位でした。初めての2チーム参加でしたが、確実にタスキをつなぐことができました。

女子は3年続けての出場で、1時間20分42秒の13位と、大きく記録を伸ばしました。また、高校チームを除いた一般の中ではトップを占め、陸協チームの牽引役を果したといえます。   

選手の皆さんには、これからも切磋琢磨しながら駅伝の楽しさを実感していただきたいと思います。そして、役員の皆様には更なるご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。深謝。

参 考: ■2019年2月3日午前9時(さいたま市)の気象コンディション    
   気温3.6度、西北西の風1.7m、晴れ 
 ■参加チーム    
   第2部(市町村男子の部)で27チーム
   第4部(高校・一般女子の部)で29チーム



# by hasiru123 | 2019-02-06 20:32 | 駅伝

奥むさし駅伝に出場して

寒さを覚悟して防寒の備えをして家を出たが、思ったほどの冷え込みはなかった。飯能市の朝9時の気象コンディションは、「晴れ、2度、北西の風2m」だった(ウエザーニュースの気象デーから推計)。1月27日(日)に行われた奥むさし駅伝である。

私が所属している坂戸市陸協は、今回初めて2チームで大会に臨んだ。翌週行われる埼玉県駅伝でも2チームをエントリーしているため、それを意識してほぼ同じメンバーでオーダーを組んだ。

エントリーしたのは実業団と大学を含む「一般の部」(140チーム参加)で、Aチームは過去最高の21位だった。6区間の通過順位の推移は、1区から29位、28位、24位、21位、21位、21位。最長区間の1区を走ったY選手が作った流れに、以降の各選手が少しずつ順位を上げていくという、とてもいい展開だった。そして、Bチームも最後まで粘った。特に、5区のN選手は故障を抱えている中で、12人抜きの活躍を見せてくれた。

埼玉県駅伝に出場予定の陸協チームで、入賞争いに絡んでくると予想されるところが6チームあった。主催者が発表したリザルトを見る限り、それらのチームとの競合が激しくなることは間違いない。奥むさし駅伝の結果で一喜一憂することなく、この勢いをぜひ次週にもつなげてほしいと思う。

なお、私はスタート地点で選手のサポートにあったため、東飯能駅前で行われた開会式を見ることができた。そこでは、かつてヱスビー食品で瀬古利彦氏らとしのぎを削った中村孝生氏が来賓としてあいさつをされていた。幻のモスクワ五輪で5000mの日本代表となった選手である。現在は、これから箱根駅伝の出場を目指す大学で後進の指導にあっておられるとのことだった。今後のご活躍をお祈りしたい。


# by hasiru123 | 2019-02-01 19:19 | 駅伝

『地元経済を創りなおす』を読む

地元経済を創りなおす――分析・診断・対策 (岩波新書)

枝廣 淳子/岩波書店

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最近多くの地域で取り入れられている「六次産業化」というのをご存じだろうか。農産物などを生産する第一次産業だけでなく、その生産物を用いて食品加工(第二次産業)を行い、さらに流通や販売(第三次産業)にも携わっていくことで、これまで第二次・第三次産業の事業者が得ていた付加価値を第一次産業の事業者が得ていこうというものだ。「六次産業化」は、1(第一次産業)×2(第二次産業)×3(第三次産業)=6からつけられた。

「外に持ち出して加工して持ち込んでいるもの」に着目しようと、『地元経済を創りなおす』(岩波新書)の著者である枝廣淳子さんは考える。例えば、スケソウダラの卵巣を唐辛子などで味つけした辛子明太子は、博多の名産品として知られているが、原料は主に北海道で獲れるのに生産量の7割は福岡県である。しかし、北海道の消費量は全国平均を上回っている。

北海道で獲れて、北海道で加工された明太子を北海道の消費者が食べるようになれば、その分、北海道から域外に流出していたお金が地元に残ることになるだろう、と。枝廣さんは、この現象を「漏れ穴をふさぐ」と表現している。お金が漏れる悪循環を断ち切るために、「注いだ水が出て行ってしまう穴」を見つけてふさごうという発想だ。実は、この漏れ穴は私が住んでいる地域にもいろいろありそうだと気がついた。

首都圏にある川越市は、かつては江戸時代の城下町として栄え、蔵造りと呼ばれる建築様式の古い土蔵や商家が立ち並ぶ町並みで知られている。明治時代から続く菓子屋横丁には、昔ながらの菓子屋や駄菓子屋が軒を連ねていることから、最近は観光都市として注目を浴びる存在になっている。『地元経済を創りなおす』を参考にしながら、この川越市を様々な統計を使って作られた「地域経済分析システム」(RESAS=リーサス)の2013年版から地域経済の一端を覗いてみた。

川越市の生産(付加価値額)の総額は10,805億円で、第三次産業が生産の多くを占めている。10,805億円の生産に対して、分配(所得)は11,666億円と、生産を上回っている。これは、市外に勤務している人が給与などを川越市に持ち帰っていることを示している。いわゆる「ベッドタウン」では、この比率がさらに大きくなる。

「地域経済循環率」という指標があるが、これは生産(付加価値額)を分配(所得)で除した値で、地域経済の自立度を示すものである。値が低いほど他地域から流入する所得に対する依存度が高い。生産(10,805億円)÷所得(11,666円)=0.926。川越市は、所得のうち約92%が生産を支えている計算になる。これは、埼玉県の77.6%やさいたま市の88.5%と比べると高い数値だ。観光収入が寄与しているためと思われるが、市民の生活実感からは豊かさが感じられない。数字上では地域経済の自立度が高いように見えるのに、なぜだろう。

私がたてた仮説はこうだ。
<観光収入が地域内に循環していないのではないか>
川越市内には多くの土産物店があるが、その相当部分が外部の事業者や地域外から通う販売員によって支えられている。せっかく地域にお金が入っても、そのお金がすぐに流出してしまっては、地域経済にとってのメリットは少ないからだ。そのためには以下のような検証が必要である。

検証その1:いったん入ったお金が最終的にその地域から出ていく前に何回地域内で使われるか(地域内乗数効果)を調べ、そこから課題を抽出する。

検証その2:観光事業だけでなく、市民の生活に必要な物資についても調べ、日ごろの買い物行動が地域内乗数効果を上げる方向に働いているかを確認する。

この視点を膨らませることで、多様な製品の開発と販売が地元商店街の復活につなげられる可能性がある。土産物店に限らず、生活に必要な食料品や日用雑貨品などを販売する店舗(これらの店舗は、街中から消えてから久しい)である。いわゆる「地産地消」を進めるのである。

この「地産地消」の考え方を、地域経済の観点から大きく発展させた考え方が枝廣さんの提唱する「地消地産」である。「地産」と「地消」の中に「地販」を入れるのが肝である。地元で生産されたものを地元の人の手で販売し、地元の人が消費する。「未来は地域にしかない」という視点に一票を投じたい。


# by hasiru123 | 2019-01-17 20:27 | その他

家族よりもゆるく ともだちよりも濃く

年末からランニングは少しお休みしていたため、今日1月2日の練習が初走りとなった。

元旦は、31日の夜から続いた三芳野神社の元朝祭の対応で、元に日が昇るころはすっかり爆睡していた。したがって、今朝走りながら見た来光が事実上の初日の出となった。私の場合は、ジョギングしながらあれこれ考えるタイプであるが、今朝ふと考えたことについて書いてみたい。

年末に、NHKスペシャル「女7人おひとりさま みんなで一緒に暮らしたら」というテレビ番組を見た。

阪神地域にある住宅街に建つ小さなマンションで、高齢の女性たちによる「実験」が始まっている。「おひとりさま」である7人の女性たちがマンションの部屋を別個に購入。それぞれの部屋を行き来し見守りあう「ともだち近居」という住まい方を選んだ。7人は、71歳から83歳まで、コピーライターやカウンセラー、民間企業の広報室長など「働く女性」として人生を歩み、「老い」や「ひとり」への不安や寂寥感を抱きながら、「でも、へこたれないわ」と背筋を伸ばしながら、人生を生きてきた。

いま、7人は様々な課題に直面している。病気で入院したり、認知症になったらどうするか?介護や延命治療は?お墓はどうするか?・・・。誰もが「老いて生きる」上で直面する試練の数々を7人はどう悩み、どう乗り越えようとするのか?励まし合い、叱り合い、笑い合い、涙し合うホンネのやりとりを軸に、超高齢・超単身社会の幸福のあり方を見つめ、問いかけるドキュメンタリー。以上は、番組のウェブサイトから要約したもの。

「ともだち近居」という住まい方は、「家族」よりもゆるく、ゴミ出しの時に挨拶する程度の近隣同士や「町内会」、民生委員の見守りよりも濃い関係といえるだろう。状況によっては「ふつうのともだち」よりも濃い関係かもしれない。高齢化社会が進み、一人暮らし高齢者(もしかして一人暮らしの現役世代や二人暮らし夫婦を含めた方がいいかもしれない)が増える中で、幸せな暮らし方を求めるのに避けて通れないテーマである。

ここに登場する7人は、みな社会的には成功者といわれる女性たちで、経済的には恵まれている人たちのように見える。そういった制約を差し引いても、認知症や介護、延命治療、お墓などに加えて、不安や寂寥感をホンネで語り合える関係は、男性間ではまず考えられない「実験」だろう。

続編が作られるのであれば、並行してさまざまなグループによる試みを追い続けてほしいと思う。それにしても、ゆるい関係とはいえ自然発生的にできるわけではないので、この取り組みはそれなりのエネルギーを持った人同士でないと成立しがたいように思えた。

そんなことで、ふだんの早朝は約12キロの距離を80分位で走るところを、今日は90分近くかかってしまった。帰宅時を朝8時の箱根駅伝のスタートに間に合わせたつもりだったが、テレビで1区の先頭集団を確認したときはすでに新八山橋を過ぎていた。

(追記)レース中は無心で走っています、というか何も考えることができません。


# by hasiru123 | 2019-01-02 21:16 | その他

高校駅伝を考える

全国高校駅伝の男子は、倉敷(岡山)が歴代4位の2時間2分9秒で、2年ぶり2回目の優勝を果たした。2位は世羅(広島)、3位は学法石川(福島)。3位までが2時間2分台というハイレベルの大会だった。

倉敷は3区で、世羅は4区で留学生の快走があって、終盤のトップ争いが俄然熱を帯びた。3区と4区ではそれぞれ留学生が区間賞を獲得したが、同区間の日本人高校生のトップ(いずれも学法石川)とは40秒から50秒の開きがあった。3位の学法石川は、1位とは39秒差、2位とは29秒差だった。この2つの区間の差が勝負を決めたといえるだろう。別の見方をすれば、学法石川は1位との差をこれらの区間の差よりも小さく収めたということになるから、大健闘だ。

いつものことだが、留学生は日本人高校生とは次元の違う走りで、その差は歴然としている。倉敷の3区を走ったキプラガットは、3000m障害の記録がリオ五輪の6位に相当するものだとのことである。そんなすごい選手と競争する日本の高校生たちは、どんな思いでレースに臨んだのだろうか。

碓井哲雄著『箱根駅伝強豪校の勝ち方』(文春新書)によると、日本には常時、70人から80人の助っ人ケニア人ランナーが滞在しているそうだ。本大会では7名の留学生が走り、箱根駅伝の2区でも多くの留学生が出場している。ニューイヤー駅伝ではほとんどのチームに助っ人選手がいる。

助っ人選手に頼る理由の一つに「勝つため」ということがあるだろう。高校や大学のスポーツが、このような勝利至上主義でいいのかという批判がある。世界を目指すまでの目標は持っていないが、高校駅伝や箱根駅伝には出てみたいという選手たちにとっては、酷なスポーツかもしれない。

しかし、駅伝で世界の実力に接することによって、長距離種目のレベルを底上げしてきたことは間違いない。さらに、派手さがなくきつい練習を長期にわたって続けていかないと結果が出ないマラソン・駅伝をここまで面白くし、日本の伝統スポーツをいう枠を超えて、冬を彩る文化になりつつあるという側面も考える必要があると思う。そこには、ケニア人ランナーの功績を認めないわけにはいかない。

「結果と過程のどちらが大事か」という問いと同じように、留学生選手の問題を簡単に結論を導くことはできない。ここは、駅伝を走るか否かにかかわらず、日本の高校生たちに聞いてみてはどうだろうか。


# by hasiru123 | 2018-12-28 20:04 | 駅伝

これからの同窓会

私が卒業した中学校の学年同窓会は、サッカーW杯が行われる年と同じで、4年ごとに開催される。今年で4回目を迎えた。私は2回目から出席し、今回はその幹事役を仰せつかることになった。幹事は8クラスからそれぞれ名ずつ出すので、総勢で16名の大幹事団である。

2月から4回にわたって幹事会を開催し、11月本番に向けて準備を進めてきた。そこでは毎回飲食を共にし、歓談しながらの会合となった。また、年末には幹事だけの慰労会も行った。そんなわけで、今年は中学校の同窓会を合わせて6回開いたような気がする。

同窓会の当日。参加した人の顔を拝見すると皆一様に元気そうなのにほっとした、というか勇気をもらったような思いだった。8年前に出席したときは何十年ぶりかで顔を合わせた友人が多くいて、その姿や表情、体型などが大きく変わっていたことに驚かされたものだ。今回は再会した人たちが多くいたためか、むしろ変わっていないことが意外に感じられた。

よく考えてみると、ここに出席している同窓生は元気な人たちばかりで、元気だからこそ会場へ足を運んだのだと思う。もしかすると、欠席者の中には少なからず健康上の理由で来られなかった方々もおられたかもしれない。

本番の出席率は、前回より5ポイントほど下げて約25パーセントだった。この5ポイントの差が気になるところだが、現在のスタイルの同窓会を継続する限り、間違いなく今後も減り続けるであろう。

そこで、である。出席者の低落傾向に歯止めをかける方法はないだろうか、と考える。健康を損ねた人や認知機能が衰えた人でも参加したくなるような工夫を凝らすことだ。また、年金が主な収入源となる人が増えていく中で、ホテルを会場にする宴会形式をやめて、公共の施設を借りるなどして経費を切り詰めてはどうだろうか。

ただし、元気な人には少々物足りなく感じるかもしれないが・・・。これらのことは、元気な幹事だけでなく、健康の不安を抱えている人にも入ってもらって検討していく必要があるだろう。


# by hasiru123 | 2018-12-19 18:53 | その他

不整地を走って 脚筋力をつける

最近、前足部から着地する走り方について、何かと話題になっている。足の前方をそっと置くように着地させることで、衝撃を減らすことができる。これを「フォアフット走法」という。

東アフリカの選手たちが、このフォアフット走法で走る姿が各地のレースで見られる。幼少期から、はだしで舗装されていない道を走る機会が多く、足の裏の筋肉やアキレスけんが鍛えられているためだといわれている(10月18日放送の『クローズアップ現代+/アメリカのシカゴマラソンで』から)。

日本のランナーの多くは、「ヒールストライク」と呼ばれるかかとから着地する方法で走っている。フォアフット走法よりも足の負担を抑えられると考えられてきたからである。

その一方で、「ミッドフット走法」といって身体全体で衝撃を吸収する走り方がある。身体全体で推進するため、スピードにつながるとともにトレーニング効果が高まる。別名「フラット走法」ともいわれる。私もこの走り方に近いのではないかと思っている。

それでは、フォアフット走法はどのくらいの衝撃を減らす効果があるのだろうか。同番組では、着地の際、体が地面からどれだけ反発を受けているかについて、2つの走法を実験で比較していた。その中で見えてきたのは、フォアフット走法で走る選手が受けていた衝撃は体重の1.6倍。一方、かかとから着地する選手は体重の2.2倍。フォアフット走法の方が体への衝撃が少ないということだった。

だとすれば、フォアフット走法で走れるようにするにはどうすればいいのだろうか。この走法をいち早く取り入れた大迫傑(ナイキ・オレゴン・プロジェクト)は、クロスカントリーなどのように不整地を走るとことが、一番近道ではないかと言っている。不整地を走ると、どうしてもねんざなどをしないようにと、自然と地面に触れる時間が短くなるというのがその理由らしい。

じつはこの理屈は、登山をしているときに無意識にやっていることでもあるのだ。特に下山時である。下りはどうしても加速がついて、一歩一歩足場を確認しないで行ってしまうことがある。不安定な石や岩があるかもしれないというときに、それを避けようと短時間に触れただけで次の着地点は移動するようなケースである。

しかし、それがほんの瞬時であるなら、たとえ浮石に乗ってしまったとしても踏み外すことはないし、足への衝撃も少ない。そうすることによって危険を回避したという経験は意外と多いのではないだろうか。

あえて走法まで変える必要はないが、少なくとも不整地を走ることは脚筋力をつける効果を期待することができる。郊外へ出て、未舗装路を走ってみよう。


# by hasiru123 | 2018-12-17 19:15 | 練習

福岡国際マラソン 服部勇馬14年ぶりの日本選手優勝

12月2日に行われた福岡国際マラソンは、黒山鎌北湖駅伝に出場した帰り道の車のラジオで後半を聴き、帰宅後にビデオで全体を見た。

服部勇馬(トヨタ自動車)が日本歴代8位の2時間7分27秒をマークし、日本人では14年ぶりの優勝を飾った。

服部のすばらしい走りは、つぎの2点に集約できよう。一つは、36キロ以降にペースアップしたときのフォームがまったく崩れることなく、リラックスして見えたことである。映像で見ていると、ペースアップを感じさせず、それまでの安定した走りが維持できていた。

もう一つは、35キロからの5キロを14分40秒のラップで刻んだことである。課題とされていた終盤の落ち込みは見事に克服できた。百点満点と言っていいだろう。

服部のレースを実際に目にしたのは、4年前の小江戸川越ハーフマラソンを走ったときのことである。川内優輝(埼玉県庁)と最後まで競り合い、2秒差でかわしたのだった。私も同大会を走り、北環状を折り返してしばらくした後にすれ違いざまに目にすることができた。長身で腰高の走りは、今回のフォームとほとんど変わることがない。ハーフマラソンの走りそのままでフルマラソンのゴールまで駆け抜けた、そんな感じである。

福岡国際だけでなく、国内の大会での日本人選手の優勝は久しぶりである。東京マラソンは2007年から始まったが、10年の藤原正和(HONDA)だけで、びわ湖毎日マラソンでは02年の武井隆次(ヱスビー食品)までさかのぼる。主催新聞社の記事で記録を確認しながらこの文章を書いているが、大会翌日の朝刊をわざわざ買い求めたというのも久しぶりの出来事だった。

世界のトップクラスと伍して戦うには、ペースが目まぐるしく上下する展開でも35キロ以降の5キロを14分の中くらいでカバーできる走力が必要ではないかと思う。もう一段のレベルアップを期待したい。


# by hasiru123 | 2018-12-04 21:26 | マラソン

夢のマラソン

第三回プラチナブロガーコンテストを開催!
自由部門に応募します。


# by hasiru123 | 2018-12-01 13:24

2018年小江戸川越ハーフマラソン

小江戸川越ハーフマラソンを走ってきた。

当地の最低気温は4.9度と、かなり冷え込んでいた。しかし、ハーフマラソンのスタートのころには7.5度と時間とともに暖かくなってきた。風は北北西で常時2から3メートルだったが、ほとんど寒いと感じることはなかった。

今回の目標は控えめに「昨年の記録を下回らないこと」においた。このところ、走るたびに記録が落ちる傾向にあったので、少しでも踏みとどまれればという思いからである。なにしろ、前回は3年前に走ったときの記録から9分も後退したしまったのである。9分を3(年)で割ると、1年間で3分落ちた計算になる。それなりに練習していて、それはないだろうと思うのだが。

今年は昨年のように蜂窩織炎を2度罹って約1か月間練習を休む、といったブランクはなかった。それにもかかわらず、練習量は昨年の8割くらい。厳密に計算したわけではないが、多分そんなところだ。走り込みの質と絶対量において、ともに不十分である。

そんな中でのスタート。約3キロの地点にある月吉陸橋を越えると繁華街へ入り、あっという間に蔵造りの街並みに出た。何人かの声援を受けて、思わずペースアップしそうになったが、努めてペースを抑えた。

5キロ地点の手前にある川越氷川神社前を通ると、巫女を始めとする神職から総出で声掛けしていただいた。また終盤には、しんがりからスタートしたゲストランナーのエリック・ワイナイナさん(シドニー五輪銀メダリスト)から肩をたたいていただき、後押ししてもらった。こういう応援があって、ゴールできたのだと思う。おかげで、昨年よりも2秒短縮することができた。感謝。



# by hasiru123 | 2018-11-26 20:31 | マラソン

森を歩く 乗鞍高原

乗鞍高原に着いた日は本降りの雨。それでも、3時ころからロケハンを開始した。そして、撮影のポイントを確認しながら撮り歩いた。

翌日は雨が上がったものの、日差しはなかった。目的の一つであるオオカエデ付近で2時間ほど粘る。午後には、乗鞍エコーラインへ行こうと三本滝レストハウスまで足を延ばしたが、雨が降り始めたため、取りやめに。

3日目は、朝6時から撮り始めた。一の瀬園地からどじょう池にかけて車を走らせたり、歩いたりしながら様子をうかがったが、なかなか雲がとれない。2時間ほどたって宿舎へ戻り始めたところ、光が差し始め、雲の合間から乗鞍の山頂付近が望めるようになった。
   
   オオカエデ

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   まいめの池

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             大滝

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# by hasiru123 | 2018-11-11 19:38 | その他

スコアほどの差はなかった

「サヨナラといふ 勝ち方と負け方がありて真夏の雲流れゆく」。小笠原和幸の『風は空念仏』という歌集にある1首である。

「真夏の雲」とあるから、きっと夏の甲子園を歌ったものと思われる。サヨナラはいつも劇的で、それがホームランであればなおさらだ。たったひと振りで試合を終わりにしてしまうゲームは野球をおいて他にない。なにしろ、「いくら有能な選手が集団で守っていても、その頭上を越えていく。いわば個の力が組織を問答無用でねじ伏せてしまう現象だ」(鈴木透『スポーツ国家アメリカ』)からである。

それが野球の魅力であり、怖さでもある。鈴木は同書で「個人が組織を圧倒するというホームランの魅力は、産業社会の中で埋没しそうになっている人々の夢と重なる痛快な出来事であると同時に、組織が君臨する以前の前近代的世界へと誘う部分がある」とも書いている。

この劇的なまでの一振りで、カープはホークスにねじ伏せられてしまった。プロ野球日本シリーズの第5戦、延長10回裏に柳田が先頭打者ホームランを放ち、幕切れとなった。この試合でカープは1勝3敗1分けと劣勢に立ち、結果的に日本一を逃すことになる。

ソフトバンクの柳田、恐るべしである。私の脳裏にこの印象が深く刻みこまれてしまった。だがしかし、カープがセリーグの他のチームに対してやってきたことをホークスにやられてしまったことに納得できるだろうか。私は、「仕方ないかな」とやや弱気な気分になっているが、カープの選手たちはぜったいに納得していないはずだ。

それに、今回の日本シリーズではスコアほどの力の差はなく、ほとんど接戦だったといっていい。来年こそ、悲願のチャンピオンフラッグを手にしてもらいたい。


# by hasiru123 | 2018-11-10 22:33 | 話題

走るときに口ずさみたくなる歌

かつて、長い距離をゆっくり走るとき、その単調さに我慢できなくなることがよくあった。そんな時よく試みたのが走りながら歌うことだった。例えば、ドリームズ・カム・トゥルーが歌う「晴れたらいいね」だ。東京下町の両国を舞台にした朝ドラ『ひらり』のテーマソングである。

♪山へ行こう 次の日曜 昔みたいに  
雨が降れば 川底に沈む橋越えて  
胸まである 草分けて ぐんぐん進む背中を  
追いかけていた 見失わないように

四分の四拍子のリズムが走るテンポに合っていて、何度歌っても飽きない。そして、小節から少しはみ出し気味になるのも気分転換になって、気に入っていた。あまりやさしくないところがいいのかもしれない。

しかし、最近は走りながら歌おうとしなくても単調さが気にならなくなってきた。きっと、走る距離が減ったことが影響しているのかもしれない。

話は変わるが、ジョギングするときにいつもiPodで音楽を聴いているランナーがいることをラジオで知った。一台に1000~2000曲入っていて、それを7台ぐらい持っているのだそうだ。3か月前にFM放送で聴いた村上春樹の「村上RADIO」という音楽番組である。

走るときに適した音楽は何かというと「むずかしい音楽はだめ」。リズムが途中で変わるとすごく走りにくいから一貫したリズムで、できればシンプルなリズムのほうがいい。メロディがすらっと口ずさめて、できることなら勇気を分け与えてくれるような音楽が理想的とのことだった。

番組で流していた曲に、こういうのがあった。ブライアン・ウィルソンがつくったディズニー関連の曲を集めたアルバムの中の一曲で、3つの曲が一緒になっている。一曲目が「YO-HO」。これはディズニーランドのカリブの海賊のテーマソング。あと2つは「Heigh-Ho」と「Whistle While You Work」(口笛吹いて働こう)。

とてもいいリズムで、聴いていると思わずシューズを履いて戸外に駆け出したくなるそんな曲だ。iPodはちょっと重たいので、スマホに入れて聴いてみたくなった。


# by hasiru123 | 2018-11-02 23:19 | 練習

深まる秋の一夜を合唱で

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砂山の砂に
砂にはらばい初恋のいたみを
遠くおもい出(い)ずる日

これは、石川啄木の第1歌集『一握の砂』中の1首だ。

『一握の砂』は中学生のころに学校の図書館から借りて何度も読み返した思い出がある。冒頭の1首目にはあの有名な「東海の・・・」があるが、長らくこの場所は「東海」すなわち静岡県あたりの海岸ではないかと勝手に思い込んでいた。後で解説本を読むと、啄木の出身地の岩手県でもなく、函館(北海道)の大森浜の砂丘に腹這いながら、初恋にまつわるいたみを思い出す歌だと知った。

10月に入って、この歌に越谷達之介(こしたに・たつのすけ)が曲をつけたものを聴く機会があった。歌詞はたったの三行詩のリフレーンなのに、三つの拍子を組み合わせただけで、こんなにも広がりと起伏に富んだ旋律になるのかと深く感じ入ったものである。ソプラノ歌手の高橋美咲さんがすてきな声に乗せて歌い上げた。第13回第九の夕べin喜多院である。

その他にこの日出演したソロの歌手は、バリトンの原田勇雅さんとアルトの谷地畝晶子さん、テノールの松原陸さんの方々である。そのあとは、恒例の地元の小学生たちの合唱と、「喜多院で第九を歌う会」の皆さんによる「ベートーベン第九交響曲第4楽章歓喜の歌」を聴きながら、深まる秋の一夜を楽しんだ。

(写真上)リハーサル風景
(写真下)本番


# by hasiru123 | 2018-10-17 18:44 | 芸術