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「体力・スポーツに関する世論調査」から

現在行っているものを含めて、今後行ってみたい運動やスポーツがあるか聞いたところ、「今後行ってみたいものがある」の割合が88.4%、「今後行いたいものはない」と答えた者の割合が11.2%となっている。運動やスポーツの種類は、「ウォーキング」が53.9%と最も高く、以下、「体操」(30.4%)、「水泳」(20.6%と続き、平成21年以前は4位以下だった「ランニング」は4位の15%だった(いずれも複数回答,上位3項目まで)。文部科学省がほぼ3年ごとに実施している「体力・スポーツに関する世論調査」の結果がこのほど公表された。この中から、ランニングやクラブ・同好会、ボランティア活動など、私の関心に従って結果をながめてみると--。

この質問では、「ランニング」は大都市でやや高い傾向が見られた。大都市より中小都市の方が走る環境は恵まれているが、主要な大会が大都市に集中していることが影響しているのかもしれない。性別では男性20%、女性10.6%となっていて、女子マラソンが盛んになったとは言え、まだ大きな開きがあるようだ。

クラブ・同好会への加入状況と今後の加入意向についての質問がある。「既に加入している」と答えた者の割合が16.2%、「加入したいと思う」と答えた者の割合が38.7%、「加入したいとは思わない」と答えた者の割合が44.1%となっている。「既に加入している」と「加入したいと思う」を合わせると54.9%で、「加入したいとは思わない」の44,1%を上回るものの、拮抗している。また、「加入したいと思う」は20 歳代から50 歳代で、「加入したいとは思わない」は70 歳以上で,それぞれ高くなっている。

この質問について、「既に加入している」と答えた者に、どのようなクラブや同好会か聞いている。「おおむね同じ市町村内の人が加入している地域のクラブや同好会(総合型地域スポーツクラブを含む)」が49.5%と最も高く,以下,「民間スポーツ施設などが開設している会員制のクラブ」(22.1%)、「職場のクラブや同好会」(17.3%)、「おおむね同じ県内の人が加入しているクラブや同好会」(13.4%)と続いている。「おおむね同じ市町村内の人が加入している地域のクラブや同好会」は女性で、「職場のクラブや同好会」は男性で高くなっている。また、「地域のクラブや同好会」と「会員制のクラブ」は高年代で高くなり、「会員制のクラブ」は時系列で増加傾向にあり、「職場のクラブや同好会」と「おおむね同じ県内の人が加入しているクラブや同好会」は若者型、減少傾向が見られる。

「既に加入している」者がそのクラブや同好会で行っている運動・スポーツは、「野球、ソフトボール」が11.1%、「ゴルフ」が10.7%などの順となっていて、「ランニング」は12位の4.2%だった。大都市で多く見られ、男性5.3%、女性2.9%、そして高齢ほど高い。
加入したいクラブ・同好会で行いたい運動やスポーツの種目は、「体操」を挙げた者の割合が27.2%で、「ランニング」は7.2%、「陸上競技」は1.0%だった。「ランニング」は50歳代が高い。

一方、この1年間のスポーツに関するボランティア活動は「行った」が11.4%、「行っていない」が88.5%となっている。性別に見ると, 「行った」は男性で、「行っていない」は女性で、それぞれ高くなっている。年齢別に見ると、「行っていない」は70 歳以上で高くなっている。

どんなきっかけや動機づけがあれば、ボランティア活動を行ったり続けたりすると思うかについては、「出会い・交流の場」が36.0%と最も高く、以下、「地域での居場所、役割、生きがい」(29.3%)、「好きなスポーツの普及・支援」(26.7%)、「社会貢献」(18.5%)などの順となっている。都市規模別では、「好きなスポーツの普及・支援」が中都市で高くなっている。

その他に、「オリンピック・パラリンピック競技大会や世界選手権大会などの国際大会をわが国で開催することについて」の質問があって、「好ましい」が92.0%(「好ましい」64.2%+「どちらかといえば好ましい」27.8%)、「好ましくない」が6.3%(「どちらかといえば好ましくない」4.3%+「好ましくない」2.0%)となっている。平成21年の調査結果と比較すると、「好ましい」(89.4%→92.0%)の割合が上昇している。ただし、本調査は東京五輪に関する世論調査ではなく、「国際大会をわが国で開催することについて」という前提で聞いているので、必ずしも東京五輪への支持率が上昇したことを示すものではない。しかし、この時期の調査なので、東京五輪を意識した回答は少なからず含まれていると思う。性別に見ると、「好ましい」は男性で、「どちらかといえば好ましい」は女性で、それぞれ高くなっている。男性は積極的支持派が多いことを示している。年齢別では、「好ましい」は20 歳代で、「好ましくない」は70 歳以上で、それぞれ高くなっている。

この調査は、大部分が同一の質問内容で定期的にウォッチしているので、スポーツに関する意識や実態などを時系列で変化をとらえることができる。スポーツの現場や行政、企業などで企画等の立案に活用できそうだ。
by hasiru123 | 2013-08-25 23:26 | 話題

新谷の走りは日本の長距離界に光をあてた

8月18日でモスクワの世界陸上が終わった。暑い日があり、肌寒い日がありで、選手たちにとってはコンディション作りに相当苦労したのではないかと思う。寒暖の差が大きく影響するマラソンは、女子が30度を超える猛暑だったし、男子は22度ではあったが直接日差しを受けた選手たちには、これまた暑いレースだったようだ。

日本の選手たちの活躍ぶりは毎日のテレビを通して見させてもらった。全体としては、女子マラソンで福士加代子が銅メダルを獲得し、木崎良子が4位に入り、女子1万メートルで新谷仁美が5位入賞したのが光った。男子マラソンも、女子の活躍に刺激を受けてか、中本健太郎が5位入賞を果たした。

女子マラソンは、昨年のロンドン五輪で入賞者ゼロという大惨敗を喫したことを受けて、今大会では復活を期すべく、参加可能出場枠である5枠を使わず、「入賞を狙える精鋭」3人が選ばれた。女子1万メートルの方は、選考会である日本選手権で新谷の圧勝で、それに続く選手が見当たらず、これも参加可能出場枠の3枠を使えなかった。それがどんな結果をもたらすのかと期待もし、不安な点でもあった。

フタを開けてみれば、不安を晴らす活躍ぶりだった。福士はこれまでトラックで五輪3回、世界選手権も4回出場しているが、2009年世界選手権1万メートルの9位が最高だった。5000メートル、ハーフマラソンの日本記録保持者だが、国内のマラソンではなかなか結果を出すことができなかった。世界のマラソンに初めて挑戦し、念願の初メダルをつかんだ。

女子1万メートルの新谷の走りは、見事だった。ラスト500メートまで集団を引っ張り続けるレース展開には、これまでの日本人選手にはなかった積極さにあふれるものがあった。東アフリカ勢の選手に追いつくにはこれしかないというお手本を見せてもらったような気がする。4人のアフリカ勢にはかわされはしたが、新谷に振り落とされた選手が14人いたということだ(出場者数が19名だったので)。

日本人選手はスピードやスプリントにおいて、世界のトップとは大きな開きがあるのは歴然とした事実である。その土俵で戦うには、ついて行けるところまでつくしかない。そこから先は、つけるようになった段階で戦術を考えればいいことだ。今回の結果から、がんばり次第でラスト500メートまではつけることが分かった。これもまた事実である。

新谷へのインタビューで「メダルが取れなければ、この世界にいる必要がない」というコメントが紹介されていたが(8月12日付毎日新聞)、悲観するには当たらない。出口はまだ先かもしれないが、新谷の走りは将来の日本の長距離界に光をあてたという意味で、その功績は大きい。
by hasiru123 | 2013-08-19 18:58 | マラソン

餓鬼岳~燕岳縦走

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                      (写真1)
8月の第2土曜日と日曜日は、1年間を通して北アルプスでもっとも入山者数の多い時期である。夏休みであることと梅雨明け後の太平洋高気圧が勢力を強めて好天に恵まれるやすいこと、そして多くの夏の高山植物が咲き誇っていることなどがその理由と考えられる。今年も、各地で多くの登山者で賑わったのではないか。

私は、この週末に北アルプスの餓鬼岳から東沢岳・燕岳への縦走をしてきた。燕岳は学生時代から何度か登ってきたが、餓鬼岳には足を伸ばすことはなかった。静かな山域であるとは聞いたいたので、いつか行ってみたいと思っていた。

餓鬼岳へは、白沢コース、中房温泉コース、燕岳からのコースの3本がある。私が選んだのは白沢コースだ。白沢登山口から林道に入り、沢の左岸と右岸とを行ったり来たりしながら、上り詰めていく。沢の上部の最終水場の標識のある地点で水をたっぷり汲んで、クサリやハシゴのかかる道を何度か越えて、大凪山(おおなぎやま)へたどり着く。そこからがとてつも長く感じられた。すれ違う登山者が3人と少々心細かったが、休憩を含めて約8時間登りつめたところで、突然餓鬼岳小屋の屋根が見えたときはほっとした。

餓鬼岳小屋は定員70名で、小ぢんまりとして清潔な小屋である。この日は30人くらいが宿泊しただろうか。夕食に出されたちらしご飯には感激した。使っている材料は保存食ばかりだが、山小屋でちらしを食べたのはこれが初めてである。素晴らしいアイデアだと思った。小屋に着いた時間が遅かったため、急いで夕食を食べて就寝した。ビールで乾杯する時間もなく、宿泊客たちとゆっくり会話する時間がなかったのは、残念だった。
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                      (写真2)

2日目は、一路燕岳へ向かって足を進めた。先日の白沢登山口から餓鬼岳への登山道と同様に燕岳から東沢岳を経由する縦走路は行き交う登山者が少なかった。稜線よりも樹林帯が多く、クサリやハシゴが続く厳しいコースが登山者を避けているのかもしれない。ところが、北燕岳あたりから様相が一転する。北燕岳を下る稜線から見えるのは燕岳頂上立つの登山者のシルエットだ。ほとんどのの登山者が燕山荘に荷物を置いてこの頂へ向かう。
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                      (写真3)

餓鬼岳の登山者と異なるのは、その数だけでなく若い年代の人たちが多いことだ。中房温泉を基点とし燕岳、大天井岳、東鎌尾根を経て槍ヶ岳へ至るコースを「表銀座コース」というが、「銀座」の名にふさわしい賑わいぶりである。中高年世代に集中していた登山者の姿がここで少し変わった感じがする。
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                      (写真4)

北アルプスは、今冬の大雪と梅雨の長雨で水分が豊富なため、例年になく高山植物が多く見られるそうだ。燕岳周辺では昨年はまったく見られなかったコバイケイソウが今年はたくさん咲いています」と話すのは燕山荘の支配人の赤沼健至さんだ。燕山荘から燕岳へ向かう砂礫の斜面には多くの高山植物が咲き誇ったいた。青紫色のチシマギキョウを始め、薄紫のハクサンフーロ、濃いピンクのコマクサ、そして一段と鮮やかなオレンジ色で濃紅色の斑点があるクルマユリなど。
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                      (写真5)

3日目は、日の出とともに燕山荘のデッキから大天井岳や槍ヶ岳を見た。やや雲とガスがかかって、モルゲントートの輝きを見ることができなかったが、好天に恵まれたことを感謝しながら、合戦小屋方面へ下った。
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                      (写真6)

(写真1)餓鬼岳から望む東沢岳
(写真2)コマクサ
(写真3)朝日があたる槍ヶ岳方面
(写真4)燕山荘南側の花崗岩
(写真5)燕山荘支配人によるアルペンホルンの演奏
(写真2)燕山荘から眺望する燕岳
by hasiru123 | 2013-08-12 13:57 | その他

留学生の背中を見て走ること

7月末にある研修会に参加したときのこと。となりの席に、はるばる大分市から参加した女性がいた。ちょうど大分県を始めとする北九州地域でインターハイが始まったばかりだったので、町の雰囲気はどうかと聞いてみた。
 - 昨日も隣近所で飾りつけなど歓迎の準備で大忙しでした -
大分市では、4種目が開催されるそうで、まるでお祭り気分のようだと、その人は話してくれた。

さて、そのインターハイ。私は、2日目と3日目の決勝種目をビデオで見た。いずれも桐生祥秀選手の出場する種目があったので、放映されたのかもしれない。でも、4日目の男子5000m決勝や女子3000mの決勝などの長距離種目も中継で見せてほしかった。戦前の予想では、いずれの種目もケニア人留学生が上位を占めるだろうと報じられていた。そんな中で、日本の高校生たちはどこまで粘り強く食い下がることができるか、そこに注目していたので。

結果は、男子が1位の留学生と日本人トップの選手とでは約30秒の開きが、女子も同様に約18秒の開きがあった。男子の30秒は距離でいうと160mくらいだろうか。トップの選手がゴールしたときに、まだ第4コーナーにさしかかろうかというところである。この種目は、5年前の埼玉インターハイで見たときよりも、さらに水が開いたように思える。これが現実で、日本と世界の力の差だ。

実力差が大きい留学生と、果たしてインターハイという同じ土俵で戦う意味はあるのか。私は、大いにある、と答えたい。というのは、若いときから世界を見ながら走れたという経験は、後の成長に与える影響は計り知れないと考えるからだ。日本選手権で優勝したり、五輪代表になったからといってそれだけで満足したり、舞い上がったりしない高い意識と謙虚な姿勢を身につけることが可能な気がする。

世界を追うモチベーションがないと、今年の日本選手権男子1500mのようなレースになってしまいそうだ。2日目の男女1500mを見て、ニッポンランナーズ代表の金哲彦さんが毎日新聞のコラム欄にこんなことを書いていた。「入賞者のすべての記録と実力、はっきり言えば、全国高校総体の方が日本選手権よりも明らかに競技レベルが勝っていた--」。激しいラストスパートの勝負は見ていて面白いが、記録のレベルが伴わない戦いはどこか物足りない。きっと、走る選手も燃えきれない虚しさのような感覚を持ったかもしれない。

ケニア人留学生の背中を見ながら走ることで、目標を高く持てたとしたら、こんな素晴らしいコーチはいない。日本の高校生は、国内にいながら世界のトップの力を借りることができることの幸運を感じるべきではないか。
by hasiru123 | 2013-08-07 23:55 | マラソン


森脇康行です。             LSDから始めるランニングの世界を追求します。コミュニケーションを大切に、そして健康に注意しながら走っていきたいと思います。


by hasiru123

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