1 2008年 09月 27日
今朝はこの秋一番の冷え込みで、立山連峰は平年より12日早く初冠雪とのニュースが報じられていた。早朝のランニングは、いつもと同じランニングシャツとパンツというスタイルで家を出たところ、乾いた冷涼な空気感でほとんど汗をかくことがなかった。走りやすい季節となった。いよいよ長距離・駅伝・マラソンのシーズン到来である。
さて、いつもなら森林公園(埼玉県比企郡滑川町)は走るために行く場所なのだが、今日は妻と、ウォーキングと花の撮影を楽しんできた。植物園のコリウスガーデンでは、一面の草紅葉が見られると聞いたからである。以下は、夢中でシャッターを切った写真の一部である。 ![]() ![]() クロスカントリーコースの一部でもある運動広場には、コスモスとヒガンバナが咲き誇っていた。両方の群生状況を一枚の写真に収められる場所は意外と少ない(左下)。 ![]() ![]() コリウスガーデンには約30種、2.2万株のコリウスが植えられている。多様な色と、光と影の複雑なコントラストが織りなす美しさをどう表現できるかが腕の見せ所だ。しかし、そのスケールに圧倒されて、冷静にレンズを覗けていたかどうかは、自信がない。 ![]() ![]() 5色に彩られたサンバチェンスも見ごろである。右上の青紫の花はハーブガーデンに咲いていたもので、ラベンダーローゼ(セルビアの一種)か。 ▲
by hasiru123
| 2008-09-27 19:12
| その他
2008年 09月 21日
前回、食パンのように必須アミノ酸のリジンなどが少ない食品と、いわしや肉類のようにリジンが多く含まれている食品をいっしょに食べると栄養価が高まることを書きました(これをアミノ酸の補足効果といいます)。パンや米などの穀類と、魚や肉などとの組み合わせはトータル的な栄養バランス(炭水化物、脂肪、たんぱく質など)としてフィットしているだけでなく、たんぱく質だけの栄養価としても望ましいといえます。
そして、ランナーの場合には特に、筋肉の疲労を防いだり、回復させたりするための効果を持つといわれるアミノ酸スコアの高い食品が大切です。アスリートがよく摂るサプリメントには、分岐鎖アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、バリン)が多く含まれているのはこのためかと思います。 ビギナーの場合には、トレーニングによる細胞の崩壊が顕著で、その修復のためにたんぱく質の需要が増えます。また、一流ランナーでも、インターバル・トレーニングような強度の高いトレーニングが繰り返される場合には、体重1kg当たり2g以上の良質のたんぱく質の摂取が必要とされています。体重が60kgの大人であれば120g以上のたんぱく質が必要だということです。 そのような背景からか、最近はアミノ酸の時代といわれるほど、アミノ酸ブームです。それでは、たんぱく質の主成分であるアミノ酸はどのように摂取したらよいのでしょうか。 小ブログの「トレーニング効果を考える-その1-」(2005年9月11日)で、「他のアミノ酸が充足率を満たしていたとしても、1つでも低いアミノ酸があれば、必須アミノ酸は低いアミノ酸のレベルまでしか補給されない、すなわち栄養価は、充足率の最低の成分によって決まる」というリービッヒの最小律の考え方を例示しました。アミノ酸なら(あるいは、たんぱく質なら)何でもたくさんとればいいというものではありません。必須であるがゆえにせっかく摂ったアミノ酸が、満タンの樽からこぼれ落ちてしまったのでは何にもなりません。 たんぱく質の代謝には、ビタミンB群が必要です。また、たんぱく質を必要以上に摂ることは、筋肉の合成やホルモン、酵素の働きなどに効果がないどころか、消化吸収の役割を持つ腎臓に負担をかけることにもなります。それでは、分岐鎖アミノ酸を多く含んだサプリメントを積極的に摂ればいいのでしょうか。サプリメントは、食品からアミノ酸を摂るよりも胃に負担がかからないことから、「消化吸収がいい」とされています。しかし、速やかな疲労の回復には有効ですが、行った運動量に対しての必要量を超えると体脂肪として蓄積されやすいというデメリットがあります。過剰な摂取は逆効果です。人それぞれに体力や体質、エネルギー消費量などが異なります。したがって、アミノ酸の適量も人それぞれです。そのスコアを計れるのは、管理栄養士や医師など栄養の専門家です。 ではどうしたらよいのでしょうか。私は、毎食いろいろな食品を摂りつつも摂りすぎない、ということがもっとも大事だと思っています。昼食でそばを食べるなら、単品のもりそばよりは、できるだけ多くの副食を盛り込んだそば定食にする。そんな加減がいいと思います。そして、量はほどほどに。体が求める声を耳を傾けながら、何事も中庸の精神で。サプリメントは、医薬品ではありませんが、医師の指示のもとに利用するのがいいでしょう。 ▲
by hasiru123
| 2008-09-21 22:40
| その他
2008年 09月 14日
摂取したたんぱく質はアミノ酸に分解されて、血や肉となり、走るエネルギー源ともなります。アミノ酸の中には、体内で作ることができるものと、体内で作ることのできないために食べ物として体外から補給しなくてはならないものがあります。後者は、「必須アミノ酸」または「不可欠アミノ酸」と呼ばれ、前者は「可欠アミノ酸」と呼ばれます。
先に書きましたとおり、「必須アミノ酸」には以下の9種類(注)があります。 イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、 トリプトファン、 ヒスチジン 特にバリンとロイシン、イソロイシンは、たんぱく質からエネルギーを補給する場合に、筋肉内で燃焼してエネルギーに変えることができるので、ランナーにとっては重要な成分です。 私たちの体は、それぞれのアミノ酸に対して一定の要求を持ち、これをたんぱく質から取り入れています。これを言い換えますと、たんぱく質の評価(必要な栄養価があるかどうか)は、構成される必須アミノ酸がいかにバランスよく含まれているかによって決まります。この指標のことを「アミノ酸スコア」といいます。 少しデータが古くなりますが「改定日本食品アミノ酸組成表」(1986年)というのがあります。この中で、主な食品中のたんぱく質の量とその中に含まれる必須アミノ酸組成、アミノ酸スコアなどが表示されています。食品によってアミノ酸スコアは異なり、含まれるアミノ酸の種類もいろいろです。したがって、特定の食品に偏った食事ですと、とることのできるアミノ酸が限られます。 いろいろな食品を同時に摂取して、互いに少ないアミノ酸を補完する必要があります。たとえば、食パンのアミノ酸スコアは44(最高は100)で、低い理由はリジンなどが少ないことが影響しています。それに対して、いわしや肉類にはリジンが多く含まれているため、穀類をとるときには肉類などといっしょに食べると栄養価が高まることが理解できます。参考までに、アミノ酸スコアが100という食品にはどのようなものがあるかといいますと、まいわし生、豚肉ロース脂身なし、牛乳生乳、鶏卵全卵黄などが挙がっています。これらのアミノ酸スコアの高いたんぱく質には、先に挙げたバリン、ロイシン、イソロイシンなどが多く含まれます。 一方では、牛肉のロースなどのように、たんぱく質の補給としては栄養バランス満点でも、脂質をとり過ぎると、全体のバランスが崩れる結果になりかねません。とり方には十分に工夫する必要があります。 (注)かつては、ヒスチジンは幼児にのみ必須アミノ酸とされていたが、FAO/WHO/UNUの報告により1985年に必須アミノ酸に加えられた。 ▲
by hasiru123
| 2008-09-14 19:46
| 基礎知識
2008年 09月 07日
たんぱく質とは
ランナーには「食事の栄養バランスが大事だ」ということを前に述べました。今回は、その中の一つ、「たんぱく質」について考えてみたいと思います。 たんぱく質は、炭水化物と脂肪と並ぶ三大栄養素のひとつです。生命体を構成し、生命活動を支えている重要な栄養素です。体重のおよそ20%を占め、血液や筋肉などの体をつくる主要な成分であるとともに、酵素などの生命の維持に欠かせない多くの成分になります。エネルギー源としても使われることもあります。そして、ランニングを始めとするスポーツ活動に重要な役割を果たします。 たんぱく質は毎日生まれ変わっている 体をつくっているたんぱく質の一部は、つねに分解され(異化作用)、食べたたんぱく質と合わせて、再生されます(同化作用)。このような代謝をとおしてエネルギーの出入りや変換がみられ、それらはATP(アデノシン三リン酸)が重要な仲介役をしています。たんぱく質の材料には、体の中でつくることができないもの(必須アミノ酸)もあるため、私たちは、毎日食べ物からたんぱく質を補給しなくてはなりません。 ランニングを行うと異化作用により筋肉量が減少します。これを再生させ、強化するのが同化作用です。この過程で必須アミノ酸が必要となるわけです。アミノ酸には全部で21の種類があり、様々な形で結合して機能します。このうち以下の9種類のアミノ酸は、ヒトの体内で作り出すことができないため、食物とともに摂取しなければなりません。 バリン ロイシン イソロイシン スレオニン メチオニン フェニルアラニン トリプトファン リジン ヒスチジン どのようなたんぱく質を何から摂ったらいいか 必須アミノ酸がバランスよく含まれた食品が、すなわち体に効率よく利用されるたんぱく質(良質のたんぱく質)がたくさん含まれている食品といえます。どんなものがあるでしょうか、以下に代表的な食物を挙げました。 ・肉類(牛、豚、鶏、ハムなど) ・魚介類(魚、小魚、貝、ねり製品など) ・卵類(鶏卵、うずら卵など) ・大豆および大豆製品(大豆、納豆、とうふなど) ・牛乳および乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど) 1日3度の食事やトレーニングの中で補給する飲み物の内容に気をつけて、1日に必要なたんぱく質をしっかり摂りたいものです。 ▲
by hasiru123
| 2008-09-07 21:38
| 基礎知識
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