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練習を続けるということ

イチロー選手がメジャーリーグ入りを果たした年のインタビユーで--。「自分に与えられた最大の才能は何だと思うか」という質問に、イチローはこう答えた。

「たとえ4打数ノーヒットでも、5打席目が回ってきてほしいと思える気持ちかな」(石田雄太『イチロー・インタビューズ』から)。

だれしも、近い将来に向けた具体的なゴールが見えると、克服の道を試行錯誤し、がんばれるものだ。その日ヒットが出たか出なかったかに一喜一憂しない強い心が、メジャーリーグのスーパースターへと導いた。そう思う。

しかし、次のようなイチローについてはどうだろうか。

昨年、5月2日の対アスレチックス戦が「最後の試合」となった。その後、イチローはベンチ入りメンバーから外れ、会長付特別補佐という役職でフロント入りすることになった。それでも、連日これまでと同じようにグラウンドへ出て、バットを振り、走り、ストレッチを欠かさなかったという。その年はもう試合に出ることがないと分かっていても。

その翌年のマリナーズの開幕戦が日本で開催され、イチローが出場するかもしれないと噂されていた。その日のために体調管理を怠らなかったという見方に対しては、そのとおりかもしれない。たしかに、イチローだったらありえないことではない。

しかし、所属しているチームメイトは優勝に向かって日々打ち、走り、投げているのである。選手としてチームに貢献する道は閉ざされているのに、なぜトレーニングを重ねるのか。尋ねてみたい気もするが、答えはないと思う。難問にして、愚問だからである。

そのイチローが、21日ユニフォームを脱いだ。


by hasiru123 | 2019-03-25 19:15 | 練習

小さい春

小さい春を二つ見つけた。まず、3月上旬に埼玉県富士見市の菖蒲公園で見たのは、河津桜と梅である。両方とも、染井吉野よりも長く楽しめるのがうれしい。公園近くの農家の軒先に咲いていた梅は、1本の木に白い花と赤い花を咲かせていた。そんなことがあるのだろうかと、不思議な気分になった。この花は白梅、それとも紅梅?

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3月中旬に見たのは、埼玉県川越市にある中院の庭園である。こちらは、早咲きの桜と河津桜、そして辛夷。「辛夷」と書いて、「コブシ」と読む。辛夷という言葉は中国ではモクレンのことを言うのだそうで、なるほどコブシの花とハクモクレンの花はよく似ている。うんちくはそのくらいにして、どうぞ花の写真をお楽しみください。

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by hasiru123 | 2019-03-18 21:04 | その他

30枚目のMGC切符

3月10日に開催されたびわ湖毎日マラソン。正午時点の天候は雨。気温は11度、湿度75パーセント、北東の風0.8メートル。10キロを過ぎたあたりから、風がやや強まった。1週間前の東京マラソンほどではないにしても、この時期としては、寒さが堪えるマラソンだったようだ。

それでも、先頭集団は1キロ3分2秒前後のペースで進んだ。多少のペースの上げ下げはあったものの、ほぼ設定どおりのイーブンペースである。30キロ地点では、先頭集団が約14名で形成され、トップが1時間31分7秒で通過した。

ペースメーカーが離れてからは(30キロで止めることになっていた)、日本人選手2名が遅れだした。それでも、山本憲二(マツダ)と河合代二(トーエネック)はまだ先頭集団についている。それまでのレースが終始安定したペースで推移してきたことが挙げられよう。3名のペースメーカーには、大いに感謝したいところだ。

ぎりぎりではあったが、山本浩之(コニカミノルタ)と河合の2名が9月に開催されるMGC出場権獲得条件を突破し、駒を進めることができた。かくして、MGC切符を目指した熾烈な戦いは、近年になく見ごたえあるものだった。願わくば、6位までを占めた中東、アフリカ勢の一角に食い込む国内選手がいてほしかった。終盤まで優勝争いに絡めただけに、少し残念な気持ちでもあった。

MGC出場権がかかる大会はこれが最後だが、ファイナルではペースメーカーはいない。そのときは、記録は関係なく、30余名(多分?)のMGC出場選手たちだけの2位もしくは3位に入るための勝負になる。予想される湿度と暑さが残る中で、どう自分の得意な展開に持ち込めるかがカギとなるだろう。どんなレースになるか、今から楽しみである。


by hasiru123 | 2019-03-10 23:51 | マラソン

フェアなマラソンコース

昨日行われた東京マラソンは、冷たい雨が降りしきる中での過酷なレースになった。男女とも優勝したのはエチオピアの選手だった。厳しいコンディション下でもハイペースで乗り切れる力強さには脱帽である。また、男子の日本人トップは5位に入った堀尾謙介(中大)で、学生として初めてMGC(東京五輪の男女マラソン代表選考レース)出場権を手に入れた。

私は、今年9月15日に開催されるMGCのコースをイメージしながら、中継録画を繰り返しビデオで観戦していた。というのも、MGCも来年の東京五輪も東京マラソンのコースと重なるコースが多いため、一層の興味がそそられたからだ。映像は正面から選手を映し出す場面が多いため、選手や車から見るのとはだいぶ印象が違うだろう。それでも、街並みの様子は見て取ることができる。

MGCと五輪とでは発着点が異なるだけで、あとは変わらない。MGCの発着点が神宮外苑となるのに対して、五輪では建設中の国立競技場になる。東京の名所を走り抜け、浅草寺雷門前から後半は日本橋、銀座中央通り、増上寺や皇居前などを通過、再び神宮外苑へ戻ってフィニッシュする。

応援者が多く集まるであろうということに加えて、序盤に大きな下りがあって終盤に大きな上りがある。そしてあとはフラットという、きわめてわかりやすいコースだ。かなりきついコースかもしれないが、初めに下り、最後に上るというフェアなコースでもある。

「フェア」というのは、発着点の標高差のことである。日本陸連の公認コースに関する規則によると、「スタートとフィニッシュの2点間の標高の減少は、1/1000km、すなわち1kmあたり1mを超えてはならない」とされている。つまり、標高差は42mまでなら許される。

ところが、東京マラソンは序盤で大きく下って、そのあとはほぼフラットなのだ。スタート地点の東京都庁とゴール地点の東京駅前・行幸通りの標高差は40m弱なので、陸連のルールには抵触しないものの、違和感を持ち続けていた。

その点では、MGCも五輪も発着点が同じなので全く問題ない。フェアなコースである。かてて加えて、最後に上りがあるというのは選手にはタフさを求められ、より熱い戦いが期待できそうだ。


by hasiru123 | 2019-03-04 20:20 | マラソン

雨降って地緩む

「雨降って地固まる」という。変事があってかえって前よりよく基礎が固まることのたとえとして、よく使われる(『広辞苑第二版』より)。

たしかに、口をついて出てくることが多く、たとえとしては分かりやすい言葉だ。しかし、いつも釈然としないものがある。

それは、そもそも論になるが、本当に「雨降って地固まる」のだろうか、ということだ。

私が日ごろランニングの練習コースに使っている農道は、この冬の少雨のため土がコチコチになっていた。稲を刈り取った後に耡(うな)った田んぼの土の固まりはごつごつした岩肌のように見える。水分を失った土はかくのごとく固まるのである。

数日前に、久しぶりに本格的な雨が降った。雨上がりの農道を走ると、表面は滑りやすくなっていて、シューズから地面が緩んでいる様子を感じ取ることができる。土本来の柔らかさを取り戻していた。路も足も、ほっと一息ついたかのようである。

一方で、地面の緩みはいいことばかりではない。昨年は、西日本を中心に全国的に広い範囲で記録的な大雨が降って、河川の氾濫、浸水害、土砂災害などが発生し、甚大な災害となった。最近の災害をもたらした気象事例を見るにつけても、雨(この場合は大雨だが)は地盤を弱体化させ、山崖崩れ害などを誘発することがよくわかる。

「雨降って地固まる」というよりも、むしろ「雨降って地緩む」ではないだろうか。雨が上がった後に陽ざしを受けて、人や自転車、車などが行き来する中でやがて地面は固まっていく。「雨降って地固まる」とは、そのことをとたとえているのかもしれないが、やや飛躍があるのだ。どうも腑に落ちない理由がそこにある。


by hasiru123 | 2019-03-03 19:13 | 練習

森脇康行です。             LSDから始めるランニングの世界を追求します。コミュニケーションを大切に、そして健康に注意しながら走っていきたいと思います。
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