1 2014年 06月 30日
夏越の大祓が埼玉県川越市の三芳野神社神社で行われた。境内へ向かう通称「とおりゃんせのほそみち」にある鳥居には、茅で作られた大きな輪が飾られた。1年のちょうど真ん中に当たる6月30日は、これまでの半年間を無事に過ごせたことへの感謝とあと半年の無病息災を祈って、全国各地の神社で同種の行事が開催される。
大雨が続く関東地方。昨日の茅の輪作りと今日の大祓では、何とか天気が持ってほしいと茅の輪に祈るような気持だったが、幸運なことに、一雨も遭うことがなかった。 今年は、5月から新しい神職が就き、境内は見違えるようにきれいになった。また、お札やおみくじなども社務所で頒布できるようになった。地元住民の神社への関心も高まってきたように思う。あとは、観光客にもっと関心を持っていただいて、神社に立ち寄っていただけるとうれしい。 地元のケーブルテレビでは、18時のニュース番組で茅の輪くぐりの模様が放映され、生放送でインタビューも受けた。その中では、上記のことをお話しさせていただいた。 1年の折り返し地点に立ってみると、もうそんなにたったのかという思いがする。それでも、学校のステージでいえば、まだ1学期の終盤だ。会社などの期間区分では第1四半期が終わったところ。暦年と年度の併用は不便だと感じる一方で、この3ヶ月のずれはモチベーションを持続させるのにはうまくできた仕組みだと感心させられる。 今シーズンの私のマラソン練習もまだ序盤戦だ。ただ、ここ数年は暑い夏を乗り切った後がいけない。本来なら走りやすいはずの気温の下がる頃になると、いろいろな故障に見舞われて、目標の大会をキャンセルすることが多くなった。夏越の大祓では、半年間の無事に感謝するとともに、残りの半年間を故障なしに乗り切れることを祈った。 木天蓼の風のまぶしき夏越かな(山尾玉藻) ![]() ![]() ▲
by hasiru123
| 2014-06-30 22:50
| その他
2014年 06月 25日
これもまた英国のカレッジの話。
ある朝、礼拝堂の美しい塔の頂点に白い便器が懸けられていた。地上何十メートルもあるところに誰がどうやって運んだものか。群衆はそれを見上げ、笑い、怪しむ。学校当局には取り除く方法を諮ったが、危険を恐れてだれも応じない。面白半分に新聞が書き立て、下院でも緊急質問が出た。 掲示が出た。犯人のユーモアに敬意を払いつつ、「時間的限度があり、これを超えるとあくどい悪ふざけに堕する恐れがある。盟友は部隊を退く潮時に配慮するものであることを記憶されたい」と。しかし、何の進展もなかった。 再度の掲示で、「今夜中、陶器が取り除かれない場合、当局は校僕に命じてそれを行わせるであろう。その校僕は家族系累のないものから選ばれるであろうが、この高塔に登る技術をもつものがいるかどうか疑問とされる。ケムブリッジ大学が貴下のスポーツマンシップに呼びかける所以である」。翌朝、塔から白い鳩が飛び去って行ったという、ただそれだけの話。 以上、池田潔著『自由と規律』(岩波新書)からの孫引きである。ここでもスポーツマンシップに触れている。「相手が生活のため校僕を業としているものであれば忽ちこれに譲るのも、要するにこの精神に外ならないのである」と池田は書いている。英国人の生活には切っても切り離せない深い関係を持っているようだ。人はその香に気がつかないかもしれないが、「一旦その社会を離れてみると、なんとその香の強烈なことか」とも記している。 その「香」がまったく感じられないのが、東京都議会である。本会議で下村文夏議員が女性蔑視のヤジを浴びせられた問題で自民党の鈴木章浩議員が「早く結婚したほうがいい」と発言したことを認め、謝罪したことが報じられている。 問題のヤジがあってから5日目のことだ。鈴木氏は名乗り出なかった理由を聞かれて「話す機会を逸した」。3日目には「寝耳に水でびっくりした」とヤジへの関与を否定していた。ヤジの真意について報道陣から聞かれると、「少子化、晩婚化の中で、早く結婚をしていただきたいという思いがあった」。「あくどい悪ふざけ」ではないだろうか。 人は突然個人のプライバシーを傷つけたり、弱い立場の人を攻撃したりする議員になったりはしない。日頃から都議会の中に誹謗や中傷を空気のように投げ合う風土があったのではないか。鈴木氏だけの問題ではなく、家庭が、学校が、地域が、こうした女性の声が届かない風土を変えていくしかない。 ▲
by hasiru123
| 2014-06-25 19:44
| その他
2014年 06月 17日
かの英国には、こんなエピソードがある。
パリのオリムピックの100米に優勝したハロード・エーブラハムスが、10碼(ヤード 約9.1メートル)ほど逃げてブルドッグに捕ったことがあった。しかも、ブルドッグの頭上のシルクハットは微動もしなかったという。「次回オリンピックにはこのブルを送れ。」翌週の学生雑誌の社説である。隠密には忍び歩かない捕り手と、足が早いからこそ校僕の立場に花をもたせてムキには走らない犯人と・・・。 これは、英国のパブリック・スクールの教育システムについて描いた池田潔著『自由と規律』(岩波新書)からの引用だ。「スポーツの真の精神を身につけた人間の間にのみ娯しまれる遊戯であろう」と書いている。ここでいう「ブルドッグ」とは、イギリスのケンブリッジ・カレッジで学生を監視する職員の後に控える校僕のことだ。 また、こんな話もある。ケンブリッジの学生は日没後外出するとき、房のついた角帽と黒ガウンを着なければならず、ガウンを着てタバコを喫うことは許されない。職員が辻々を巡回して違反者の所属や姓名をとり、翌朝その不心得者は職員の部屋に出頭してコーヒーとタバコをご馳走になった後、6シリング8ペンスの罰金を支払うことになっている。封建的非民主的学校当局に対し、非難のビラがべたべた貼られることはなかったという。 池田は、これをケンブリッジだけでなく、英国人に広く形成された精神ととらえている。「彼我の立場を比べて、何かの事情によって得た、不当に有利な立場を利用して勝負することを拒否する精神、すなわち対等の条件でのみ勝負に臨む心掛」が、スポーツマンシップだと。 サッカーW杯が始まった。国内で見られる親善試合とは異質の、ピリピリした雰囲気が伝わってくる。何試合か見ていたら、手を使ってはいけないはずの手で、相手選手の手や身体を捕まえたり、押したりするシーンが随所に見られた。たいていは危険行為とみなされないためか、反則(ファウル)をとられることはない。サッカーのルールでは、「プッシング」(手などをつかって相手を押す)や「ホールディング」(相手の手やユニフォームを掴んだりして相手の動きを抑える)、「ハンドリング」(GK以外のプレーヤーが手を使う、もしくはGKがペナルティーエリア外で手を使う)などは反則とされている。 審判に見破られない範囲で手は使ってもよいと、ルールの変更解釈が行われたのか思いたくなる試合振りだ。とうてい「スポーツの真の精神を身につけた人間の間にのみ娯しまれる遊戯」とは言い難い。不正行為を行わない勇気が、スポーツを楽しいものにする、そう思いませんか。 ▲
by hasiru123
| 2014-06-17 11:36
| その他
2014年 06月 08日
今日は午後から、東松山市長距離記録会に出場した選手たちの応援に行ってきた。参加したのは坂戸陸協と若葉グリーンメイトの男女5名で、1500mと5000m、3000m障害の各種目で力走を見せてくれた。
時おり強く降る雨で、記録を目指す選手にとってはあいにくの気象コンディションだった。ただし、風は弱く、20度を超える温度だったので、寒さを感じさせなかったのは何よりだった。トラックシーズンはまだ始まったばかり。競技会をうまく利用して、スピードとスタミナの両方をバランスよく鍛えてほしいと、期待している。 そして、自宅に戻ってからは日本陸上競技選手権の最終日をテレビ観戦した。これも、雨の中での熱戦だった。 私が楽しみにしていたのは、男女の100mに加えて、男子5000mだった。昨日1万mで4連勝した佐藤悠基(日清食品グループ)がエントリーしていたので、どこまで疲労が回復し、持ち味のラストスパートで今日も後続を振り切ることができるか、という点に注目した。 今の国内では、ラスト300mまで持ち込まれると佐藤に勝てる選手はいないのではないかと思えるくらい彼のスプリント力は超一流だ。昨日1万mで競り合った大迫傑(同)のように若くて成長著しい選手であっても、佐藤と10回対決して、果たして1回勝てるかどうか・・・。そのくらい、今の佐藤は強い。 佐藤の自己ベストは5000m13分13秒60、1万mは27分38秒25と世界と勝負できる力は備わっている。ところが、その佐藤にも弱みはある。それは、中盤から後半にかけての揺さぶりに弱いことである。途中のペースが乱高下する展開についていけないシーンは、過去の世界陸上や五輪で何度か目にした。 これまでの日本選手権のように、先頭集団の選手たちが最後の1週まで駆け引きで様子を見る戦術では、佐藤の連勝は当分続くだろう。佐藤に勝とうと思ったら、失敗を覚悟で途中で仕掛けるくらいの思い切りが必要だ。その挑戦が、世界との差を縮めることにつながると思う。 ![]() 一般・高校男子5000m3組を走る坂戸陸協の選手(前から2番目) ![]() 一般・高校男子3000mSC1組で先頭を引く坂戸陸協の選手 ![]() 一般・高校男子5000m4組で先頭を引く大東大の選手たち ![]() 一般・高校男子3000mSC2組で先頭を引く東洋大の選手 ▲
by hasiru123
| 2014-06-08 23:34
| 話題
2014年 06月 07日
昨年の夏は全国的に高温となり、気象庁が1946年の統計開始以来、最も高い記録を更新した。太平洋高気圧の勢力が日本の南海上から西日本にかけて強く、また北日本まで暖かい空気が流れ込んだためだ。特に西日本では、平均気温の平年差が+1.2℃で、江川崎(高知県四万十市)では日最高気温が歴代全国1位となる41.0℃を記録し、アメダスも含めた125地点で日最高気温の高い記録を更新した(気象庁の「平成25年報道発表資料」による)。
私の住む川越市でも、連日の35度超えの熱い記憶は鮮烈だった。だから日中のランニングは控えて、早朝の練習だけで秋のマラソンへの走り込みを続けた。 「きっと、今シーズンのマラソンの記録は例年よりも落ちるのではないか--」 そんな懸念が脳裏をよぎったのだが、実際には故障でスタートラインに立つことができなかったので、その心配は不要だった。それはさておき、私は日ごろから「猛暑が与えるのマラソンランナーへの記録的な影響はあるのではないか」と思っていた。 先ごろ、雑誌「ランナーズ」は全日本マラソンランキングを発表した。これは、大会別、都道府県別等でシーズン毎の国内フルマラソン完走者の動向を1歳刻みでランキングにしたものだ。これによると、13年度の男性の平均タイムは4時間37分32秒で、前年度に比べて2分1秒遅くなった。一方、比較的涼しかった12年度は2分57秒速くなっている。 気象庁の説明ように統計的な裏づけがあるわけではないが、夏の暑さと冬のマラソンの記録との間には何らかの相関関係がありそうだ。その理由は、暑さのために走り込みが不足すると、マラソンに大切な持久力を養成が手薄になり、しいては秋以降の走力の向上に支障をきたすからだ。そのことを、このデータは示しているような気がする。 ところで、女性の場合には13年度の平均タイムは前年度とさほど変わらない。これも持久力に関係があるのか、ないのか。これについては、もう少し長い時系列で追ってみないと何ともいえない。 ▲
by hasiru123
| 2014-06-07 20:57
| マラソン
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