夢のマラソン

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森脇康行です。             LSDから始めるランニングの世界を追求します。コミュニケーションを大切に、そして健康に注意しながら走っていきたいと思います。

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先ごろ、私が参加している消費者団体(NACS東日本)の研究発表論文集に、<あなたは「パーム油」をご存じですか>と題した一文を寄せた。埼玉県に住む会員で構成される分科会の10名のメンバーが作成したものである。

「パーム油」は、アブラヤシの果肉や趣旨からつくられる油である。近年、世界で最も多く消費される植物油で、生産量も増加の傾向にある。そして、わが国でも大量に消費されるようになった。意外と知られていないことだが、日ごろ私たちが利用するスーパーマーケットにある商品の半数近くにはパーム油から得られた油脂やその派生物が使われている。食品ではマーガリンや即席めん、マヨネーズなどからチョコレート類、スナック菓子、アイスクリームに至るまで、そして食品以外でも石鹸や洗剤、塗料、化粧品、などの日用雑貨品でも幅広く使われている。

パーム油の原料となるアブラヤシは8割以上がインドネシアとマレーシアで生産される。急激な農園開発で熱帯雨林の減少や焼き畑による火災、先住民族が住まいを失うといったさまざまな環境問題が発生した。

昨年5月、私たちは「持続可能な社会に関する研究」の中で「エシカル消費の推進と企業の社会的責任」をテーマに発表を行った。その後も継続的に「エシカル消費」の視点で、月例会を行ってきた。その中でいちばん関心の高かったテーマが「パーム油」だった。エシカル消費の流れを踏まえ、栽培から消費までを、消費者目線で考えることが本研究のキモである。

「エシカル消費」という言葉は聞きなれないかもしれないが、国の「消費者基本計画」では「環境や被災地の復興、途上国支援など社会的課題に配慮した消費を促す」とされている。ちなみに、東京五輪で調達する物品も持続可能なものを選ぶという取り組みがすでに始まっている。

世界は持続可能な脱炭素社会の構築に向けて動き出しているが、日本はSDGs(国連の持続可能な開発目標)や脱炭素化の取り組みで、世界の潮流から大きく後れを取っている。エシカル消費の視点からなされる様々な活動が周回遅れを取り戻すことにつながればと考える。

そんな折、パーム油の野放図な大量生産に伴う環境破壊への理解を深めてもらおうと、東京都内の学生グループらが5月19日と20日に横浜市でゲーム形式のイベント「動物たちの楽園 ズーラシアに眠るパームの実を探せ!」を開催すると毎日新聞のウエブサイトが報じていた(5月15日)。このイベントでは、アジアゾウなど熱帯に生息する動物を観察しながら謎解き形式の問題に30分間取り組んだ後、グループのメンバーらが持続可能なパーム油の生産や消費について分かりやすく解説してもらえるとのことだ。

私たちと地球の未来を考える上で、企業と消費者、行政に対してパーム油への関心が広がることを切に願う。

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    (写真)新緑みなぎる国営武蔵丘陵森林公園(埼玉県滑川町)



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by hasiru123 | 2018-05-16 19:51 | その他

日本の女子選手で、世界で初めて「トリプルアクセル(3回転半)」を飛んだのはフィギュアスケートの伊藤みどり選手。それでは、史上二人目のトリプルアクセル成功させた米国の選手は、と聞かれるとすぐには思い浮かばないかもしれない。

しかし、「ナンシー・ケリガン襲撃事件」に関わったとして元夫が逮捕され、本人も関与を疑われフィギュアスケート界から永久追放された選手といえば、ご存知の方もおられよう。そう、トーニャ・ハーディングだ。

1994年のリレハンメル五輪の出場権がかかった全米選手権大会の前日にハーディングのライバルであったナンシー・ケリガン選手が襲撃された。「アイ、トーニャ」は、この事件を題材にした映画である。

ハーディングやその母親、元夫らへのインタビュー(俳優が演じている)を中心に物語が進められ、ドキュメンタリー風に仕上がっている。幼い時から母親に虐げれれ、夫からは日常的にDVに遭い、なかなか極貧から抜け出せないでいた。そんな中で、スケートの猛練習を積んで五輪の代表にまで上り詰める。そこへ転がり込んだのが、この事件だ。

ところが、米国の格差社会から抜け出したヒローインになりかけたお話とはならないところが、面白い。今でいう米国の下層に拡大する「ホワイト・トラッシュ(貧乏白人)」であるにもかかわらず、悲惨さとか暗さがない。見終わった後の、この乾いた不思議な感覚は何だろうか。

夫からのDVや母親からの口汚いののしりをくすっと笑ってしまう暖かさかもしれない。あるいは、フィギュアをやめた後にボクシングを始めるしたたかさ、か。主演のマーゴット・ロビーの演技力とスケーティングも光った。この国にも広がる格差社会とMeToo運動を、冷めた目で見つめる格好のテーマだと思う。


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by hasiru123 | 2018-05-06 20:42 | その他