夢のマラソン

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日本選手権から

今年の日本陸上競技選手権兼ジャカルタ・アジア大会選考会は、最終日に男子110mHと男子円盤投げで二つの日本記録が誕生した。そして、短距離では男子100mと200mに注目が集まり、レベルの高い競合に見入った。

さて、長距離の方では男女の10000mと女子5000mが見ごたえある展開だった。まず、初日の男子10000mは、8000m付近から飛び出した大六野秀畝(旭化成)が少しずつ後続を引き離して優勝を決めた。また、2位から4位は混戦だったが、4位に入った西山和弥(東洋大)は2年生ながら健闘した。今後が楽しみな選手である。

ただし、大六野はこの夏にマラソンを予定しているなど、今後東京五輪でマラソンを目指すことになろう。気になるのは、上位に入った選手はだれもアジア大会資格記録を突破している者がいないことである。アジア大会に出場するためには、今後開催される大会で「オリンピックスタンダード」等の内定基準を満たす必要がある。

女子10000mは、昨年の優勝者松田瑞生(ダイハツ)が31分52秒42で制した。先に仕掛けたのは鈴木亜由子(JP日本郵政G)だったが、最後の直線に入る前に鈴木を抜いてゴールした。松田は今年の大阪国際女子マラソンで好記録で初優勝した選手であるが、ラストの切れ味は見事だった。鈴木はまだマラソンを走ってはいないが、今後マラソンへの転向が噂されている。

このように男女10000mでは、マラソンで五輪出場を目指す選手で占められた。トラックからマラソンへ、といういい流れができつつあることを実感することができた。その一方で、トラックを専門に取り組む選手の層は大丈夫だろうかと、少し心配になる。

最終日に行われた女子5000mは、大方の予想どおり鍋島莉奈(JP日本郵政G)が2連覇した。今年は、日本歴代9位の記録をマークするなど好調なすべり出しを見せている。また、1位から6位までが6秒の中に入る混戦で、この種目の層の厚さを示している。


by hasiru123 | 2018-06-24 23:16 | 話題

老後の貯金

20年ほど前のこと。記録的な長寿で話題となった双子姉妹がいた。きんさん・ぎんさんである。きんさんは107歳で、ぎんさんは108歳でこの世を去った。

お二人ともよくテレビに出たり、コマーシャルをやったり、イベントなんかで忙しい人だった。名古屋の放送局のきんさん・ぎんさん係だった人が、「収入も多いはずなんです。それなのに、使っている形跡がない。どうしているんでしょうね、あのお金」。

彼は、直接本人たちに聞いてみた。ぎんさんの答えは、「老後のために貯金しています」(永六輔『二度目の大往生』から)。

このことを知った私は、「さすがに戦争をくぐり抜けた人らしいなあ」と浪費を慎む生活ぶりを思った。とっさの質問に、ユーモアある言葉で返すセンスにも感心した。そして、意外とケチだったのかも、と思ったりした。

百歳の人口が6万人を超えた今、きんさん・ぎんさんを改めて思い返してみると、先々のことを考えて生活を管理する冷静さと、これからもまだ生きていくよ、というエネルギーのようなものを感じる。これがあったればこそ、百歳を超えてもなお元気に生き続けることができたのだと思う。

加えて、戦争をはさんだこの百年を生きてきたきんさん・ぎんさんには、漠たる不安もあったのではないだろうか。お二人が亡くなった後の20年間には、様々な自然災害や事故、制度の崩壊など深刻な事態が続いている。高齢者層が逆ピラミッドの天井を形成しつつある中、全体の人口は減少傾向に向かいつつある。私たちは、まさに不安だらけの中で生きていると言っていい。「老後のための貯金」は、そのささやかな礎だったのかもしれない。


by hasiru123 | 2018-06-17 16:58 | その他

昨年の消費者被害額は約4.9兆円 「消費者白書」から

政府は12日、平成2018年版の「消費者白書」を閣議決定した。

これは、17年に全国の消費生活センターなどに寄せられた相談を、消費者庁が取りまとめたものである。「白書」によると、全体の相談件数は、前年より約2パーセント増えた。約300ページある中で、私が注目したのは以下の4点だ。参考になればと、要約してみた。

一つ目は、架空請求に関する相談の急増だ。前年から倍増し、07年以降で最多となった。全体の中でも、架空請求17.5%を占めている。これは、法務省等をかたる架空請求のはがきに関する相談が多数寄せられたためである。また、これまもであった「デジタルコンテンツ」に関する相談件数は増加しており、実在する有名事業者等をかたる電子メールやSMS(注1)を用いた架空請求の相談件数が多く含まれている。

二つ目は、インターネットや情報通信に関連するトラブルである。SNSが何らかの形で関連している相談は引き続き増加傾向にある。20歳代が最も多く、若者はSNSの利用頻度が高いことが影響していると考えられる。具体的な相談内容は多岐にわたる。例えば、SNS上の広告を見て「お試し」のつもりで商品を購入したところ、定期購入になってしまったというトラブルなどがある(注2)。また、20歳代以下の若い年齢層などでは、SNSで知り合った友人から誘われたことをきっかけにマルチ取引等に巻き込まれたといった相談も寄せられている。

三つめは、消費者が「売手」となる取引に関するトラブルである。最近の消費者トラブルの特徴として、消費者が事業者から物やサービスを「買う」場面ではなく、消費者が事業者に物やサービスを「売る」場面や消費者同士で物やサービスを売買する場面におけるトラブルが増加している。中でも、インターネットオークションやフリマアプリ(注3)・フリマサイトなどインターネットを利用した取引に関する相談が増加している。これらのサービスを利用する際は、個人間売買の特徴を理解し、サイト等の利用規約をよく確認しておく必要がある。

四つ目は、高齢者の「終活」に付け込んだ悪質な商法が目立っていることだ。例えば、不要品を整理・処分しようとした際の訪問購入に関するものや、かつて原野商法の被害に遭い所有している山林を整理・処分しようとした際の原野商法の二次被害に関するものなどである。原野商法とは、ほとんど無価値で将来の値上がりの見込みがほとんどない土地を、値上がりするかのように偽って売りつける商法のことを言う。過去に原野商法の被害に遭い、土地を所有している人に、「土地を高く買い取る」などと虚偽の説明で勧誘し、新たに高額な契約を結ばせる二次被害が増加している。トラブルの未然防止・早期発見のためには、周囲が高齢者に寄り添った見守り・声掛けを行うことが必要だ。

なお、消費者庁「消費者意識基本調査」(17年度)によると、この1年間に何らかの消費者被害・トラブルを受けた経験があると回答した消費者の割合は、9.5%。この結果から消費者被害・トラブル額は「既支払額(信用供与を含む。)」ベースで約4.9兆円になると推計している。

(注1)メールアドレスではなく携帯電話番号を宛先にして送受信するメッセージサービス(同白書から)
(注2)例えば、「1回目90%OFF」、「初回実質0円(送料のみ)」などと通常価格よりも低価格で購入できることを強調した広告で、「4か月以上の継続が条件」、「定期購入期間中は解約できない」など低価格で購入するための条件や支払総額などの契約内容が、他の情報より小さい文字で表示されていたり、別のページに表示されていたりするなど消費者が認識しづらい場合が多くなっている(同白書から)
(注3)オンライン上で実際の「フリーマーケット」のように出品、購入ができるアプリケーション。手軽に利用できる一方、トラブルも報告されている(国民生活センターのウエブサイトから)


by hasiru123 | 2018-06-15 19:56 | その他

アクセルとブレーキ

走る推進力を生むために使われる「アクセル筋」と、動きを制御するための「ブレーキ筋」あって、それぞれがうまく機能することが大切だ、という話を聞いたことがある。

アクセル筋とは、ハムストリングスと言われる太ももの裏側の筋肉で、ブレーキ筋とは、大腿四頭筋と言われる太ももの前側の筋肉をいうのだそうである。

もし、大腿四頭筋が優位的に働いたり、ハムストリングスを上手く使えなくなったりすると出力の低下や足元にも余計な力が伝わって、外反母趾や偏平足などのトラブルの原因につながるとも言われている。長年外反母趾に悩まされている私などは、このケースにあたるかもしれない。

そして、日ごろの練習にもアクセルとブレーキがある、と思うこのごろである。この場合のブレーキとは、フットブレーキではなくエンジンブレーキの役割に近いだろう。

というのは、最近練習の量や質が一定のレベルを超えると、くるぶし付近に軽い痛みが発症することがある。そのとき、走る距離を抑えたり、休養を入れたりすると痛みが軽減されたり、解消したりすることをたびたび経験するからだ。

距離を抑えたり休養を入れたりすることは、エンジンブレーキの働きに近い。そして、練習の量や質を高めていくことはアクセルである。走ることをしばらく中断せざるを得ない事態に遭遇することは、フットブレーキであろう。

くるぶし付近に現れる痛みは、からだの疲れや悲鳴のようなものを早期に知らせる信号機だ。このシグナルが見えなくなったらと思うと、痛みを感じることができるわが身に感謝しなければいけない。

ランナーのからだは、アクセルやブレーキを使い分けながら走り続ける車のようである。


by hasiru123 | 2018-06-03 20:41 | 練習